7時半起床。あわててバス乗り場へ行く。
ボロ・バス(160アフガン)が、やがて出発。

最後部に座っていたが、実に埃っぽい。
乗客は、実に汚れた物ばかり着ている。

進むにつれ、雪は消え、暑くなってきたが、誰も広く窓を開けようとしない。車内は熱気でムンムン。
ラクダが横切ったりする。側でその面を見ると、高慢な面をしていた。

夕方、カンダハルの町へ入ると、カブールまで行くはずなのに、今夜はここで止まると言い出した。

車掌と前の方の客が、取っ組み合いの喧嘩を始めた。
俺にもとばっちりが来て、「早く降りろ」と言って、コートを泥んこの道へ投げようとした。
カチンと来て、クソジジイの胸ぐらを掴んで椅子へ押しつけ、ボディへ一発パンチーー小学校以来だ、人を殴ったのーー。

それにしても、いい年して大人気ない事をするものだ。
結局、バス会社に騙された形で、今夜はやむ無くここのホテルへ入った。
電気もない。ローソクの灯で、買って来た卵でスープを作り、食う。

予定が狂い、インドのビザは今週中に取れないだろう。カブールに月曜までステイしなければならない。全く、しょうがない所だな。

今夜、自らの手で、残っていた顔の糸2本を抜いた。