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決断の速さと、引き際の速さが命運を分ける!~情熱中国大陸~


「決断の速さ」

直感で「今がその時」と判断すれば

常識にとらわれず(常識的範囲は認識した上で)

情報の取捨選択に溺れず

私心を切り離し

やるべき事を

自ずからの経験と判断基準と

勘で

断固決断する。

最速の決断を断行する上で、一番最後に来るのは「勘」。
勘といえば、博打のよう、いい加減、という印象があるが、実は勘というのは、科学的に説明は難しいかもしれないが、人間が持つ総合的特殊判断能力の一つであると言われている。
決断したら、とにかく全力疾走。これが勝負の肝である。全力で走りだせば、余計な疑念に惑わされる、周りの嫉妬を受け足を引っ張られる、というような邪魔を寄せ付けないという効果がある。全力疾走は、風や埃を舞上げてしまうが、停滞していた重い空気が変わり、時には追い風までが吹き背中を押してくれる事がある。人は止まってじっとしているものより、動いている方に自然と目がいくものである。自分が動いたせいで、周りも動き、状況が好転する、ということはよくあることである。

早合点をし、質の悪い「勘違い」で、慌てて決めてしまったせいで、しかも自信がないので全力疾走も出来ず、事態が更に悪化し、チャンスを失ってしまう結果になる場合が多々あるので、注意が必要だ。

勘は、常に危険に晒されている者、大きな怪我を何度か体験し、また危険を切り抜けた経験を持つ者に自然と備わる傾向がある能力であると思う。自分に全く自信のない者、また自分自身に「根拠のない自信」さえ持てない者は、勘に頼らない方が良い。しかし勘を使わなければ最速の決断も出来ない事になり、人を動かすことすら難しい。だから、意識して訓練する必要がある。ではどうやって訓練するか?

自分で積極的に危機な事を探す
見つけたら、出会ったら逃げない逃がさない
自ら進んで「失敗しそうな」事を買って出てる
反対されても挑戦する

このように訓練していかなければ、いつまでたっても勘は磨かれないし、身にも付かない。上記のような環境や「チャンス」は、システム化、リスクヘッジが有効に活用されている大企業では見つけにくいという傾向はあると思うが、結局のところ、要は自分次第。職種、会社の大小、とはあまり関係ないと言える。
「ピンチはチャンス」失敗を恐れず、これに好んで挑戦し続ける者が、真に強い行動力と研ぎ澄まされた勘を、身につける事が出来るのである。
一つ忠告しておくとすると、社内で、人が失敗した案件を見て横取りし、カッコよく成功させる、のは愚の骨頂。通常嫌われるし評価もされない。そして、これは勘を磨く事とは、全く関係がない。

「引き際の早さ」

直感で「今がその時」と判断すれば

常識にとらわれず

恥や外聞に囚われず

今までの努力やかかった費用は計算せず

引く事に全集中力を注ぎ、処処強引に処理し

同僚や上司にも恥じず協力を求め(使えるものは誰でも使い)

決断した時の全力疾走よりも更に早く

断固撤退する。

雲行きに常に目を光らせ、直感で、怪しい「今がその時」と判断すればキッパリと現状を諦め、即時撤退する。
「原因と対策を提出しろ」

「失敗要因を分析し、状況を再度見直してみろ」

「今までの費用の合計を計算してみろ」

「本当にそれが正しいのか?」

「引く場合のメリットとデメリットをシュミレーションして提出しろ」

「そして損害は出来るだけ最小限にとどめろ」

などどやっていては、全く時既に遅しである。こんな指示は全部無視しろと言いたいところだが、会社によっては「事実上の事後報告」になったとしても、上記の資料は提出はしておいた方が良いかもしれない。「失敗の経験値」も会社の大切な財産であるし、情報の共有報告は義務の一つであるからである。


生存競争の激しい昨今「即撤退」は大変重要な要素である。これは中国人、華僑の人達の「得意技」の一つで、世界でも群を抜いて上手である。撤退する勇気がある。撤退のプロである。撤退は決してかっこよくはないが死ぬよりもましである。撤退を決断した以上、周りへの気遣い義理人情は「出来る限り最大限まで」やればよい。それにとらわれて動けなくなり、「The End」では本末転倒、それだけは絶対避けなければならない。撤退のスピードは生死を分けるほど重要で、決断の時のスピードよりも、更に高速でなければならない。綺麗事だけでは生き残れない、それが現実である。

つづく

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