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『人工降雨』の秘密と謎

         
100年も前に『人工降雨』を成功させた
とある男・・天候を操るという神をも恐れぬ所業・・
最強の『雨男』とも言われる、その男の名前は

『チャールズ・ハットフィールド』

どーも皆さん、こんにちはトラです。

皆さんは人工的に雨を降らせる技術が存在する事をご存知でしょうか?

『人工降雨』と呼ばれるこの技術は干ばつ地帯等に雨を降らせたり、逆に雨雲を消滅させる事ができる科学技術です。

今回はこの『人工降雨』を100年も前に成功させ、天候を操る事を生業にした男の話と『人工降雨』の恐ろしさについて話していきます。

雨の魔術師『チャールズ・ハットフィールド』

古代から水不足によって人々が悩まされた記録は多数存在します。

日本でも長期の干ばつによって江戸時代には『寛永の大飢饉』が起こりました。

雨が降らなければ人間の手にはどーにも出来ず、世界の多くの文化圏に

『雨は神からの贈り物であり、雨が途絶えるのは神の罰である』という観念が存在し、世界中で様々な雨乞いの儀式が行われていました。


天候という人類の力が及ばない自然現象に20世紀初頭とある男が挑んだのです。

そうそれがアメリカ合衆国の気象学者『チャールズ・ハットフィールド』

チャールズの両親は農家でした。

しかし天候に左右された事によって農家を廃業する事になってしまいます。

この事をキッカケにチャールズは『人工的に雨を降らせる技術』の開発にのめり込んでいきます。

そして実に4年もの歳月をかけ独自の『人工降雨』方法を発見するんです。

チャールズが子供の頃に読んだ本に『大砲を打った後に雨が降る』という記述が在りそれをヒントに土埃が雨に関係すると考えたそうです。

そして『人工降雨』を開発したチャールズは
『レインメーカー』という商売を始めます。
これは雨を降らせる事が出来れば報酬を受け取るが
失敗すれば一切の報酬を受け取らないといった極めてギャンブル性の強い商売でした。

しかしチャールズは見事に雨を降らせる事に成功し
彼の噂はアメリカ中に広がったのです。

どれぐらい話題になったかと言うと雨を降らせる事をチャールズ・ハットフィールドの名前をもじって『ハットフィーリング』と呼ぶ造語まで誕生したぐらいです。

しかし1916年 彼の運命を変えてしまう出来事が起こってしまうんです。

その年にカリフォルニア州の都市サンディエゴで
ダムが空になる程の大干ばつが起こったのです。

もちろん『何とかして雨を降らせてくれないか!?』とチャールズの元に『人工降雨』の依頼が舞い込みました。

チャールズはその依頼を受け又しても雨を降らせる事に成功するんです!

本当に雨が降り市民は喜び、奇跡だとチャールズを称えました。

しかしその喜びは束の間・・・。

その雨は1ヶ月以上降り続いたんです。
1ヶ月以上降り続いた雨によって3つのダムが決壊し
大洪水を引き起こしてしまったんです。

チャールズは雨を降らせる方法は発見していたんですが、雨を止ませる方法は知らなかったんです。

その後チャールズは大洪水を意図的に起こしたとして裁判にかけられてしまいます。

しかし裁判長はチャールズの技術を

『科学的に雨を降らせたのではなく偶発的に起きた自然災害』と判断し無罪の判決を下しました。

無罪になったものの自身の技術を法的に否定されたチャールズは人工降雨の技術を封印。以後その技術が伝承される事はなく1958年に83歳でこの世をさりました。

チャールズが人工降雨を行なった年月は実に26年に及び明確な失敗はわずか二回だけでした。

チャールズが行なったとされる人工降雨技術は現代においても謎に包まれており、実際に科学的に効果のあったものであったかどうかは議論が続いています。

『人工降雨の恐ろしさ』

意図的に雨を降らせることが出来れば、水不足に悩む事もなくなり、良い事尽くめの様な気がしますよね?

しかし、ある地域で水資源確保を図れば、隣接する地域では逆の効果が生じる可能性があるんです。

深刻な水不足に陥っている地域なんかは『人工降雨』の権利争いで戦争に発展する危険性があるんです。

ワンピースでもこんな話ありましたよね?

人工的に雨を降らす技術『人工降雨』・・
とても素晴らしい技術ですが、使い方によっては
戦争の引き金になってしまうかも知れませんね。

最後までお読み頂きありがとう御座いました。


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