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インフレ、デフレギャップと貨幣観

今回は、
経済の2つの側面について説明します。

経済というのは
インフレギャップの局面と
デフレギャップの局面しか
ありません。

皆さんが
日常的に様々な
財やサービスを消費していますが、
それをちゃんと
国民経済の供給能力で生産できますかという、
そういう観点なんですね。

実はこの
供給能力と総需要の
バランスだけなんです。

経済というのは、
特に実体経済の部分は、
普通の国は需要(買いたい)が供給(売りたい)を
上回るインフレギャップの状況にあります。

総需要に対して
供給能力が足りません。

ちなみに、
これは概念で実際に
インフレギャップの計算は
できません。

というのも、
もし計算できたら
その総需要をつまり名目GDPになりますが、
名目GDPと供給能力の乖離が
計算できることになります。

となると生産できてないものが
消費されたことになってしまうからなんですね。

デフレギャップは
計算できます。

では、話に戻りますが、
インフレギャップの状況
つまり、
お客さんがいっぱいいて
自分たちの生産能力が足りない
これこそがまさに経済成長を導く環境なんです。

何しろ生産したら売れるからです。

でも生産して
売ろうとしたところで
工場がフル稼働しても生産できない。

だから投資をする。

という話を
前回やりましたけど、
これが基本構造なんです。

今の日本は、
デフレギャップということで
供給能力、
本来は100生産できるとしたときに
需要が90しかない、
そのため、10のデフレギャップといったような
状況になってます。

でこのデフレギャップですが、
人類が過去何度もこのデフレの経験しています。

昔はそのデフレ発生の理由というのが、
貨幣だったんですね。

つまり金本位制や銀本位制です。

お金の担保に、
金や銀が設定されていた
制度ですね。

と言うことで
金や銀といった金属がなければ
貨幣発行できないと
なってしまいますから、
国民経済が成長していて
供給能力が高まっても
貨幣が発行できないために、
需要不足でデフレーション
というパターンがけっこうありました。

イギリスなんかは何回もなってます。

日本もなりました。

とは言え今は違います。

なぜならば、
前回説明しましたが、
貨幣というのは
債務と債権の記録
という本来の形に戻っているためです。

管理通貨制度とも
呼びます。

銀行であっても
あるいは政府であっても
あるいは中央銀行であっても
必要であれば借用証書あるいは
負債という形で貨幣を発行できます。

でも、それでも日本の場合は
その状況で財政赤字、新規国債発行、
政府の貨幣発行を絞っているんで
大事なんですけども。

ただこれは、
デフレを長期化させた
原因の一つであって
デフレ自体は別に政府の緊縮財政
そのもので始まったわけではないんです。

それが、
何がきっかけかというとバブル崩壊です。

バブルの時、
皆さんはお金を借りて資産を買う
ということを繰り返します。

いわゆる投機です。

なんでお金借りてまで
資産を買うのかというと
値上がりしているのを
見ているから欲に駆られるわけです。

これは、
もっと値上がりするな!
ということで
お金借りて資産買って
他の人もお金を借りてしまって
資産の値段がどんどん上がっていきます。

ただ、
やがてバブル崩壊で資産落札、
資産価格暴落になるんですが
その時に皆さんが借りた銀行からの
借金は残りますよね。

『この度は、残念でしたね。
代わりに負債はチャラにしますよ。』
とはなりませんよね?

結果的に、
皆さんは所得を稼いでも
消費や投資に回さないで
借金返済をするようになってしまう。

借金返済というのは
これは貨幣の消滅です。

ここ難しいですけど、
簡易的に言えば、
誰かがお金を借りることで、
銀行預金の発生、
つまりはお金が発生することになりましたよね?

ということは、
その借りたお金を返済したときに、
お金は消滅、貨幣は消滅する
ということになるんです。

ということで、
我々、国民はバブル崩壊後に
合理的に貨幣を消滅させるんです。

その状況で
政府が貨幣の発行つまり新規国債発行、
財政赤字の拡大を行えば、
デフレ化は免れるんですが、
まあ不幸なことに日本国は97年に
橋本政権、緊縮財政ということで
消費増税国民から貨幣を奪い取る。

今も奪われてますが…

さらには
・公共投資削減
・科学技術予算削減
・防衛費抑制
・教育費削減
・地方交付税削減
という一連の緊縮財政をやりました。

要は、
政府が貨幣を国民に渡すという形の
経済活動を絞っていたんですね。

結果的に、
あの金本位制の時と同じように、
市場の貨幣が足りない
あるいは所得が足りないでも良いですが、
その形になって
日本のデフレが続くことになってしまいました。

ということで、
要は貨幣観を間違えた結果、
デフレになる、
デフレが継続する
というような、
この経済の病は過去人類は数100年間おそらく
もっと長い期間経験してるんです。


何度も何度も繰り返しています。

でも直せない。

日本もわかりますよね、
日本を見ていれば
国の借金で破綻するという形で
それで正しい
・財政拡大
・需要創出
・減税
という政策やらないから
いつまでたっても
このデフレギャップのままで
これが全然埋まらないという状況です。

今コロナ危機で
より拡大してしまってますども。

ということで
結局きっかけを
たどっていくと
貨幣観の間違いにいきつきます。

この貨幣観の間違いがある限り
最終的に人類は
本来だったらみんなが豊かになって
それほど格差が拡大しないような
経済達成できます。

それくらいの、
ポテンシャルがあるんです。

そんな抽象的なものでなくて
単に投資して、
それでちゃんと
分配していけばよいわけなので。

それをさせないっていうような形になって
格差が拡大して、
多数派は貧困化していくと
いうようなそういう経済に
苦しみ続けたその大元の原因は
貨幣観なんです。

前回銀行預金とは
どのように生まれるかという説明を
しましたけど貨幣観を突破することが、
まさにその最初の一歩、
これを突破すれば
考え方などが変わるかなと思いますので、
ぜひ皆さんも経済もちろんですけど
貨幣についての認識も考えていければと思います!

一緒に学んでいきましょう!

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