見込まれること、見込むことは重要である。
私の場合、リーダーとしての立場もヒラの立場もあらゆるポジションの体験があるため…両方の心理については分かるといっておきます。
今回はその上で、両方の立場からタイトルの内容を備忘録的に書いておきます。コレが正解!という訳ではありませんので参考になさってくださいね。
まず、リーダーとして一番重視していたことは…
各スタッフの見極め
です。これは当人の資質や性格、そして能力。そして一番重要な点は
本人のポテンシャルは何か?
という事。ここが、指導育成もこなす必要のあるリーダーにとって重要なところ。
私の場合、当人の振る舞いや実際に仕事をやらせながら…コツのつかみ方や当人の熱意などを見て
こんな感じかな
というディティールを作る。その上で、実際にそういう業務を割り振りながら適性を見る。こういう事を行っていた。
こうしたことは実のところ、書物からそのまま流用して試しただけ。リーダーシップや組織運営・育成などの本を読めば出てきます。従って詳細は端折ります。
そうしたテストを経て、いよいよ当人の人材としての方向性を決めていくために面談をする。コレは重要なことで、たとえ本人のこちらが見込む適性や潜在能力がコレじゃないか?と思っていても、最終的には当人が気づいてヤル気にならなければ伸びない。だから、そこで意思確認する必要は必ずある。
ここが、ある意味一番難しいところなんですよね。大抵、当人の希望と噛み合わないから。(苦笑)でも、ここが腕の見せ所でもある。というのも、今までこうしたパターンは結果が3つほどに集約される。それは…
①当人が受け入れて、ヤル気をもってその方向へ努力する
②必ずしも納得してなかったが、やってるうちに気づく
③あくまで自分の希望の道を歩む
という結果。①と②は似たような感じですが、結果に至るまでの道筋は違うので分けてマス。
まず①だと手っ取り早いですね。こちらの説得を受けて、納得して自主的に取り組んでいるためです。当人主体に完全に移行しているため、ドンドン伸びます。これが提案した側にとってベストストーリーであることは間違いないです。(あくまで提案であるところが重要。)
②については、①より明らかに多いですよ。というのも、大抵は相手との信頼関係が①になる程ある訳じゃないことが大半なので。相手もこちらへ信頼・信用がイマイチできないこともあり、かといって上司の提案も無視できないし…。そういう心理で、半信半疑でやり始めるのです。
で、やってるうちに結果が伴ってくるとペースが出始めてくる。そこでの実感で初めて、理解する。そこからこちらの眼力に対する信頼と、自分を見てくれていたんだ、という安心感から信用が増す。よって、決して悪いストーリーではないのですよね。
今まで見てても、残念ながら③のストーリーは良い結果がほとんどないんですよね。コレは餅ロン、自分の見通しが正しかったが、当人のこだわってるモノが結果に結びついてない、という現実があった場合にのみカウントしてますが。
③については、なぜ良くないかというのは…
自分の好みやこだわりと、自分の本来持っている能力が一致することは少ない
という現実があるためです。コレは今まで色んな資料や歴史を見ていても、当人の希望するモノと一致しない、という事実の方が圧倒的に多いんですよ。
私の性格だと、こだわりはあっても仕事内容自体に選り好みってない訳です。今まで、雑用とハッキリわかることだって
仕事だから
という感覚でストレスに感じたことはほぼ、なかったので。やるべきことを迅速に仕上げて余暇を生み出し、自分の成長につなげたい。それが自分のこだわりであったため、内容はあまり問わなかった。
私がつらくなって離脱する時というのはこれまで二つだけです。スナワチ、
自分の仕事がない
か、
その仕事に”発見”がない
から。だから、雑用であろうと未知の内容であれば慣れるまでやりきる。そういう考え方だったから。
そういう観点だけで見たら、相手の仕事内容へのこだわりは私の在り方と全く違いますが…。当然ながら、自分の価値観云々よりも、リーダーとしての私は
相手がどうなのか・どうしたいのか
がまず基本。その上で、こちらは手を打つなり、誘導するなりしていく訳です。
こうした観点からすると、一番困惑したのは
自分がしたいこと以外、一切見ないし変えない
という人物。ハッキリ言って、こういう価値観の人は全く使えません。
実際にいたからすごく苦労しましたが(苦笑)、こういう人と面談して当人の資質を考慮して…
こういうのもどうかな?
