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「森永卓郎から山崎賢人になった」の災難。

髪を切りに行って来た。

普段、通っている美容室が年明けのため休業していたので、家の近所に最近できた個人経営の1000円カットを利用することにした。

私は1000円カットというものを今まで利用したことがなく、1000円カットなんて、経費削減のため美容師の代わりに毛ガニかヤドカリが髪を切っているのだろうと思っていた。

しかし、実際はそんなことはなく、エグザイル系列のグループにいそうなイケイケな感じのイケメン店長がカットをしてくれた。
爽やかなうえに笑顔がとても素敵で、私が女性だったら間違いなく涎をだらだらと垂れ流し、白目を剥いてダブルピースしていたことだろう。

さっそく席につき、カットしてもらっていると

「1000円だと全然やってけない」
「1000円だと店の家賃で手一杯だ」
「1000円じゃお店を休みにする日がない」
「1000円じゃ他に店員も雇えないから大変だ」

とイケメン店長は1000円のことを相当恨んでいるようであった。

経営に関するグチも散々いわれたのだが生憎、私は経営の知識は持ち合わせておらず、アドバイスをできるわけでもなければ、話を理解することもできなかったので、ただただ苦虫を食い潰すほどの苦笑いをするしかなかった。
その後も、あまりに経営に関することを聞かれるので、もしかして、この人は私のことを森永卓郎だと思っているのでは?と不安になった。

しかしながら、グチを言いつつも手際がよく、10分ほどでカットが終わった。
クオリティは普段行っていた美容室よりも高く、カットだけなのになぜか髪の毛の質がサラサラだ。

あまりにもすごいので「何者ですか?」と聞いたら、お店を始める前は、有名美容室で人気アイドルを担当するくらいのカリスマっぷりだったそう。


そのおかげか、カット前は森永卓郎だった私の容姿は、今では山﨑賢人だ。
鏡に映る姿は、まさに瓜二つ。
このまま店を出て、外を闊歩しようものなら道行く人に「賢人くんだ!」「サインしてください!」「よっ!漫画実写化俳優!」と騒がれるのではないかと懸念したが、誰一人として声をかけられることなく家についたのだった。

山﨑賢人って人気ないんですね。

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