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スケッチが子供に与えるいい影響とは?

こんにちは、ペン画家の三浦です。

先日、原因不明の腹痛(ストレス?)で数日間小学校2年生の息子が学校を休んでいたのですが、体調が回復してきたようだったので家の畑に連れ出して小一時間ほどスケッチを一緒にしました。

そして息子と色々話すうちに、スケッチが子供に与えるいい影響について考えるいい機会とヒントを息子からもらうことができました。

本記事でご紹介している内容は、私の下のInstagramのリール投稿のキャプションにも書いていますので、是非こちらも一度見ていただけると分かりやすいかと思います!

Takao Miura on Instagram: "スケッチが子供に与える良い影響とは? (Please use translation for other languages ) ストレスなのか原因不明の腹痛で数日学校を休んでた長男の調子が回復してきたので庭に連れ出して栗の木のスケッチを一緒にやりました。 集中して描くこと1時間くらい。あっという間に時間が過ぎていきました。 自分も子供の頃を思い出すと、木ってありふれててあまりしっかりみてスケッチすることは少なかったので、適当なとこから枝分かれさせて描けばいいんでしょう?っていうザックリとした感覚で描いていた気がします。 息子連れ出して「今まで描いてた木と比べてみて、実際よく見るとかなり複雑でしょ?」と聞くと、「こんなに一本の木の枝分かれとかよく見たことなかった」と反応が返ってきました。 田舎に住んでて山に囲まれた家に住んでると、一本の木を集中して見ることはあまり無いけど、この感想が聞けただけですごく良い時間だったなと思います。 樹木っていうのは田舎に限らず、都会でも公園なんかにたくさんあるしありふれてるモチーフですよね? スケッチって「ありふれたものだったり、普段はそこまで注目しないようなものを短時間で集中してしっかり見る」という作業でもあるので、見逃しがちなことに気付く能力がつきます。 枝の分岐はこういう感じなのか! 樹皮はこんなに細かく盛り上がってるんだ! 幹はまっすぐ上に伸びてるばかりじゃ無いんだ! などなど、よく見るからこそ気づけることが沢山あります。 ザックリと概要をなんとなく理解するだけじゃなく、パーツに分けて細部に集中するというのは物事を見る解像度を上げるのに役立つと考えています。 子供に限らず大人でも気付けることが沢山あるので、今まで何気なく見過ごしてきた事柄がいかにあったのかとお気づきになると思います。 絵を描く時に「対象をよく見なさい」と息子には伝えていますが、「よく見る」ということがどういうことか最初は分かっていないようでした。 よく見ることができるようになるには「よく見る訓練」が必要なんです。そのためにスケッチが有効で、30分なり時間を決めて一つの対象を描くというのをやるとすごく鍛えられます。 よく見るとはどういう事なのか、これが分かると他の分野でもいろんなことに気づけるようになります。 お絵描きが好きなお子さんがいる方は是非天気のいい日にお外に連れ出して一緒にスケッチしてみると良いかもしれませんよ! #sketching #sketchbook #inksketch #penandinkdrawing #sketchaday" noahsartgallery on February 12, 2024: "スケッチが子供に与える良い影響とは? (Pl www.instagram.com

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まずはスケッチを始めてみよう!

始めるハードルを低く!ペンとスケッチブックを持って外に出て何かを描いてみよう!

絵を描くという行為なので、たくさんスケッチをすると絵は当然上手くなりますが、もう少し掘り下げていくと副次的な効果メリットが沢山見つかります。

そもそも「スケッチをするという行為自体が目的」なので、絵の完成やクオリティをあまり重視しなくていいという点が注目ポイントです。

絵が下手だからとか、やったことないから、という理由で避ける必要がないので「まずやってみる」「20分でも何か1つのモチーフをよく見て描いてみる」ことができた時点でOK!という点でハードルが低いのです。

描きやすくするコツは「描く範囲をあらかじめ限定してみる」こと

私が実際にそうなのですが、真っ白い紙に描き始めるときにどこから始めていいのか迷ってしまうとなかなか描き始められずに時間が経ってしまうことがあります。

あと、お子さんの場合は大きさの配分がわからなくて大きく描きすぎて「葉っぱから描いてたら花が入らなかった」なんてことが良くあります。

上の商品のようなデッサンスケールで対象物をのぞき込んで大きさのアタリを付けると描きやすくなるのですが、これの代わりにもう少し書きやすくする方法として、スケッチブックにあらかじめ枠を描いてしまうという方法があります。

枠からはみ出る部分はすっぱりと描かない

大きな紙の中に、ある程度小さめの枠が書かれていると不思議なことにすごく描き始めやすくなりますよ!

