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詩92 甘い国道

甘い国道を遮るチョコレートパフェ
おかげで車は走れない
僅かな砂糖でも 使いかければ
橋脚の老朽化が進んでいく

その代わり
国道の衰態は
外的要因を以てしか
もたらされることはない

しかしどうだろう?
傷がつくことに慣れてはいけないし
お金はいつだって掛かるもの
それに 手間を掛けないで
どうして甘い国道が通るのか
知らずに夕刻の憐れみばかりを知る

しかし考えてもみよ。
チョコレートパフェを飾るのは
ガラスの歪曲わいきょく
究極の本質をいつも表している
静かな支えであるアスファルトの充填じゅうてん
あながち朽ちた術ではないではないか

しかし結局つまってしまう。
車はいつまで経っても立往生
渋滞は激しくなるばかり
そのうち風も遮られ
果てに 湿気が失われる

だから

外的要因も考えものだ
「外的」だからと思考を止められれば
奈落の愚かさが具現することになるのだから

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