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背中が弱点の人

 ボディビル競技において背中は非常に重要なパートだ。というのもこのパート一つでバックダブルバイ、バックラットの二種類のポーズの優劣が決まってしまうからだ。

 勿論この2ポーズはハムケツを最初に見られるのだが、それは絞れ具合である。同じ絞れ具合なら背中の筋量が多いほうが勝つ。そして背中という部位はかなり体型に左右されてしまうものなのだ。そして背中が弱い人のパターンはいくつかある。


1 背中がなんか広がらない人

 筆者の「ボディビルのための背中のトレーニング」「骨格に適したエクササイズ」を読んでいる人ならピンと来るものがあるだろう。同じトレーニングをしていても肩甲骨が広がって上下に動く人と広がらないで動かない人がいる。

 これはもともとの骨格の差が大きい。例えばいかり肩の人は肩甲骨が上下に動きにくいので背中の筋肉がつきにくい。


前に使った図

 これらは前に「骨格に適したエクササイズ」に掲載したものだが、殆どの背中が弱い人のタイプはこれである。このタイプの人はバックラットのポーズなんかで明らかになるが、背中が広がらない。

これは典型的怒り肩で肩甲骨が広がらないフレックスと、反対に背中が広がりまくるオービルバークの対比


クリスカミアー・ロニー・フレックス

 こんなのどうしようもないじゃないか、なんて声が聞こえてきそうだがよく見て欲しい。肩甲骨全然広がらないフレックスでもこれだけの背中を作れるのだ。

 通常この骨格ならば作れる背中はこの程度である。

ヒラタクワガタ的な・・・


本記事では「骨格に適したエクササイズ」より更に一歩踏み込んで具体的な種目例を多く掲載する。尚、筆者が教えてきた経験上、背中が弱点の人は筆者と同じようなヘビーなエクササイズをいくらやり込んでも全く改善しない。背中が弱点の人はそれ専用のエクササイズをしなければ駄目である。


 

2 背中がなんか薄い人


うっすうすの背中

 このタイプは背中が薄く、何かステージでペラく見えてしまうパターンである。大抵の場合は僧帽筋上部下部や菱形筋をやり込んでいないのが原因である。このような人は自覚があるはずである。ロウイング系は腹圧を使うのでキツくて嫌いなのだ。

 このような人には一言「うるせーやれ」としかアドバイスできない。

 ヘルニアや腹斜筋の欠損で腹圧が掛けられずにロウイング系やヘビーウェイトのシュラッグが出来ない人達がいる。ここではそのような人たちは筆者が前に書いた記事「腰痛持ち、椎間板ヘルニアの人のためのボディビルトレーニングメニュー」を参照してほしい。尚これは上に書いた腹圧かけるのが嫌い、または苦手で出来ない人にも応用できるのでロウイング系が嫌いな人は是非その記事を参考にしてほしい。

 で、ロウイング系やってるし、腰や腹筋、腹圧にも問題がないのになんか背中薄いなー、という人がいる。それはズバり骨格の問題である。大抵こういう人は胸が極端に張っている骨格をしている。つまり超後ろ肩である。こういう人は胸だけはやたらと発達しているパターンが多い。ここではそのような人のためのエクササイズを紹介する。

だいたいこんな背中になってしまう後ろ肩の人。菱形筋、僧帽筋下部がほぼ見えない。


こういう背中である
ここがスッカスカ

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