広島、京都、東京

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本当に嵐のような滞在でしたが、広島、京都、東京での展示とアーティストトークを無事に終えることができました。自由人のはずがどこの営業マンかと言われそうなくらい慌ただしい時間でした笑。でもいろいろ無駄なものが削ぎ落とされていて美だけが残るというか、大切な時間と大切な人たちに会える時でした。

今回何回か作品にスリット(切れ込み)を入れる場面をデモンストレーションしました。こうした場面を公開することについてはいろいろ考えることはあるのですが、こうした「過程」を通してより私の世界を知ってもらえるならとても良いことだなと感じています。下は京都展の際に友人の写真家Yuki Hamanakaさんに撮ってもらったものです。もともと私は小さい時から竹を彫刻刀で掘る作品を作っていました。20代の時間の空白を置いて、再び手の指の世界に戻って来たように感じます。

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今回は展示と並行して、写真のレビューや相談などでいろいろな写真をしている方ともお話ししました。それこそ私よりキャリアのある方や同年代の方、まだまだ大学生の方。それぞれ状況が異なるからこそ、私は1対1での対話を重視しています。お話しの中では、私自身がいろいろ挫折してこの世界に行き着いたこともあって、写真を見せてもらっていると自分の来た道にどこかしら繋がる部分があります。「あ、ここにいるんだね」的にいろいろ思い返しながら自分のキャリアとも交えながらお話しさせて頂いています。もちろん人それぞれに違う人生なので最終的には違って来ますが、なにか私がレビューすることでその世界に行く一助にできたらと感じています。下の写真は鴨川の見えるカフェで行なったレビューの際。あとモンブラン大好きなので笑

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東京の展示では、写真集「指と星」に寄稿文を寄せて頂いた評論家のタカザワケンジさんともお話しさせていただきました。この対談が初対面。なかなか突っ込んだ話というか私がもう遠慮することなくいろいろお話ししました。いつか動画を編集してアップできたらと思います。下の写真を撮ってくれたのは多摩美からの付き合いのある画家の鎌田昇さん。

私の今回の写真集はカタログ的な作成方法とは全然違って、色々な写真がお互いに響きあう中で世界を拡張していけたらという思いで作っています。その部分へのタカザワさんの感想や、評論家しての見方など、わたしもいろいろ気づきを頂ける時間を頂けて意義深かったです。

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今回久しぶりの日本での展示で、多くの方に写真を観ていただく中で自分の世界がどう他者に伝わるのかを考えさせられました。同時に、何が私にとって武器なのか、そして他者との間に橋をかけていけるのか、そうした思索への気づきを頂けたように思います。だからこそ、展示に来て頂いた方には改めて感謝しています。

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また、写真集「指と星」について多くの方に手にとって頂けて嬉しかったです。7年ぶりの写真集で密林のように色々な写真が響き合っていますが、この本もまた世に出してよかったなと改めて感じています。出版社であるリブロアルテさんでも取り扱っています。もしよかったら手にとって頂けたら幸いです。

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おそらく来年また日本で展示ができると思います。その際にはよりヴァージョンを上げた世界を提示できたら幸いです。これからも「指と星」の世界に興味を持って頂けたら嬉しいです。


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