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東進での浪人体験記(現役筑波350点大差落ち→1浪筑波合格)

割引あり

こんにちは。TAKAZOと申します。今回は東進衛生予備校(MSG)で浪人をしたことについて記そうと思います。東進で浪人する方は河合塾や駿台と比べると少数派だと思いますが、東進は地方にもあるので、ここで浪人をしようと迷っている方も一定数いると思います。東進で浪人をすることについての情報は少なく、いまいち情報が得にくいと思います。今回は東進で浪人することを考えている方に少しでも情報を提供できれば良いなと思い、この記事を書くことにしました。また、現役の方も基本的には1年の流れは変わらないので、東進衛星予備校のことを知るきっかけとして読んでいただけると、参考になるのかなと思います。長いので、真剣な方以外は飛ばし読みすると良いと思います。


私の受験生としての情報

まずは朕の受験生としての情報について記そうと思います。

ざっくりと言えば、進学校寄りの自称進学校の学生で、現役のときは時間が足りず日東駒専以下レベルの大学に合格、浪人で時間を使って上位国立に合格したって感じです。ここからはデータが続くので適当に読んでください。

高校偏差値(みん高、2024年度) 63

ここからの()内の文字は当時第一志望だった筑波大学情報学群情報科学類の判定です。

現役偏差値
全統高2共テ模試偏差値 59.3(E)
全統第1回共テ模試偏差値 58.2(E)
全統第1回記述模試偏差値 51.7(E)
全統プレ共テ模試偏差値 54.4(E)
全統第3回記述模試偏差値 52.6(E)
東進6月全統高偏差値 48.0(E)
東進最終共テ本レ偏差値 55.3(E)
東進11月早慶上理難関大模試偏差値 42.0(E)

1浪偏差値
全統第2回共テ模試偏差値 64.2(C)
全統第2回記述模試偏差値 55.3(D)
東進第1回共テ本レ偏差値 57.9(E)
第1回5月早慶上理難関大模試偏差値 48.0(D)
東進最終共テ本レ偏差値 53.7(F)*1
東進11月早慶上理難関大模試偏差値 55.2(C)

共テ点数推移

現役
倫政 69
国語 137(82+33+22)
英語R 70
英語L 77
数学1A 65
数学2B 82
物理 70
化学 73(得点調整後)
合計 643(71%)(E)

1浪
倫理 70
国語 171
英語R 74
英語L 76
数学1A 78
数学2B 80
物理 93
化学 81
合計 723(80%)(C)

*1
東進ではE判定の下に内部判定でF判定があります。共通テストの本番の結果でF判定を取ると志望校の変更を勧められると思います。

合否(学部等一部割愛)

現役

筑波/情報/情報科学 不合格(358点差の大差落ち)
滋賀/データサイエンス 不合格

同志社/理工/情報システムデザイン 不合格×2
名城/情報工学 不合格×2
愛知工業/情報科学/コンピュータ 合格

一浪

筑波/総合/理系Ⅲ 合格
筑波/情報/知識情報・図書館 未受験

同志社/理工/情報システムデザイン 不合格
同志社/理工/数理システム 不合格
法政/理工/創生科学 合格
法政/情報科学/コンピュータ 不合格
法政/情報科学/ディジタルメディア 不合格×2
愛知工業/情報科学/コンピュータ 合格
立命館/映像 未受験

法政/理工/創生科学(共テ) 合格
立命館/映像(共テ) 合格


模試、合否共にパッとしませんね。本番にたまたま運良く結果が出たんでしょうね。でも努力しなければ本番に運の良い結果を出すことも不可能だったのではないかと思います。

受験校や志望学部が変わった理由などは後に説明します。浪人のメリットも書くつもりなので、是非見てほしいです。


校舎の特徴

東進衛星予備校はフランチャイズで様々なグループがありますが、朕が通っていた東進はMSGという、進学実績がナンバー1らしいグループでした。
そしてMSGに関係があるかはわかりませんが、朕の通っていた校舎の特徴をざっと上げます。

  • 机が小さい

  • 校舎に浪人はたぶん自分だけ(もう一人いたかも)

