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32.どんな男になんねん

 関西学院大学アメリカンフットボール部(ファイターズ)の元監督、島内秀晃さんの『どんな男になんねん』という本を読みました。

 この本はこてこての大阪弁で書かれています。懐かしさともに、大阪弁ならではの温かさを感じました。「大阪弁」について書かれて次のように書かれています。

 俺は追い込むねん。学生を徹底的に。なぜそういうことが可能かというとね、肝心なのは“大阪弁”で面談するということなんです。これ結構大事なことやで。
 なぜかというと、大阪弁はめっちゃきついこと言うても、そうは聞こえへんねん。だから面談では相当きついツッコミを言うてるけど、選手からするとイジられてる感じで、受け入れやすくなってると思う。大阪弁は、そのあたりの匙加減がしやすい。なんといっても、俺らは吉本で育ってるからね。

 僕自身は吉本で育ったわけではありませんが、大阪弁の効果は本当に大きいものだと思います。
 高校生の頃、関東の高校とサッカーの試合をすることがありました。試合中には相手チームの声が聞こえてくるのですが、とても怖い印象を受けたことを今でも覚えています。
 とは言っても大学進学とともに関東に出てきた自分は今では足の指先から鳩尾あたりまでは関東に染まってしまいました(笑)

 この本を読むことで、アメフトに対する考え方が変わりました。

 僕はアメフトをやったことがないどころか、ルールやポジションすらよく知らないのにも関わらず、“指示ありきのスポーツ”だと認識していました。プレーが途切れることが多いという印象があり、その都度監督が指示しているというシーンが頭の中に残っていました。

 ただそんなイメージは間違えでした。
 “指示ありきのスポーツ”どころか“考えまくるスポーツ”でした。
 考えまくると表現したのは、関学アメフト部の選手や監督、コーチは試合や練習以外の時間も四六時中考えていると書かれていたからです。

 読み進めていく中で部活の中でよく聞く言葉を思い出しました。
 「練習(約2時間)は終わりましたけど、練習以外の22時間の取り組み方で練習や試合の質が変わってくると思うのでゆっくり入浴したり栄養を考えて食事するなど各々が工夫して過ごしましょう。」

 この言葉に対して今までは何とも思っていませんでした。もちろん入浴や食事は言うまでもなく大切なことであり、スポーツをしている人間なら特に意識しなければいけないことです。

「それだけでいいのか」、自分の中で疑問が生まれました。
 高校までの結果を出せなかった自分と決別し、一花咲かせてやるという思いで大学サッカーに取り組んでいるのに、一日2時間の取り組みだけで足りているのか。
 サッカーのために筋トレをして、DAZNで試合を見ているので実際には一日2時間よりは多く時間をかけていますが、一日の中で無駄な時間を多いことも確かです。

 少し話が逸脱してしまいましたが、本の内容に戻ります。

 この本には「考えることの大切さ」が書かれています。

 不安になっても、毎日毎日、自分のやることだけを考えていけばゲームでも成功するで

 「考える」ことについて書かれている部分を抜粋しました。この他にも考える・イメージする、という単語は多く使われています。

 「考える」という単語はとても抽象的であるため「常に考えましょう」という軽い言葉にもなり兼ねません。
 「自分のやることだけを」という言葉を付け足すことで「考える」という行動が身近なものに感じられます。自分のやるべきことを常に考えることができれば、マイナスな感情が入り込む隙間がなくなります。

印象に残ったパワーワード

・4年間で変わらな、おもろないねん。 
 →僕の大学生活は残り2年しかありません。
 →「4年で変わる=おもろい」⇒「2年で変わる=めっちゃおもろい」
 →「自分のやることを考える」機会(ピッチ内外)を増やす必要がある

・それでええの?
 →常に疑問を持つことが大切
 →惰性はよくない、常に意図や目的を考える

読んでいただきありがとうございました。


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