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【しあわせって、なに?】親子で考える幸せの哲学

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こんにちは、タケシです。

今回は「しあわせって、なに?(文:オスカー・ブルニフィエ 訳:西宮かおり)」について紹介していきます。

この本はこども哲学シリーズの一冊です。単純なようで複雑な「しあわせ」の定義について、親子で一緒に考えることで、自分の人生を見つめ直すきっかけになる一冊です。

しあわせって、なに? 本書の要約

本書では「しあわせ」について6つの質問と、それに対する子どものいくつかの意見が描かれています。筆者は哲学博士のオスカー・ブルニフィエさん。哲学を広める活動、執筆をされており、著書は様々な国で翻訳されています。

【目次】しあわせについての6つの質問
①しあわせって、どうしてわかるの?
②しあわせになるのは、かんたんなこと?
③なにがなんでも、しあわせになりたい?
④おかねがあれば、しあわせ?
⑤しあわせになるには、みんながひつよう?
⑥どうして、ときどき、ふこうになるの?

子どもが疑問に思うことでもあり、大人も答えづらい哲学的な質問です。物事を複雑に捉えてしまう大人より、シンプルな思考を持つ子どもの方が自分の答えを出せるかもしれません。

【要約・感想】
「しあわせに」についての6つの問いに対して、本書では「子どもの意見」⇒「でも、こういう考え方もあるんじゃない?」といった対話形式で書かれています。

対話の内容は、大人もハッとさせられる考えばかりで、哲学の面白さ、奥深さを知ることができます。コミカルな挿絵でも対話が表現されているので、子どもも理解しやすく楽しむことができます。

「しあわせ」の考え方には、答えが無い、答えが一つじゃないからこそ、面白い。そんな哲学の魅力の発見とともに、親子で一緒に幸せについて時間を作れるというのが本書の魅力です。

しあわせって、なに? おすすめの対話

タケシいち押し!本書で紹介されている内容の中から、大人にこそ考えて欲しい「しあわせ」についての対話の一部を紹介します。

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「おかねがあれば、しあわせ?」
「うん、おかねがあれば、したいことなんでも自由にできるもの」

そうだね、でも
「おかねにしばられるってことだって、ない?」
「ほしいものなんにもないほうが、自由じゃない?」

「ぼくらは、すぐにわすれちゃうんだ、おかねが、目的ではなく方法であることを。」
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この対話を読んでお金に執着すると見えなくなることもあるということに気づかされました。

お金があれば、確かにやりたいことや欲しいものを手に入れられます。ですが、それがすべてではなく、反対にお金を稼ぐことで犠牲になるもの(時間、人間関係、心など)も存在するということがあるということを改めて感じました。

自分が本当にしあわせを感じるには、自分の中でしあわせの定義が必ず必要です。自分にとって何が幸せなのかをしっかりと考えておかないと、幸せに気づけなかったり、選択を誤ってしまうこともあるかもしれません。

しあわせって、なに? 幸せの教育

娘のコロイモは今小学2年生です。哲学を学ぶ機会はありませんが、小学校ではそれに近い道徳や国語で自分と他人の心について学ぶ機会があります。

しかし、小学生以降は、授業で学ぶことより実際の人間関係から、学ぶことがほとんどです。

私自身も中学、高校で人間関係から多くのことを学び、それを活かして社会生活を歩んできました。しかし、「その選択で良かったのかな」と思うこともたくさんあります。

それは、自分の意見は、他人の意見の寄せ集めなのではないかと思うからです。今思えば、人間関係の対処を優先するあまり、青春時代に自分自身の気持ち、意見に向き合えていなかったような気がします。

だからこそ、コロイモにはしっかりと自分と向き合う、自分の意見をもち、自分自身で納得のいく人生の選択をしていって欲しいと思っています。

考えることが本質にある哲学は、まさに選択力を養うことができる自分自身のための学問だと思います。みなさんも、子どもと一緒に是非幸せの哲学を考えてみてください!


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