  • 席は自由

  • いつでもどこでも好きなタイミングで受講できる

  • 塾長が浪人経験者で理解がある

  • 塾が提案してくる講座が理想的だった

  • チューターは旧帝から中堅下位国立までさまざまだが、今年の新チューターで私大の人はいなかったように感じた。

  • チューターはかなり厳しいスケジュールを提案してくるが、意外とできなくても責められることはない(塾側もそれを考慮して提案している)

  • 公開授業などに参加するとじゃんけん大会でiPadが手に入ったりする

  • 公開授業などでは小テストの解答が速かった人がiPadを貰えたりする。

  • 普通に東進のカリキュラムを進めるだけで赤本を5冊もらえるキャンペーンをやっていた。

  • 毎日校舎が開いてた。(休みがないのはありがたい)

  • グループミーティングがない


こんな感じで自分の通っていた校舎は結構いい感じだったと思います。特に塾長の方が良かったのが一番大きいかなと思います。講座も納得のいかない提案がなかったですし、受講のペースなどのこちらからの提案は全部飲んでくれたので。




東進の浪人生の1年間の流れ

では、ここから東進の1年間をみていきましょう。

4月~6月

受講をします。1日に2~3コマ+確認テスト(授業後)、これに模試などを合わせて3ヶ月で180コマくらいをやった気がします。1コマは90分です。あれ、浪人生で1日に2~3コマは少なすぎない?って思われるかもしれませんが、予復習や授業の難しさから、思ったより余裕はありませんでした。朕の要領が悪かったからからかもしれませんが。ですが、時間をかける価値は大いにある講座がとても多かったと思います。以下では購入した講座を軽く紹介します。詳しいことは東進wikiでもみてください。


入試英語@勝利のストラテジー
1文1文の精読から長文全体の読み方まで幅広く、英語を勉強することができます。自分は今までフィーリングで英語を読んでしまっていましたが、これをきっかけに根拠を持って読むことができるようになりました。英語をなんとなくでやってしまっている人にはとてもおすすめしたいです。楽しいかと言われると個人的には楽しくはなかったですが、正統派のすごく良い講座だと思います。

難関国立大総合英語
英語の長文を読みます。先生の知的でユーモアのある話がとても面白いです。教養が得られます。あと題とされている問題も良い問題だと思います。あとはwikiに書いてありますが、収録年度が古いことには注意してください。それと、英語の基礎ができていないと結構キツいと思います。私はストラテジーで学んだことのアウトプットとしてこれを使用しました。英語をある程度しっかり知ったうえでこの講座を受けると、英語を英語の感覚で読むことができるようになります。

数学ぐんぐん[応用編]、微積もぐんぐん[理系微積分+α]-応用編-
ハイレベルな数学の講座で、基礎はできていないとまったく手がつかないと思います。筑波の数学を解くために必要なレベルは遥かに超えていました。この講座のわかりやすいメリットは、先生が別解をたくさん扱ってくれるので、自分の手札が増えることだと思います。また、厳密に取り扱うため、質も素晴らしいです。さらに質に加えて量も凄まじいです。1講で大問を5つ取り扱います。そのうえ、復習問題がそれ以上についてきます。僕は時間があったので受けて良かったと思いましたが、一般的にはこれを取る人は数学が得意な人でないと厳しいと思います。余談ですが、テキストには頻繁に北斗の拳のキャラクターが何故か登場します。

ハイレベル化学
これがあれば化学で困ることはないのではないでしょうか。テキストの質がとても良く、先生の解説も大変わかりやすいです。広く深く学べた気がします。これも正統派のすごく良い講座なので、取ることをお勧めします

