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眠気と疲れと蜘蛛、離島への憧れ

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ふらふらと、連勤の醸し出す疲労に頭を揺さぶられながら、今日1日を何とかして振り返そうとしてみる。

すると、パッと頭の中に浮かんでくるのは、雨の振り出した通勤路をトボトボ歩いて行ったこと、その情景だった。

昨日まで、これからしばらくは晴れの日が続いてくれるだろうと、なんの確信もなく喜んでいたのが恥ずかしいほどに、雨は降りしきった。

雨が続くと洗濯物が乾かない。山の中は湿度が高すぎて、色々と不便なところはある。夏はきっと蒸し暑いことが予想される。

昨日私の部屋の中に、1匹の赤ん坊の手のひらほどのサイズの蜘蛛が、壁をつたっていた。

蜘蛛が嫌いな私は恐怖のあまり身を硬直させて、焦りを強く伴いながら同じ寮に住んでいる同僚の人に連絡をした。

結局その人に駆除してもらったのだが、駆除が終わってからも警戒心は解けず、眠れない時を過ごした。

そうだ。自然の中で暮らしていくこと、それは単に暑い寒い、便利不便のことだけで語れるものではない。

特に湿度の多い箱根では、生物たちの宝庫となる。夏場はたくさんの虫たちであふれかえるだろう。

そう思ったとき、私は6月までの就業期間が終わったら、延長をすることなくこの箱根を去る予定に決めた。

希望としては離島である北海道の礼文島に行こうかと思っている。北海道は以前行ったことがあるが、湿気が少なくてカラッとしているのが好印象だった。ご飯も美味しくて、そんなところて働いてみたいと思うのが正直なところだ。

とりあえず、今はまだここで働くしかない。期間が終わるまで耐えなければならない。そして蜘蛛が出ないように部屋を念入りに綺麗にしなければ。

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