と提案しても自分の腹の中に入れることも無く…
それは私のやりたいことではありません
で門前払い。こちらとしては検討すらしてない、と分かるのでそこから説得を始めなければならない。労力が増えてしまうのですよね。
私もそういうところがあったからわかりますが、こういう態度でいると
自分が一番損をしていく
ことになる。それが、こういう姿勢の人たちは全く分かってない。当時、すごく残念な思いでしたね…。
実際、私がやっていたことについても全く理解がないのがこの手のタイプ。図書館では、仕事が潤沢にある訳ではない。ゆるくしようと思ったら緩くできる。但し、今だとおそらくそうした状況は大学図書館などでしょうね。
公共では人件費削減が続く過程で人員が減らされ、ひとりごとの仕事量が増え続けているだけ。しかもこういう場合、中身を工夫して効率化していく、という試みが行き詰ってから行われることが多かった。
よって、大学図書館での体験談としてお話しておきます。仕事の量が限られているため当時、仕事の配分もそうですがトレーニングも兼ねてこちらがアレコレさせていた。
しかし、とあるスタッフ(仮にAさんとしておきます)はそうしたことが理解できなかったようです。Aさんは能力が高く意欲的でもあったため、自分が仕事をしたくてたまらなかった。それなのに、私がわざわざ未経験・経験不足のスタッフばかりにワザワザ仕事をさせているのに不満があった。
自分なら、迅速に対応できて終わらせされるのに…。と言う想いもあって、陰口をたたいていたようです。この辺は別に気にしてなかったのですが、ワザワザご注進してくる人たちがいるのですよね…。(苦笑)
Aさんの場合、自分から自主的に仕事も”取りに”いっていたため、させてくれない私を単純に
自分がけむたいからさせないんだ
と思い込んだ。対抗心もあったから、余計にゆがんだプライドと競争心を掻き立てていたんでしょうね。
その結果、こちらからのアプローチに拒否や拒絶という態度に打って出てしまった。こうなると、リーダーとしての周囲への影響もあるため…こちらも線引きをしないといけなくなる。力量を知るだけに、残念な気持ちでした。
こういう人の場合、よくあるパターンなのは
コレだけやれるんだ
という自己顕示欲と、そこにいる仕事からの満足感から、自分のやりたい仕事にしか目が行かない、という事実。当人は役立ってる!と満足感があるのでしょうが…。コレ、役に立つわけではないんですよね。
自分もいちスタッフの経験も記憶もあるから言えますが、私がいちスタッフの際に気を付けていた点は…
みんながなかなか手の出ない所をケアしておく
こと。それが、地味で目立たないことだと分っていても。
こうしたことは、リーダーの立場からという視点があったからこそ気づけた部分。普段、通常の業務というモノは大抵各自の領分があるし、フツーに流れていれば問題が起きない。問題が起きる時というのは基本的に
イレギュラーケース
なのです。その際に、備えがあるかどうか。その備えというのが、
不要不急で手付かずの案件が処理されているか
であることが多い。そのことを、私は知っていたのです。
だからこそ、事前にそういうモノはコッソリと全部処理(準備)しておく。だから、急にアレが必要、こうなった!となっても
それは用意が(対策が)ありますよ
となる。アッサリと終わるため、通常に影響が出ない。そういう理屈です。
こうした点は自分の業務にしか目が行かない人たちが多いと、当然行き詰る。そうしたイレギュラーケースが消化しきれないうちに違うケースが発生したら、通常の業務が徐々に滞り始める。そして、時間内に終わらない事態が常態化していく。結果、ずっと無理をし続けたままになっていく。
こうしたことは、すでにどこぞの組織で既視感ありまくりなのである意味!日本的組織の体質でもあると思います。だからこそ、見込みを持ち、それを下敷きにして先を読んで手を打つ。見込まれた側もその意義を理解し、自分を変える柔軟性を担保する。それが、確実に自分の能力を発揮できる近道でもあるんですよね。
残念ながら、それが行えないのは同じ枠組み・同じやり方前提の発想。変化や見込みを持たず、疑いを持たない。思考や行動に工夫をもたらせないやり方である限り、良いモノも効率的な要素も生まれてくるわけがないのですよ。その辺り、嫌という程見てきてるのでアレじゃダメだよな…と思うんですがね。
いぢょー。
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