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「組織・個人の両面から一人一人の可能性を引き出す」大森雄貴さん

情熱的な組織変革ファシリテーターとして活動されている大森さんにお話しを伺いました。

大森 雄貴(おおもり ゆうき)さん プロフィール
出身地:三重県 伊賀市出身
活動地域:東京、大阪、京都、神戸など
現在の職業及び活動:一般社団法人くじら雲 理事  NPO法人場とつながりラボhome's vi 研究員  
座右の銘:小賢は山陰に遁し、大賢は市井に遁す。

一人ひとりの持つ可能性が発揮されるお手伝いをしていきたい!

Q : どんな夢 VISIONを持っていますか?

大森雄貴さん(以下 大森 敬称略):私は現在、主にファシリテーションと呼ばれる手法を用いて、ある組織や集団でのコミュニケーションが円滑になっていくお手伝いをしています。最近では、それを発展させて組織や集団を形作っている制度や仕組みを、そこにいる一人ひとりのやりがいや能力が発揮されやすくなるように変えていくお手伝いをするようになりました。夢やVISIONと呼べるほど立派なものではありませんが、まず私の関わっていける身近な人や、こうして取材のご縁をいただいたようにお声がけいただいた方に真摯に向き合い、私の経験や持ちうる能力を以て貢献していきたいです。「社会を変える」という大きな旗を掲げてどんどん活動を推し進めていくというより、真摯に関われる身近な人への貢献が伝播していって、ひいては社会に何か少しでも影響を与えることができれば、と思っています。

記者:その手段の一つに、先日講演で話されていたティール組織があるんですね。

Q : 人が関わる制度や仕組みをより良いものにするために、どんな目標計画をたてていますか?

大森:目標、計画は特に立てていません。ただ、大きな方向性として、ある組織や企業、集団が居心地が良くなったり、その結果一人ひとりのモチベーションが引き出されたり、業績も上がることもあるかもしれませんが、そのお手伝いをしていくために自分自身も研鑽を積み続けていきたいと考えています。ティール組織という新しい組織形態の概念や、home’s viでも取り入れているホラクラシーというメソッドも、その大きな方向性に向かうために手助けしてくれる手段の1つです。今、私は特にこれらの概念や手法に対する理解と実践を深め、必要とされる皆さんに提供していきたいと考えています。

Q : 今お聞きした内容を実現するためにどんな実践行動をしていますか? また、どのような活動指針を持っていますか?

大森:活動指針というところだと、「場と人間関係に進化を宿し続ける」という指針を自分の中に掲げています。とにかく、自分が関わる人や集団が、何かポジティブに良い方向へ向かって欲しいと願って、自分が得意であり且つ人に喜ばれる何かをしています。私の場合それは、プロジェクトが円滑に進んでいくためのファシリテーションであったり、事務所を丹念に掃除して仲間が居心地よく仕事を進めるサポートであったりします。そうしたことを日々実践しています。

記者:場と人間関係を進化させていくために、心の奥深いところからくるものを大切にして活動されておられるのですね。

”一人ひとりの持つ楽しさ、充実感を引き出す喜び”の発見ときっかけ

Q:夢に勝負する様になったきっかけには、どんな発見や出会いがあったのですか?

大森:大学時代、いざ社会に出るときには「自分の持てる何かで、人に喜んでもらえる人でありたい」と考えるようになっていました。
実家は自営業の家族だったので、祖父も父も何か1つ専門性を持ち、手に職をつけて仕事に取り組んでいたので、その影響があったのだと思います。
一人ひとりの持てる可能性や、その人にしか出し得ない価値を見つけていこう、それが発揮されるよう何ができるだろう?という考え方は、そんな背景から来たのかもしれません。