スケッチをするという行為によって得られる効果とは?

1.子供の集中力が鍛えられる

アロエを描く息子

子供の集中力というのは個人差がありますが、中学生くらいでも20分集中を維持するのは難しいと言われています。

一般的には3才なら4分、4才で5分、小学生になると少しずつ集中力が付くようですが、思っているよりも持続時間が短いんです。

理由としては周囲に物があると集中力が途切れやすいというものがありますが、外に出て座ってスケッチをすると30分くらいの時間はあっという間に過ぎてしまいます。

小2の息子とスケッチをしたときは、30分ずつ計2つのスケッチをして、トータル1時間ほどお互いにあまりしゃべることもなくモクモクとスケッチをしていました。自然の中で風を感じながら対象物と自分だけの空間で絵を描いていると集中した時間が続きます。

2.「よく見る」ということが理解できる

私は絵が好きな息子に絵を教えるときに、「よく見て描いてね」と言っています。

しかし、息子は最初「よく見る」というのがどういうことかあまりわかっていなかったようで、私が「もっとよく見て」と言うと「見てるよ!!」と反論されていました。

これは図鑑や写真を見て絵を描くときには伝わりにくいのですが、外に出てスケッチをすると「対象物をよく見る」ということがどういうことなのかがもう少し子供に伝わりやすくなります。

葉の重なりや、木の枝の伸びる向き、樹皮のゴツゴツとした質感や、日の当たる方向や影の向きなど、写真では感じられない部分が見やすくなります。

スケッチをしながら息子に「思っているよりも枝が四方八方に伸びて不規則だよね」と話をすると、「こんなにしっかりと枝の向きとか枝分かれとか見たことなかった」と言っていました。

子供に「木を描いて」というと、まず真っすぐと伸びた幹を描くことが多いですが、こうやって一度外で木のスケッチをすると、そういう真っすぐと伸びた木ばかりではないことを知ることができます。

3.普段はあまり気にも留めていなかった事柄から気付きを得られる/物事の解像度が上がる

スケッチは何時間もずっと座って描くことは難しく、限られた時間の中でペンを動かして描きとります。

対象物も見慣れたものを描くことが多いですが、よく見ることができるようになると、普段は気にも留めなかったような景色や花をもっと細部まで見れるようになります。

今までは何気ない一本の木だったのが、樹皮の質感や葉の芽吹きまで気づけつようになり、普段の生活の解像度が上がります。

これは絵に限ったことではなく、自分の目がとらえる対象の見える深度とでも言いましょうか、モノの見え方が変わるんです。

例えば、普段から海の砂浜を歩くときにシーグラスを探す癖がある人が砂に埋まっていても簡単に見つけられたり、ファッションが好きな人が沢山ある服の中からおしゃれなコーディネートを簡単に思いついたり。

あと、何か新しい言葉や事柄を知ると、途端に街中や日常で見かけることが急増することってありませんか?

それって、それまでは自分の中に無い情報だったので、実際は常にそこにあったのに自分の琴線に触れなかっただけで、自分の脳にインプットされたとたんに見かけるようになったという錯覚です。

私はこれを「解像度が上がる」と解釈しているんですが、スケッチをして「よく見る」ということを何度かしていると、そういう解像度が上がる現象があって対象物の見え方が変わってくるんです。

だから、短時間でもいいので普段よりももう少しよく見て、10分でも集中して草花だったりを描いてみる。そうすることで自然に関する感性だったり見る目が子供の中にも芽生えてくると思います。

スケッチをすると良いことまとめ

  • 子供の集中力が鍛えられる

  • 「よく見て描く」ということが理解できる

  • 普段スルーしてしまいがちな事柄に目を向けられるようになる

  • 日頃の身の回りの生活での物の見方や解像度が上がる

タイトルには「子供にとって良いこと」と描いていますが、これは大人にとっても共通の事柄だと言えますよね。

スケッチに慣れてきたら、鉛筆ではなく消せないペン(インクペン・ボールペン)で一発書きするといいですよ!

消せないことによるメリットは「ペン画を始めてみよう」の記事でも書きましたのでこちらもお読みいただけると嬉しいです。


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