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中国の指標や統計は当てにならない?


こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。

2024年、中国はその政治的カレンダーにおける最も重要なイベントの一つ、全国人民代表大会(全人代)を迎えました。昨日2024/03/05、このようなニュースが入ってきました。見た方も多いと思います。

全人代は中国の最高国家権力機関であり、政策方向性、経済目標、社会的課題に関する重要な決定がなされます。しかし、中国の経済統計や政策指標の透明性については長年疑問視されており、国内外のアナリストや投資家にとって大きな課題となっています。

しかし近年は「中国の指標や統計は当てにならない」という声が本当に多いと思います。私も一投資家としてはどうかと思うことが多いです。

今回は中国の指標が当てにならないのかを調べてみました。

それではどうぞ!



統計の不透明性に関する懸念

中国経済の統計がしばしば疑問視される主な理由は、データの信頼性と透明性に関するものです。中国政府は経済成長率、失業率、生産指数などの経済指標を定期的に発表していますが、これらの統計が政治的意図によって操作されているとの指摘があります。当然中国自体は否定するのですが。
具体的には、以下のような事例が報告されています。

GDP成長率

中国のGDP成長率は、国際社会から注目される主要な経済指標の一つです。しかし、地方政府が自身の成績を良く見せるために、実際の経済活動を反映しない数字を報告するケースが指摘されています。これにより、全国レベルでの統計も歪曲される可能性があります。今回5%前後と言いますがどうなのでしょうか。

失業率

中国の公式失業率は比較的低水準に保たれているように見えます。
しかし非公式な調査では実際の失業率が公表されている数値よりも高い可能性が示唆されています。特に若年層や大卒者の間での就職難は、公式統計では十分に反映されていないとの声がありますし、失業率を公表を停止したことは最近でした。

地方政府の負債懸念

中国の地方政府の負債状況に関する透明性の欠如も問題視されています。地方政府が設立する「地方政府融資プラットフォーム」を通じての借入れが増加していますが、これらの負債の実態や返済能力についての情報は限られています。


統計不透明性の影響

中国経済の統計が不透明であることは、投資家や国際社会にとってリスクを意味します。信頼できるデータが不足しているため、中国経済の実態を正確に把握し、適切な投資判断や政策決定を行うことが難しくなります。また、中国経済に関する疑念は、国際市場における不確実性を高め、グローバルな経済活動に影響を及ぼす可能性があります。
今日もこんなニュースが飛んできました。

※中国に投資するな、ゴールドマン・サックス・ウェルスマネジメントCIOが警告  2024/03/05:bloombergより

投資家における中国投資への注意点

中国市場への投資は大きな機会を秘めていますが、統計の不透明性を含む複数のリスクが存在します。投資家が中国投資を検討する際に留意すべき点を考えてみます。

1.広く綿密な市場調査は不可欠

公式の統計だけに依存せず、複数の情報源からのデータや分析を参照することが重要です。第三者機関のレポート、業界の専門家の意見、市場の動向を反映する実質的な指標(消費者行動、輸出入データなど)を広範に調査してください。

2. リスク管理戦略の採用

為替リスク、規制リスク、地政学的リスクを含む、中国市場特有のリスクを理解し、適切なリスク管理戦略を採用することが重要です。分散投資やヘッジ戦略を用いることで、これらのリスクを軽減することができるかもしれません。

3. 法規制と政策変更に注意する

中国の法規制は頻繁に変更され、外国投資家に即座に影響を与えることがあります。投資決定を行う前に、最新の政策や法律の動向を確認し、場合によっては専門家に相談することが推奨されます。

4. 長期的視点を持つ

中国市場は巨大でありながら変動が激しいため、短期的な利益を追求するよりも、長期的な成長ポテンシャルに焦点を当てることが重要です。長期的な視点を持ち、持続可能な投資戦略を立てることが成功の鍵となります。
中国市場への投資は複雑でリスクが伴いますが、適切な準備と戦略を持って臨めば、大きな報酬をもたらす可能性があります。経済の統計が完全に透明でないことを念頭に置きつつ、複合的な分析と慎重な判断が求められます。

⒌ 現地人の話や直接企業の関係者から話を聞く

情報ではこれが一番良いかもしれません。


◆良いところもあります

悪い部分ばかり目立つ感じですが、改善しようとしている面もあります。

  • 中国政府は、多くの指標や統計は定期的に発表しています。

  • 中国の経済規模は世界第2位であり、中国の指標や統計は世界経済にとっては重要な情報源です。

  • 中国政府は、統計の質向上に努力しています。

具体例

  • 中国国家統計局は、毎月、経済成長率、GDP、工業生産高、消費者物価指数などの指標を発表しています。

  • 中国のGDPは、2023年には約17兆7100億米ドルであり、世界第2位です。

  • 中国政府は、2018年に統計法を改正し、統計の質向上を図っています。

まとめ

中国全人代は、中国が直面する多くの経済的・社会的課題に対する政策方向性を示す重要な機会です。しかし、出てくる統計の不透明性は、世界の投資家からしたら正直不安しかありません。

将来の方向性を予測する上で重要な障壁となっています。
信頼性の高いデータと透明性は、効果的な政策立案と経済の健全な発展に不可欠です。中国がこれらの課題にどう対応するかは、国内外の市場参加者にとって注目のポイントであり続けるでしょう。しかしどう捉えるかは個人で違うでしょう。
私はどうかと言われれば、今の中国に投資したいとは思いません。落ちてくるナイフには手を出さないです。


参考とした情報の一部


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