一方で、大学以前の私は人の期待に応えることに気を遣いがちな人間で、自分自身の、社会に出てからのやりがいを見つけられずにいました。
幼少期から利発な子だと周りから言われてきました。勉強もさほど苦もなく良い点数が取れたり、スポーツも他の子たちより上手であったりもしたように思うのですが、それによって自分の中の喜びや楽しみを分かち合える経験は少なかったように思います。

テストの点数も大人からの期待も、他人から与えられる尺度ではありますが、自分自身の充実感を満たす指標、というわけではありません。自分自身の喜びや楽しさ、充実感がどうやって生まれるのかは、自分にしかわかりません。当時の自分は、そういったことをあまり良く知りませんでした。

高校から大学へ進学した時に、受講する講義の選択肢も増え、進路の選択肢も無数に増えました。
高校以前の、与えられる課題やテストに対して取り組み答えを出す、という考え方の枠組みと大きく変わってしまったのです。その時に、悩み、葛藤することも増えましたし、家族に当たったこともありました。その経験を経て、ただ周囲の期待に応えるだけではなく、自分自身のやりがいや充実感を大事にしていくことの大切さを痛感しました。

記者:潜在意識に、一人で問題解決に取り組むことに達成感がなく、共に活かし合いたいという思いがあり、これが今の活動の源になっておられるのでしょうね。

Q:こうした背景には何がありましたか?

大森:進路について考えたその後、改めて自分を見つめ直した時に残ったものを拾い集めてみると、自分にとっての喜びや楽しみ、充実感というものは、「人の話を聞いて整理すること」「人の悩みを、その人を取り巻く環境から捉えて、環境をより良くしていくためのアプローチをすること」「それらをすることで、感謝を伝えてもらえたこと」このようなことをした時に感じられるのだと再発見しました。

結果として、このようなことで喜ばれることは何か?と考えた時にファシリテーションや組織変革というものに出会い、今に至ります。
自分のできる何かと、誰かが必要としてくれる何かが噛み合った時、楽しさや喜び、充実感を強く感じましたし、それを仕事として続けていきたいと考えるようになりました。

home’s viの活動に参加し始めた当初は、現在のように自分の成していきたいことや得意・強みも今ほど明確ではなく、経験不足なことから悔しさや不甲斐なさを感じることも多かったです。
ですが、日々挑戦すること、昨日までの自分を超えていくこと、目の前のあなたと私のいるこの場を良くしていくことを願って、自分の中の葛藤やビジョンを発信していくことを重ねる中で、少しずつメンバーとの関係性も変わっていき、担う役割も変わっていきました。
目の前の人と自分自身に真摯に向き合い、言葉で、行動で現していくことの価値を感じるようになりました。

Q:最後に読者の方へのメッセージをお願いいたします。

大森:今僕が取り組んでいることは「人がより良く幸せに生きていくために、その人にしかない独自の資源を自分の中でどう組み合わせていくか…」「その人にしかない資源と周囲の環境・仕組みをどう組み合わせ、時に環境や仕組みを再構成・再編成していくか…」という問に向き合うことですが、誰しも始められる一歩があるのだと思います。ご縁があれば、それを見つける旅をご一緒できれば幸いです。

記者:本日は、一人一人の個性を大事にしながら教育で組織改革をしたいという志を持って素晴らしい活動をされている大森さんの温かいお気持ちを感じました。貴重なお話をありがとうございました。

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大森さんについての詳細情報についてはこちら

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編集後記

今回インタビューの記者を担当した帆足、大村、中川です。

20代という若さで、人間一人一人を輝かせるにはどうすべきかを追求し、行きついた先がティール組織を創ることという研究家であり、現代に対する問題意識をしっかり持っておられました。途中にある写真の書籍は、ティール組織に関する本を独自で収集されており、ここまでティール組織を20代で探求されている方はそういないと思います。今後の大森さんのご活躍が目に浮かびますし、応援したくなる方でした。

この記事は、リライズ・ニュースマガジン“美しい時代を創る人達”にも掲載されています。


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