みなさんこんにちは
人道支援家のTaichiroSatoです。

出発前に一本書き残していた大人の読書感想文の投稿。
僕の大好きな伊坂幸太郎さんの本の中でも特に好きな本。たくさんのアイデアをもらった本、魔王とモダンタイムスを読んで、僕なりの言葉を書いていきます。

伊坂幸太郎
「魔王」「モダンタイムス」上下

子ども時代に冒険野郎マクガイバー（ヒーロー系）に影響を受けた兄（安藤）と、弟（潤也）の物語。

二人の兄弟はそれぞれ特殊能力を持つ。
政治、ファシズム、世の中にある圧倒的な何か。
それは個人の小さな力では変えることができないもの。
それでも、安藤は自身の特殊能力で対峙していく。
安藤は言う。

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でたらめでいいかどうか、この物語での安藤の向かう方向についてはここでは触れないが、　圧倒的な何か　に対峙していく兄（安藤）と、兄を慕う弟（潤也）。この二人に僕が共感する部分は多いかもしれない。

様々な国での活動。
世界の理不尽と不平等。
その時自分はどうする？
マクガイバー（ヒーロー）ならどうする？
考えろ、マクガイバー。
僕の見る世界とこの物語の世界がリンクしていく。

次の僕のアクションは、世界を救えるのか。
いや、決して世界は変わらない。
自分の力で変ることができるもの
コントロールできるもの、できないもの。
僕にできることなんて、たかが知れている。
もしも、
僕に兄（安藤）のように特殊能力があったとしても、だ。

当たり前だが僕には、超能力も特殊能力もない。
ただ僕という人間の中に、
ちょっとした情熱があるだけだ。

僕はしばしば、
世界で活躍する助産師の友人と連絡をとるのだが、
彼女の話に僕はいつも聴き入り、刺激を受ける。
本当に彼女には尊敬しかない。

生まれた場所が違う
女性に生まれただけで
私達には想像がつかないほど
生きる選択肢が違う
選択することすら許されないことだってある
不平等の中で生きる彼女たち。
僕の尊敬する友人は彼女たちのために対峙し続けている。

貧困や飢餓、対立と暴力、権力と汚職
理不尽と不平等

この小さな世界で起こっていることと
それ　によって引き起こされる不都合
一人でも悲しい思いをする人が減ったらいいと思う

しかし、僕にできるアクションなんて
たかが知れているのだ。

それでも、魔王の主人公の兄（安藤）のように
勝ち目がないとわかっていても
たとえ世界は変わらないと知っていても

僕は、そんな世界を少しでも良くしようと
小さな小さなアクションを起こし続けたいのだ

それによってたった一人でも
世界のどこに生まれても、どこにいたって
自分の存在や生き方を肯定することができるのであれば。
医療というツールを使って
命の時間が今この瞬間に途切れることなく
未来へと時間がつながっていくのであれば。

いつかの日か
あの時死ななかったから今があると思えるときが来る
その時のために
僕は医療者として今に全力になるのだ

この本から僕が感じたこと

人生は２択だ
変わらないであろう　圧倒的な何か　に立ち向かい
一人でも多くの笑顔を勝ち取ろうとするのか

圧倒的な何か　から距離を置き
自分の近くにいる大切な人たちを笑顔にするのか

たとえ
最後はバッドエンド（良くない結末）だとしても
世界はなんにも変わんなくても

僕に特殊能力なんかなくたって

今の僕は立ち向かうことを選びたい。
そんな自分でいたい。

いつかは僕も、モダンタイムスでの弟（潤也）のように
自分の近くにいてくれる大切な人たちを笑顔にする
そんな選択をする日がくるだろう。

でも今は。
せめて今は。
　圧倒的な何か　に立ち向かうことに
僕の人生の時間を使っていたい。

僕の大好きな言葉と
僕の大好きな読書と
僕の大好きな仕事と
僕がこれから出会う大好きな仲間たち

「魔王」「モダンタイムス」の
特殊能力を持つ兄と弟の物語から
それぞれの　圧倒的な何か　への向き合い方に触れ
僕なりの向き合い方を考える。

#この仕事を選んだわけ
今の僕の人生の時間をここに全力で使いたいと思うから。
そーゆーことだ。

これからの僕に何ができるのか。

考えろ考えろ、マクガイバー。

また次回お会いしましょう。
Best,
Tai

#読書の秋2022