ハイレベル物理
高校範囲を超えていますが、古典物理の基本原理を学ぶことができます。良いところとしては、物理の曖昧なイメージを体系的に理解できるようになることです。とても難しい講座ですが、完璧な理解まではいかなくとも適切なイメージを掴むだけでも点数は取れるようになります。また、先生の話が面白く、教養が得られ、科学に対する理解が深まります。また、これも数学ぐんぐんとは別のベクトルでボリュームが凄まじいので、覚悟は必要です。また、数学が嫌いな人にもちょっと厳しいかもしれないです。(苦手でも好きであれば大丈夫だと思います。私もそうでしたし。)これ以上は内容面については語ることができないので、東進wikiを見てください。
朕はこの講座のおかげで現役ではせいぜい偏差値55が限度でしたが、浪人中の模試で共テ物理は偏差値70を切ったことは1回しかありませんでしたし、本試共テも93点を取りました。もちろん記述についても成長したのですが、ど忘れだったり処理ミスだったり時間不足だったりでいまいち目に見える結果としては出せませんでした。ただ、本番の筑波大の物理では結構アドが取れたと思いますし、難しい問題(東工、大阪、東北、名古屋などを想定)も時間をかけさえすれば解けるようになった実感はあります。早稲田の物理は大嫌いです。
ただ、1つ言えることとして、時間がある人、そして勉強することに意欲がある人は、例え実力が足りていなくても、取る価値は十分にあると思います。理由は先述しましたが、本質に迫れることで科学、学問の面白さに触れることができるからです。個人的にはこの講座をいつでもどこでも何回でも受講できることは、東進のかなり大きな強みだと思います。


この期間に使用したノートの数は、これくらいでしたね。


7月

共通テスト演習が始まります。これは共通テストを追試験も含めて10回分やるというものです。共通テストが始まって日が浅いので、試行調査や類題も今は含まれています。この時期に共通テストを10回分やることに対して、東進外からは疑問の声が上がるでしょうが、東進生はカリキュラム上、この時期に先取りで全範囲を終わらせているので、問題はないでしょう。浪人生ならなおさらです。高3から東進に入ったなどで、まだ全範囲の学習を終えていない人は考える必要はあると思いますが。


この共通テスト演習の特徴を軽く紹介します。

  • 点数がパッと見でわかるように表示される。

  • 大問ごとの演習問題が過去問とは別で用意されている。(大問1つで60問ぐらいと、ボリュームがある。終わらないし、全部やる必要がない)

  • 現役でやっていた人は、浪人しても内容は1年分を除いて変わらない

  • 共通テスト直前期になると、お得感を出して演習が2回分追加されるが、模試の使いまわしで、傾向が2021年をベースとしているため、なんか微妙。


また、この時期から追加で講座を買うことを勧められます。主に4~6月でインプットしたことをアウトプットするための講座です。これに関しては手持ちの問題集でやるのも正直ありかなと思ったり思わなかったりです。自分のやったものに関して、軽く紹介します。


入試英語@勝利のストラテジー(演習編)(夏期講習&冬期講習)
前述のストラテジーの補足的なやつです。ストラテジーを受講した人はこれも取ると良いでしょう。多分取ることが想定されています。

難関大対策 自由英作文(答案練習講座)
英作文をたくさん書く機会が与えられます。授業では他の生徒の答案を先生の答案と比べて間違えやすいポイントや抑えるべきポイントを学ぶことができます。そして授業後には答案を採点してもらうこともできます。(当然ですが授業の先生ではないです。)量としてはかなりたくさん書くことになるので、英作文はこれで物足りなくなることはないでしょう。難関国立大総合英語の担当の先生と同じなので、話も面白いです。ただ、古い講座となりますので今は他にもっと適当な講座があるかもしれません。英作文のテーマとしても最近とは傾向の違いもあるかもしれません。


夏の数学ぐんぐん[応用編]
北斗の拳のキャラクターがテキスト内で暴れていてなかなかクレイジーです。テキストに「タヒね!!」とかでてきます。問題の質も量も良いので気になった方は是非、北斗神拳が使えるようになると良いですね。私には無理でした。ひでぶっ

数学ぐんぐん[応用編]答案練習
前述の数学ぐんぐんのように大量の質の良い問題がついてきます。問題被りはないです。さらに答案を採点してもらうこともできます。ただ、ここまででかなりの演習量を積んでいるので、朕には正直これは多かったかなと思いました。もちろん取って悪いということは決してないですが。

物理攻略 原子・原子核
ハイレベル物理の原子バージョン。取りましょう。

ハイレベル物理 各演習
物理の演習をしてアウトプットするための講座です。苑田先生の解き方を定着させたい人にはお勧めですが、苦手分野以外は積極的に取る必要はないような気もしました。そもそもハイレベル物理自体が濃密なので。

