たかけん / 企業領域キャリアコンサルタント

国家資格キャリアコンサルタント。企業内で人財開発を担当しています。 また、放送大学で社…

たかけん / 企業領域キャリアコンサルタント

国家資格キャリアコンサルタント。企業内で人財開発を担当しています。 また、放送大学で社会人学生(学生社会人?)として日本心理学会認定心理士資格を取得し、公認心理師/臨床心理士を目指して勉強中です。 自分が行っている施策や感じていること、学んでいることを発信していきたいと思います。

最近の記事

「地頭」って言葉、使いますか?

地頭。あまりにも漠然とした概念のため、私自身このような言葉を人に使うことはしません。「地頭がいい」と言われても、どの能力が優れているのか判りませんし、感覚的に理解したつもりになっている思考停止状態だと感じるのは私だけでしょうか? もっと言ってしまうと、採用の評価時にこのような言葉を使われると、その人の地頭が心配になります。 そんな曖昧な言葉をSTUDY HACKERが取り上げていたのでご紹介します。 「地頭ブーム」の火付け役によると、「地頭力」は主に「考える力」で、次の6つ

    • 信は力なり

      劇的な幕切れとなったWBC。 決勝日は珍しく出社で(テレワーク主体なので)、ランチ時に速報で優勝を知りました。 皆さん、それぞれに感動ポイントがあると思いますが、人財開発担当としては栗山監督の発言やマネジメントスタイルに感銘を受けました。 中でも、不調だった村上選手に対してのコメントには「信は力なり」という言葉が頭をよぎりました。 選手一人ひとりの力を信じて任せるというスタイルは欧米では当たり前のようですが、日本では比較的最近になって定着してきています。ビジネスの世界でも

      • 「自分はどうしたいのだろうか?」を考えるヒント

        キャリアカウンセリングでは、「答えは自分の中にある」というスタンスで相談者の「答え」を引き出す支援をします。 キャリアコンサルタントとはいえ自分自身も、よくキャリアについて迷い悩みます。「自分は本当はどうしたいのだろう」「この選択は正しいのだろうか」など… 私は自問自答を繰り返して自分の中で意見を闘わせることが多いですが、自分だけで考えるよりは聞き手がいた方が自分の考えを整理したり言語化したりできます。そうすることで無意識下のものが意識に上り、自覚することにも繋がるのです

        • 性別は58種類ある!?

          社内でLGBTQ研修などがありますが、最近、それだけでは分からないことがたくさんあるんだなぁと感じました。 お気に入りのNHKハートネットTVは録画して全部見ていますが(会社を早期退職して社会福祉士を目指している友人から「変わり者だ」と言われました)、先日はLGBTQ+について。+(プラス)が付いたということはさらに多様性の認識が増しているということですね。ざっくり分けると「LGB」は「どんな人が好きか」、「T」は「自分がどうか」、「Q」は「分からない」という視点になります

          不確実な時代って、いつの時代もそうだよね?

          ダイヤモンドオンラインで、池上彰さんの特集がありました。 その中で、「いつの時代も『不確実性』に満ちている」というくだりがあり、自分が引っかかっていることが表現されていました。 現在はVUCA(不確実性が高く将来の予測が困難な状況)の時代とよく言われます。社会やビジネスにとって未来の予測が難しくなっているため、めまぐるしく変化していく世の中に対して柔軟に対応していく必要があります。 確かにそうなのですが、未来の予測が難しいのは今までもそうですし、変化のスピードが速くなったか

          不確実な時代って、いつの時代もそうだよね?

          キャリアのサバイバル術

          今週、キャリアコンサルトの更新講習(5年ごとの更新条件として、一定時間の講習受講が義務付けられています)を受けてきました。 テーマだった「キャリア・サバイバル」は「キャリア・アンカー」診断の生みの親エドガー・シャインが唱えた概念です。要は、キャリア・アンカーという価値観は、環境や組織のニーズと調和させていかないと活かせないという考え方です。自分の価値観だけでキャリアは築けません。 ドイツの有名な社会心理学者レヴィンの公式に表されているように、人の行動やそれに伴う業績(B)

          自分の強み、知っていますか?

          いま、セルフ・キャリアドック(会社内の総合キャリア施策)でストレングスファインダー(クリフトンストレングス)というものを使ってワークショップを行っています。 これは、米国ギャラップ社が開発した診断ツールで、Webサイト上で177個の質問に答えることで、自分の資質・強み・傾向性を見つけ出すことができるものです。 34の「資質」のうち、上から10番目くらいまでの資質を“上位資質”と呼び、人の強みの素になると考えられています。 資質の組み合わせは人それぞれ。 自分の特徴を理解しつ

          本当のダイバーシティ〜みんな違ってみんなええやん〜

          いきなりすみません。 一度聞いたら脳内でヘビロテしてしまう、たこやきレインボー「RAINBOW ~私は私やねんから~」の一節です。元は金子みすゞさんの詩からでしょうが、まさに、英語で言ったらダイバーシティですよね。 多くの企業でダイバーシティの取り組みが進められていますが、もっぱら仕事・子育ての両立支援や女性管理職推進といったジェンダー問題となっているのではないでしょうか。もちろん重要なことですし優先度高く対応していく必要がありますが、本当の意味でのダイバーシティについても

