夢のゆくえ -銀河鉄道の夜- ⑩
第十章 はじまりとおわりの駅
旅の終わりが少しずつ近づいていることは、汽車に乗っている三人にもわかっていました。
車窓からみえる夜の空気は澄みきっていて、チカチカとまたたく星屑の光はダイヤモンドのかけらのようでした。
最後の停車場に着くまでのあいだ、三人はそれぞれ気のむくままおしゃべりをしたり、外の風景をぼんやりとながめていたりして時間を過ごしていましたが、そうしてるあいだにも、刻々とさみしさは募ってきます。いっそのこと、このままどこへもたどり着かずに、三人で汽車に