見出し画像

「バ・・・レ・・・ほらほら!」の災難。

2月。
来た。

ついに今年もこの季節が来たのだ。

コンビニやスーパーに行くと特集コーナーが作られ、レジ前の目立つ棚やガラスケースにやたらと凝ったラッピングのチョコが所狭しと陳列されていて、いやがおうにも男はソワソワしだすこの季節・・・。

そうバレンタインだ。

高校生のときにクラスの女子グループが「義理だよ~」と言いながら男達に配り始めたのに、なぜだか私はもらえず涙を呑んだあの日から、はや20年。

それからというものバレンタインというものに一切関わることがなかった。

しかし、今年の私は違う。
以前まで所属していた部署では残念ながら女子がいなかったためもらうことはなかったが、今の部署では女子がわんさかといる。

間違いない、もらえるはずだ。
もはやスーパー義理でも私は嬉しい。
ハイパー義理だって構わない。

私は胸を高鳴らせ、「どうしよう、『ありがとう!気を使ってもらって悪いね!』って言おうかな」と、貰ったときのことを今から考えてはソワソワしている。

しかし、いくら間違いなくもらえるといっても念には念が必要だ。
近頃、バレンタインというものが多様化しており、何だったら「もうチョコとかよくね?」的な風潮も高まっているため、もしかしたらもしかするかもしれないのである。

私は一応、帰り際に普段からよく話をする女子社員に聞いてみることにした。

私「○○さんさー。2月じゃない?もうすぐアレの日じゃない?」

女子社員「え、アレの日?・・・何ですかそれ?」

私「かー!それ聞いちゃうかー。ほら、バで始まるアレだよアレ」

女子社員「バ・・・・バ・・・・?」

私「バ・・・レ・・・ほらほら!

女子社員「あっ!!・・・バレーボール!!


??

ダメだ、この子には期待できそうにない。
そこでせめても、最後の望みと思い、女の子のお友達に「バレンタインにチョコちょうだい」とラインを送ってみることにした。

おかしい。
おかしいぞ。
今年も貰えそうにないぞ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?