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雨の日の通船川を散歩する

 時々、私は散歩をする。
現住するアパートの近くを流れる通船川つうせんがわの沿道を行く。今朝は雨が降っていた── 傘に当たる雨の音,雨粒が落ち川面に広がる水紋,草木の上で丸まった雨水などが印象に残った。その他、静かな川沿いに鳴き声を響かせていた小鳥も目に留まった── 心做し元気そうに見えた。雀はチュンチュンと、休みなく地面を,木々の上を,空中を動き回っていた。

 荒天でない限り、雨のなかを散策するのは良い。そのときにしか見られない、聞こえないものがある。そういうものに五感を働かせることは、私たちの内に素敵な風を吹かせてくれる。いつも変わらないことを望むより、無常の世において周囲の“今”固有の様子を感じる方が、日々はずっと面白くなるだろう。


※「吐露ノート」27篇目(2020年7月6日(月)執筆)より

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散歩日記

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