中国企業ロゴの透かし

 再生可能エネルギー導入に向けた規制の見直しを目指す内閣府タスクフォースで提出された資料の一部に中国企業のロゴマークの透かしが入っていたことで物議を醸しています。情けない話ですが、報道を片耳で聞いており、「中国企業の透かしガー」と騒いでいるところしか理解しておらず、何が問題なのやらよくわかっておりませんでした。いや、正直「中国」と聞いただけで、諸々怪しいという疑念が湧いてしまうのですが、よく知らずに「中国だから」と疑念を抱くのもよろしくないので調べてみました。


 問題になっている資料はタスクフォース民間構成員で財団法人自然エネルギー財団の事業局長である大林ミカ氏が作成したものとされ、一部のページに「国家電網公司」のロゴが入っていたということです。この自然エネルギー財団、ネーミングはとても聞こえが良いのですが、アジアスーパーグリッドなるものを計画しているようです。アジアスーパーグリッドとはアジア各地に豊富に存在する太陽光、風力、水力などの自然エネルギーを、各国が相互に使用できるようにするため、各国の送電網を結んで作り出す国際的な送電網だとありました。ホームページの図を見ると日本、韓国、モンゴル、中国、ロシアを結んでいるようですが、うーん、モンゴルについてはちょっとわかりませんが、何かといえば日本にいちゃもんつけてくる方々と送電を共有するなんてちょっとどうなのかなと思います。この財団は東日本大震災後に孫正義氏が設立したものです。原発事故があり、原発反対が加速した印象で、当時は河野太郎氏も著書などで原発を批判していました。私自身も勉強不足ながら、やっぱりこうした事態になってしまうのであれば原発については考えなくてはいけないと思いましたが、昨今のメガソーラー発電についても疑問符を付けざるを得ません。


 「脱炭素」なんて言う言葉がもてはやされて久しいですが、それによって石炭火力発電を徐々に削減するという方向になっています。しかしながら、脱炭素を標榜する割には、メガソーラー発電所を作成するために、山や森林を切り拓くというのは理解が出来ません。忌み嫌われるCO2は植物の光合成によってO2に変わると小学校の時に倣ったのですが、その節は否定されたのかと思うくらいです。しかし、林野庁のホームページには、「森林は二酸化炭素を吸収し、地球温暖化の防止に貢献しています」とありました。「地球温暖化」というのもちょっと疑わしく見ておかなければいけない気がしておりますが、いずれにしてもCO2を出さない発電だからといって、CO2を吸収してくれる森林を伐採してしまうなんていうのは本末転倒な気がします。


 少し長くなりましたので、明日に続きます。

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