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あなたはVisionとMissionを説明できますか?

問い

あなたは、VisionMissionを説明できますか?
VisionMissionどちらが上位と思いますか?
どちらが上位だとしっくりきますか?

問いが下手で「どっちでもいいじゃん。」と思われそうですが、僕はなんだか引っかかりましたし、しっかり説明できる自信はありませんでした。なにか引っかかったということは大事なことでは。と思い考え続けました。

この問いにどちらが正解というのはないと思いますし、それぞれの考えによっていろいろな考えがあると思いますが、今の僕が出した考えを書いてみました。

僕の考え

まず、僕の考えはVisionが上位です。

なぜかというと、Visionは、「自社も含めた世の中を対象にした将来の姿」を表す一文で、このVisionで人々をワクワクドキドキさせ、共感を生むことが求められる。という考えです。
そしてMissionは、「Visionから受けた組織の使命・役割」で、自社に向けたメッセージである。という考えです。
もし逆だと使命が先で、僕はなんだか息苦しいさを感じます。
(個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません。)
最初は「ザ・コーチ」という本で位置づけを理解しました。

この本は、コーチングをストーリー仕立てでわかりやすくなっています。このストーリーの中で、夢・ビジョン・目的・ゴール・目標をひとつずつ説明しながら定義し、それぞれの関係が可視化されていきます。

詳細は本を読んで頂ければと思いますが、この本の中のビジョンは「ワクワクドキドキする将来を描いた姿」と定義されており、そのままVisionになります。Missionについては、目的が「成し遂げようと目指す事柄」と定義されており、目的=Missionとすると、僕はしっくりきます。ちなみに、ゴールは「目的の為の最終的な目印」で、下記図のような関係になります。

これらをマリオに例えてみると、
目的は「さらわれたピーチ姫を救う。」
ゴールは「クッパを倒す。」
ビジョンは「ピーチ姫やルイージ、ピノキオたちと平和を喜ぶ。」
と言えるのではないでしょうか。

余談ですが、実はこの本で、自分が何者かわからなくなっていた時に気づかせてもらっていて、似た状況の方や目標を見つけられないで悩んでいる方がいたら、いつもオススメしています。(僕はこの本で泣きました)

他に、有名なWill Can Mustでいうと、WillがVision、MustがMissionに相当するのではと思っていて、やはりMustが先だと「やらなきゃ!」という使命感が強くあって、やっぱり僕はワクワクできません。(個人の感想(ry)

ある時、繋がる

このVisionとMissionが僕の中でどうなったかというと、11月に開催されたBiz/Zine Day 2016で、入山先生と佐宗先生の対談の中で紹介された過去の対談のグラレコを見て僕は繋がりました。以下、グラレコの絵を引用させて頂きます。

対談時のグラレコ © Junko Shimizu

出典記事はこちらです。

イノベーションに関連するキーワードを整理していくと上記のように各レイヤーごとにキーワードが散りばめられるのですが、これらが実は同じことをいっているのではないか。という気づきを共有されました。
そして、先生御二方の対談の中で、「長期的なVisionを真剣に考えている企業は、パフォーマンスがいい」と仰っていました。これは日本でも世界でも同じだそうで、長期的というのは20年以上で、アメリカではメガトレンドと言われており、ある企業では100年先のVisionを毎年、真剣に経営者が考えているそうです。
で、僕はなにが繋がったかというと、VisionとMission、さらにValueもこのレイヤーごとに設定されるものなのでは。とふと思ったのです。

この絵では地域 都市レイヤーですが、この上に国や世界や世の中というレイヤーが存在すると思っていて、絵的には地域 都市レイヤーに世の中を追加してみました。

さらに統合・分解してみる

もうちょっと変化させていきます。
Vision・Missionと組織・個人をマージして縦一列にしてみます。

サービスやプロダクトはヒト(集合体)から生み出されます。なので事業組織とで分けられ、それぞれ戦略が伴ってきます。
事業は、組織関連を除くと、どの市場でどんな製品・サービスを提供するのかというふうに分類できます(もっと要素はあると思います)
組織は、ヒトと環境(さらにソフト面・ハード面とありそう)に分類できます。
そして、市場以外の全てが企業文化を形成していくのではないか。と考えました。カイゼンの余地はあると思いますので、何かあればこっそりフィードバック頂けると嬉しいです。

事業を作り発展させるにも、組織を作り発展させるにも、VisionとMissionがWhyにあたるので重要です。
まだ始まったばかりでも、壮大なVisionとMissionでなくても設定するのとしないのでは、大きく違うはずです。小さなVisionとMissionでも設定することで1本軸がうまれ、そこに引力がつき、他との違いが出てくるはずですし、少し進んだらアップデートすれば、さらに先に進んでいけるはずです。

小さな組織の場合、会社のVisionとサービスのVisionが同じになりますが、大きな組織の場合、会社のVisionから事業の実行理由が明確にあり、その中でサービスの存在理由があるはずです。さらに言えば、新規事業・新規サービス立ち上げには、これらが明確に作れていないと始められないはず。(一方で、新規事業・新規サービスには、ユーザーの立場からスタートするHCD/UXDのアプローチも欠かせない)

具体的につくる

今の時点で、ブラッシュアップする弊社のVisionとMissionは公開できないので、文にする時の要点を残しておきます。(異論は認めます)

・想像するだけでワクワクして思わず行動したくなる世界観を表現する。定量的なものを入れない。「良い」という単語を使わない。
・日本語の場合、20文字程度の長さ。シンプルでわかりやすく。複雑なのは伝わりにくくイメージしにくい。
・先頭に「私たちは」がついても違和感がないような一文にする。同じ船に乗っている感。
・自社ならではの特色・特徴を文に込める。八方美人にならないように。
・向き先は自分たちではなく、相手(世の中)に向ける。

なんだかんだ書きましたが、結局は経営陣の気持ちが乗るかどうかとのことです。(ある方から経営陣が血判状押せるかどうかだよ。とご指導頂きました)

ここまで偉そうにいろいろ書きましたが、僕は経営陣でも役職者でもなく、一般社員なので、これらをファシリテートしていく役目なんだなと改めて思いました。


※2016年12月16日のMediumから移行

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