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気持ちの整理にかかる時間

おはようございます!
 
1981年の秋、
インドヒマラヤで山岳部の3人の先輩が
遭難し亡くなりました。
私が大学2年生の時でした。
 
ご遺体は見つけられませんでした。
就職内定を受けていた若い先輩のお葬式は、
とても悲しいものでした。
 
その中の一人のお父様は、
浄土真宗のお坊様でした。
その方は、
無謀な登山というマスコミの指摘も受け、
悲しむ私たちに、
「石橋をたたいて渡っていたのでは、
後ろの人に迷惑なのです。」
という旨のお話をされました。
 
前を向くように私たちを促し、
ご子息のために読経をされていました。
 
お坊さんでなければできないと思い、
とても印象に残っています。
 
その先輩のご家族が、33回忌に、
再びインドヒマラヤの地を訪れました。
お父さまはご高齢でかないませんでしたが、
80歳のお母さまと妹さまのお二人です。
お母さまは、
歩くには杖が必要とのことでしたが、
「全身を奮い立たせて
当地でお線香をあげてきたい」
とお考えになったそうです。
 
長旅の末に、
その山の全貌がのぞめる場所で、
いつまでも立とうとしない妹さまに
お母さまは
「決着をつけないといけない。
未来を向かないと」
と話されたそうです。
 
34年という歳月の末に、
やっとそうしたことを
口にできるようになるのかと
深い気持ちになりました。
 
今日もよろしくお願いします。
 
安島

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