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「地頭」って言葉、使いますか?

地頭。あまりにも漠然とした概念のため、私自身このような言葉を人に使うことはしません。「地頭がいい」と言われても、どの能力が優れているのか判りませんし、感覚的に理解したつもりになっている思考停止状態だと感じるのは私だけでしょうか? もっと言ってしまうと、採用の評価時にこのような言葉を使われると、その人の地頭が心配になります。

そんな曖昧な言葉をSTUDY HACKERが取り上げていたのでご紹介します。
「地頭ブーム」の火付け役によると、「地頭力」は主に「考える力」で、次の6つの要素に分解できるとのことです。

  1. 知的好奇心:何にでも興味をもって能動的に動く力

  2. 論理思考力:物事を筋道立てて考える力

  3. 直観力:いわゆる「ひらめき」

  4. 仮説思考力:結論から考える力

  5. フレームワーク思考力:全体から考える力

  6. 抽象化思考力:具体的な経験を一般化したルールにして、それを別のものに適用する力

一つ一つを見ると、カッツ・モデルのコンセプチュアルスキルに近いと思います。
マネジメントや経営には必須の能力と言えます。

他にも「地頭」には表現力や発想力などを含む様々な定義があるようです。
なので、「地頭」はコンセプチュアルスキル全般を指して使うには便利そうな言葉ですが、あまりにも解像度が低いため、人を評価する言葉としては不適切だと思います。
少なくとも人を評価する際には「地頭」の各要素を気にして、その要素単位で考える必要があると思います(その要素であっても、実体のない仮説的構成概念にすぎませんが)。

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