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東大読書④:STPE4検証読みについて。東大生は「似ているけどちょっと違う"2冊"」の本を同時に読む?

読書ノート(69日目)
さて、本日もこちらの本からです。

本書ではSTEP1~STEP5にかけて
読む力と地頭力が身につく読書法として
STEP1:装丁読み
STEP2:取材読み
STEP3:整理読み
STEP4:検証読み
STEP5:議論読み
が紹介されています。
そして4日目の今日は検証読みについてです。

・検証読みで、多面的なモノの見方を身につける。
・検証読みの最大の効力は、
 意見の偏りを避けられること。
 受け身の読書を避けられること。

・東大生はカバンに2冊の本を入れている。
・選ぶべき「2冊」は
 共通する部分が多いが主張に相違点がある
 「似ているけどちょっと違う」本を同時に読む
 例えばポジティブな主張とネガティブな主張を1冊ずつ、
 ミクロとマクロの視点を1冊ずつ、
 社会的・政治的・経済的・科学的で目線が違うものから2冊、
 読者ターゲットが違う本、
 人物・地域・出来事など着眼点が違う本、
 著者の立場が違う本、など

・複数の本でも共通していることや
 意見と意見が交錯するポイントを理解することで
 多面的な思考力を鍛えられる

今回の検証読みで紹介されている
似ているけどちょっと違う2冊を読む
というのは、今までの読書を振り返っても
意外とできていなかったと感じました。

例えば、僕自身の最近の仕事で恐縮ですが、
「従業員エンゲージメントが業績に
 どのような影響を与えているか?」
について集中的に何冊か読んでいましたが、
一方で、
「従業員エンゲージメントと
 業績には相関関係が見られなかった」
という主張の本は読書の対象にはなって
いませんでした。

従業員エンゲージメントが高まれば
従業員の生産性や退職率の数値が改善される
という研究結果や論文は過去から見かけますが、
その先の企業の業績(売上・利益)や株価への
影響度については、外部要因の影響もあるため
予測することが難しいのだと思います。

これは新 将命さんの「経営の処方箋」で
紹介されていたのですが、

ハーバードビジネススクールの
ステファン  P. ブラドレー教授によると
利益の源泉について、
46%は会社の「外部要因」であり
残る54%は会社の「内部要因」である。
そのうち、
「事業領域に関する要因」は16%
「自社の強みによる要因」は38%

と紹介がされていました。

それぞれの要因について補足をすると…
〇外部要因(46%)とは
・マクロ経済環境
・消費者動向
・規制
・為替
・原油
・コスト
・その他

〇内部要因(54%)とは
●事業領域に関する要因(16%)
・市場性(規模・成長性)
・収益性
※企業が選択可能という意味で内部要因

●自社の強みによる要因(38%)
・Pfilosophy (理念・ビジョン)
・Plan (戦略計画)
・People (人財)

とのことです。これを言い換えると
自社の強みが利益に与える影響は
約4割ということで、
従業員エンゲージメントだけから
企業の業績との相関関係を説明しようとするのは
かなり難しいと言えそうです。
(おそらく決定係数は0.4程度が妥当なのでしょう)

仮にたとえ回帰モデルを作れたとしても
そのモデルから将来予測をすることは
一層難しいのかもしれません。

一方で、本業の仕事では経営層から
「従業員エンゲージメントと業績の
 相関関係を解明せよ」
というお題をもらっている以上、
どうしようかとこの1カ月ほど考えていました。

以上のことを踏まえると、
・従業員エンゲージメントといった
 内部要因のみから企業の業績を予測する事は
 難しい(仮にできても当てはまりは4割程度)
・そこで、内部要因だけではなく外部要因も加えた
 内部要因×外部要因=業績
 という大枠の式をまずは作ってモデル化を検討する

内部要因には従業員エンゲージメントや従業員数を
外部要因には参入市場の規模・成長性、マクロ環境を
それぞれ数値化して入れてみることでなら、
業績との相関関係を示せるかもしれません。

…という妄想をしてみた日曜日の午前中でした。
検証読みの話からは
すっかり大きく脱線してしまいましたが…

それではまた明日ー!😉
Merry Christmas!!🎄✨

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