          本当のダイバーシティ〜みんな違ってみんなええやん〜

          社交不安症の認知行動療法

          先週、放送大学で「社交不安症の認知行動療法」の授業を受けました。 放送大学は通信制なのでテレビ・ラジオ(学生はネットもあり)受講が中心ですが、スクーリング的な「面接授業」も充実していて、2日間で5,500円と破格の授業料で受講できます(一般企業主催のセミナーだと10倍くらいかかりますよね)。 今回は事前にテキスト(自分で治す「社交不安症」)を購入し、目を通した上で受講しました。 まずは、認知行動療法とはどういうものか、そして社交不安症とはどのような症状で、どう治療していくの

          テレワークと精神的健康

          今日、日本心理学会より雑誌が届きました。 日本心理学会会員のため、『心理学研究』や『心理学ワールド』などの雑誌が届き、最新の学術的知見に触れることができるのはありがたいです。昨年、日本心理学会認定心理士となり、今年の4月から正会員となりました。認定心理士を取得しても役に立たないという声もありますが、そもそも資格は活かしてナンボです。「認定心理士になる」ではなく「認定心理士を生きる」くらいの心構えでなければ、確かに取得する意味はないでしょう。 さて、届いた『心理学研究』で気に

          新しいキャリアを築くための土台

          『今すぐ転職を考えていない人のための キャリア戦略』という本を読みました。「キャリア」というと就職活動の時に考えるものというイメージをもっている人がまだいるようですが、そうではないんだよというメッセージもタイトルに込められていると思います。この本の中で「キャリア資本」という言葉が出てきます。平たく言えば、今後のキャリアに役立つ資本ということです。これは、仕事で得られるスキルや勉強して得た資格などにとどまらず、趣味やプライベートでの活動などでも蓄えていくことができます。 私事

          新しいキャリアを築くための土台

          エンゲージメントって何?

          (ワーク・)エンゲージメントという言葉を耳にされたことはあるでしょうか? マーケティングに携わっている方であれば「企業の商品やサービス、広告宣伝など、ブランドが顧客を引き付ける力」というイメージをもたれているかもしれません。(ワーク・)エンゲージメントは、マーケティングでいう企業(ブランド)と顧客との関係をイメージすると理解しやすいかもしれません。 ワーク・エンゲージメントとは、組織や仕事に対して自発的な貢献意欲を持ち、主体的に取り組めている状態を表します。 ワーク・エンゲ

          会社で見られる防衛機制

          「防衛機制」という言葉をご存知でしょうか。 かの有名な精神分析学者S.フロイトの娘、アンナ・フロイトによって定義された自我を防衛するための様々な行動のことです。フロイトは10種類の防衛機制を取り上げていますが、現代経営学の大家C.アージリスは、これをベースに企業内での防衛機制を多数提示しています。 誰しも防衛機制はありますが、程度が大きいと個人や組織の成長を妨げる要因となります。以前お伝えしたバイアス同様、意識化して気を付けなければいけませんね。 以下に、アージリスによる防

          「キャリア」ってなに?

          今でこそよく耳にする言葉ですが、一体、何なのでしょう? 「キャリア組」「キャリアに傷がつく」という言葉などから、会社で出世すること、成功することというようなイメージがありますが、それはキャリアのほんの一側面(外的キャリア)にすぎません。キャリアという言葉は多様で様々に定義されていますが、下記が比較的平易・簡潔にまとめられた定義だと思います。 「自分自身への継続的な気づき」「自分らしさを発揮する」という能動的な要素が大きいことが分かります。 ではなぜ、この言葉をよく耳にする

          忘れにくい記憶術

          今回は「大人の学び」の続編、継続的・長期的な学習についてです。 人は物事をどのように記憶しているのでしょうか。 ある情報を五感を中心とした感覚器で受容し(感覚記憶)、一時的に保持し(短期記憶)、残った情報を永続的に保持する(長期記憶)というステップを経ています。短期記憶は一時的記憶で忘れやすいですが、長期記憶になると忘れにくくなります。なので、覚えたいことをいかに長期記憶化するかが重要になります。 言葉にできる長期記憶には「意味記憶」(言葉の意味などの知識)と「エピソード記

          「大人の学び」をしていますか?

          「いままで何を学びましたか?」と尋ねられた時に、大学や専門学校での経験を語る方は多いと思います。20代であればまだ記憶に新しいですが、30代、40代、50代になると、だんだん語ることが恥ずかしくなってくるかもしれません。 とはいえ、働きながら学ぶのはなかなか大変なことです。 たいていの企業では最低限の研修が用意されている程度なので、キャリアを意識した自己研鑽をするには仕事の前後や週末を利用して新しい知識や技術を習得する必要があります。優良なキャリア指南書である『ライフ・シフ

          「大人の学び」をしていますか?