ハイレベル化学 各演習
実際私がやったのは去年でした。ハイレベル化学では演習量が少ないので、ある程度はおすすめです。問題の質も量も良いです。さらに各場面で先生が復習を挟んでくれます。ただ、全体的に苦手というより、特定な分野が苦手という人は、問題集を購入した方が値段的には良いと思います。値段を考えると取らなくてもいい講座でもある気は若干します。


演習講座は悪いものはありませんが、コストパフォーマンスを考えたときに取るべきかということは個人個人で違うと思うので、そこについてはよく考えた方が良いと思います。


8月

演習講座と並行して、過去問演習に取り組みます。過去問を11年分、採点、添削をしてもらえるという感じです。参考ですが配点が出ているので、本番で問題を解いた後に自己採点ができるのは地味なメリットだったりもしますね。覚悟を決めることがある程度できます。東進の配点がどのくらい正確かというのはわかりませんが、自分の感覚とは意外とズレていました。掲示板で自己採点を載せている人よりもおそらく低くなると思います。開示の結果が出次第、覚えていれば投稿しようと思います。


9月以降

単元ジャンル別演習、第一志望校対策演習というものが始まります。

単元ジャンル別演習ではAIが模試や過去問演習の結果を分析し、合格するために必要なレベルに達していない単元、ジャンルの問題を提示してくれます。高いレベルの大学や有名な大学だと解説授業がついていたりもします。自分の実力と志望校のレベルが乖離しているほど、多くの問題が提示されます。人によっては莫大な量が提示されることになると思います。

第一志望校対策演習では、志望校の傾向に則した問題を提示してくれます。こちらは人によっての量の変化はないと思いますが、結構多かったです。

これらの講座を完璧にこなせた人の合格率は9割?(正確に覚えていないので聞いておきます)みたいなことを言われると思うのですが、自分の実力と志望校のレベルが乖離している人では終わらせることのできない量がでるので、当然のような気がしますね。頑張っても厳しいです。

これらの講座のメリットは、良い感じに問題が提示されるので、余計なことを考えずに演習を積めることですね。AIが苦手分野の分析をしてくれるので、実力もしっかりつきます。それでも苦手な分野は問題集で克服すればいいですし。また、解説授業も結構ありがたかったです。どうしても答案の解説だけでは疑問が残るときもあったので。


そんな感じで過ごしていたらいつの間にか共テが終わり、私大入試が終わり、国公立の入試も終わっていました。短いような、長いような不思議な気分です。だいたい東進の流れはそんな感じです。質問があれば、コメントにてお願いします。



浪人をするべきか

最後に、いろいろと踏まえたうえで浪人をするべきかということについてお話させていただこうと思います。あくまで自論にはなりますが、私は浪人することを積極的にお勧めします。

浪人になると時間的に余裕が出てくるので、いろいろなことを考えることができます。受験についても、進路についても、それ以外についても。将来自分のやりたいことをするためにはどのような進路を取ればいいのかということについて考えてみると、現役のときより遥かに沢山の選択肢があることに気が付いたりします。見てもらえればわかることですが、私は現役のときと比べて受験大学や受験予定大学が意外と変わりました。また、高校では習わないような高次の勉強にも少し触れて、学問について考えることもありました。あとは努力と成功について考えたりもしました。(考えたことは有料の記事に記載します。このことについては有料の価値はないと思いますが、ここまでの記事の内容にはそこそこ自信があるので、チップ代わりにどうでしょうか。私はこのお金で浪人中我慢していた太鼓の達人を遊びたいです。)

現役のときにはいろいろと忙しく、余裕もなかったのではないでしょうか。特に部活などに励んでいた人にとっては。勉強に専念する時間があれば、自分について考える時間があれば良い進路を見つけられた、そういう人は結構いると思います。浪人をしないと実感すら持てないと思いますが。生涯年収はもちろんですが、何より学生生活、自分の誇りなど、諸々を考慮したときに、1年と受験費用は大したものではないと私は思います。むしろ人生のための投資です。特に、1年かけて自分のことを振り返ることは拍子良く成功した人にはできない貴重な経験になると思います。本当にいろいろなことを考えることになると思いますが、そのなかで確実に心が成長すると思います。大差落ちだろうが、僅差落ちだろうが、関係ありません。やる気さえあれば必ず人生が良い方向に向かいます。



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