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日常の動きの癖が、姿勢を歪めている

日常の姿勢や動きの癖が、ランニングフォームの崩れを引き起こす

より楽に、より速く走るために効率の良いランニングフォームを習得することは、重要な要素の一つになりますが、フォームの修正や改善の前に知っておくべき大切なことがあります。
それは、元々ある姿勢の歪みや不良姿勢といった、正常から逸脱した姿勢がフォームの崩れ、ひいては疲労や懲り、痛みなどケガの原因に直結するということです。

筋肉は、ゴムのように自ら縮む性質を持っています。そのため長時間動かさない、あるいは長時間同じ姿勢でいると、どんどん縮んでしまい、硬くなり、筋肉による筋力を発揮できにくくしてしまいます。つまり筋力の低下(筋肉の弱化)が起きてしまうということです。
また、逆に筋力トレーニングやポイント練習など激しいトレーニングで一部の筋肉に集中的に負荷をかけ続けていると、使い過ぎで硬くなり、ストレッチなどケアをしていかなければ強くなった筋肉に引っ張られて関節や姿勢の歪みを作る危険性も生じてきます。
そうなると何が起こるのかいうと、そこから左右での同一筋肉、前後での拮抗筋、上半身と下半身の筋肉群などでバランスが崩れてしまい(よく働く筋肉とさぼる筋肉が出てくる)、姿勢の歪み(不良姿勢)をつくり、これがランニングフォームの崩れや修正の困難さ、疲労や痛みなど故障の原因になっていきます。そのような状態に陥られないためにも、なるべく正常な姿勢を維持したいり、正常な姿勢へ直していく必要があります。

では、正常と言われている理想の姿勢とは、一体どういった姿勢なのか。
先に確認しておきましょう。

一直線の姿勢が、理想の姿勢になる

雑誌:ランナー筋トレ 2020年4月30日発行 エイ出版社 引用

上記図のように、
<側面>
①耳②大転子③膝のやや前方④外くるぶしの4つのポイントが一直線になること。
※壁に体を付けて直立した時に、後頭部・肩甲骨付近・お尻・踵の4ポイントが付いていることが理想。
<正面>
①肩②腸骨稜③上前腸骨棘④大転子⑤膝蓋骨⑥外くるぶしの6つのポイントの左右を結んだ線が一直線(床と並行であること)になっていること。

動きの癖に気づくポイント!

下記に挙げているポイントを参考にしながら、普段日常生活の中で何気なくとっている姿勢や日課にしている活動を振り返ってみてください。
そこに、姿勢の歪みになるきっかけや気づきが隠されているかもしれません。

あなたが、無意識に行っている姿勢や動きは???
⇓⇓⇓
①どちらか一方の脚に体重をかけて立っている
②長時間座っていることが多い
③いつの間にか猫背になっている(デスクワークや立っての待ち時間など)
④ガニ股・内股で歩いている
⑤座っている時どちらか一方の脚を組んでしまう
⑥ハイヒールを長時間着用することが多い
⑦サイズの合わないシューズを履いている
⑧頻繁に頬杖をつく
⑨左右どちらか一方の肩だけにバックを掛ける
⑩下を向いて長時間スマホを見る
⑪同じ方向で横座りをする
⑫左右どちらか一方を向いて横になる(寝る)ことが多い
⑬スポーツやアクティビティなど、左右非対称性になる活動を習慣的に行っている。

どうでしょうか?
あなた自身の生活を振り返ってみて、心当たりがある場合、または上記項目やそれ以外でも偏って行っている姿勢・活動が多ければ多いほど、気づかないうちに不良姿勢に陥っている可能性があります。

上記で挙げた、理想の姿勢と理想から逸脱した歪んだ姿勢とのギャップを埋めていくように、トレーニングや日頃のケアをしっかり行いアプローチしていくことで、少しずつ姿勢を直してくことができると思います。

ランニングフォームの修正の前に、ランニング以前に日常生活や仕事でとる機会が多い座位や立位の姿勢・活動を見直して、改善したほうが自然にランニングフォームの改善に繋がりやすいかと思います。

姿勢や体の癖を見直すきっかけにしてもらえると幸いです。


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