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【不妊治療を振り返る9】気持ちや扱いが軽んじられている気がします

流産の手術をした時の話しです。

手術までの1週間、夫くんは私のお腹に手を当てて

「たまちゃん、元気になってもいいんだよ?」

と言って、ふっ、と謎?の気?を送る真似をして出勤していきました。

もう、まじ仏様みたいに優しい。

子どもは生まれて来ないけど立派なパパだなとおもいました。

さて、手術当日。

場所は当然ながら「産婦人科」です。

周りはお腹の大きな
妊婦さんばかりです。

順調に成長してるんだな
無事に産まれますようにと思う気持ちと同時に、とても羨ましく、そして自分がとても惨めな気持ちでした。

あ、はっきり断っておきますが、
決して妊婦さんが悪いとかそんなことではありませんよ当然ですが。

出産した経験のある方からは、まるでホテルみたいだったと評判の病院です。

ただ、その逆は?

タイトルの通りですが

産まない(産めない)人の扱いってこんなに雑なんだなって思いました。

病室に案内されて、点滴やらの準備をして手術室へ。

新生児室の前を通って行くのです。

それだけではありません。
隣で今正に赤ちゃんが産まれて産声をあげる、

そんな様子を耳にしながら私は手術台に横になるのです。

まだこの頃は、子どもが欲しくて欲しくてたまらない時期で、

もう惨めを通り越した今のこの状況に頭がおかしくなりそうで、、、。

これって現実?私の人権は?

麻酔が効いてきて目を閉じながら

もう目が覚めなくていいけど

と思いながら意識が無くなりました。

私はこの後、残りの胚移植を終えた後転院するのですが、

そこの手術室では患者さん同士が絶対に合わないような仕組みになっていました。

不妊治療の世界ってまだまだ社会的にはオープンにされないっていうか、いえ、何かとデリケートな部分の多い分野ですからオープンにしたくない人がいるのも当然です。

でもまだ広く知られていないからこそ、誰にも知られずに静かに苦しんでいる人がいます。

この気持ち?思い?経験?がもっと幅広い年代の方に理解が広がる日が来るといいなって思います。


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