見出し画像

日記;20240330 秒速5センチメートル、ダウ90000『30000』

 前日遅くまでパワプロをしていた。わたしのパワプロの中で山本由伸はやたらと打たれる。しかし三振は取る。8回3失点被安打10奪三振15くらいの投球内容。夢中になって3試合くらいやる。これではルーティンでも何でもじゃないか。目覚めたのは9時半くらい。今日は一人で過ごす予定だけだが、一人の予定が頻繁にある人って自分だけではないことを知れて人の日記を読むという行為は心にやさしい。

 ああUber!配達員やったからってUber頼むことが義務付けられるわけではないのにまだ頼んでる。節約せななあとか言いながら。Hから「おぺん見た?」とLINEが来た。『オッペンハイマー』観た?と言うている。

 DAZNの「野球一本」プランに入会したので、デーゲームを観る。ホークスとバファローズの試合。去年までセットアッパーだったホークスのモイネロが先発省エネモードで投げていてなんかウケた。まっすぐを150キロ前後に抑え(抑えてないだろ)、チェンジアップとカッターを主体としてカーブはあまり投げない。スイスイ投げててウケてたら、パコーンとホームラン打たれた。野球はこれがあるんだよな。その時以外は圧倒していたのにそのホームランが決勝点となって結局モイネロに負けがついていた。そのあと巨人戦を観たら、こっちも投手戦であんまりおもんなく、そうこうしているうちにそろそろ吉祥寺へ行かないといけない時間になり準備する。髪の毛のスタイリングが信じられないうまくいった。人生における重要事項。

 吉祥寺のロフトで小杉湯のミルク風呂のもとを探したがなかった。さらにユナイテッドアローズなどでドジャースの帽子を探したが、ヤンキースの帽子ばかりでドジャースは一個もなかった。ヤンキースのファッション価値どんだけなんだよ。今は絶対ドジャース買っといた方がいいって。大谷翔平だぞ?山本由伸だぞ?おまえらヤンキースの帽子被ってさ、今ヤンキースに所属してる日本人選手言える?ジャッジとかさ、すごいじゃん。え知らない?え、何で?なんで帽子被ってんの?あと今、日本人選手今誰もいないから。

 アップリンクで『秒速5センチメートル』を観た。映画館で観るのは初めてだった。新海誠パワーにより小学校上がるか上がらないかの子供を含む家族がアップリンク吉祥寺に引き寄せられており、親の無知によって生まれる退屈を享受してこそ子供だよなと思う一方で、もし自分が子供だという理由でこの映画を観る経験をぶった切られていたとしたらそれは損だし、この子がきょうひょっとして謎に感銘を受けて、「思いを伝えるなら手紙だ」と思えたのならばそれはものすごくいいこと、と思った。その子は途中からたかきくんの独白にうんざりしたのか、指で何かをはじいて遊び始めた。

 それにしても文通というのはいい。わたしもやりたい。手紙を書くことや日記を書くこと、文章をそれなりに整え情景も交えて書いていくことがSNSに奪われつつある今必要なのは文通。日記。たとえ拝啓がなくとも。

 山崎まさよしの『One More Time, One More Chance』が、ミニシアターの中で音割れせんとばかりに響き渡っていた。こんなに音デカいマスタリングだったのか。新海誠の映像というか新海誠の文体に自分は影響を受けていることに気づき恥ずかしかった。彼は多分――を多用するしわたしも創作になると多用しちゃう。言い訳がましい言い回しは清水依与吏にも似ている。

「ごめんごめんありがとうごめんくらいのバランスになる危険性は少し高めだけど許してよ」

back number『花束』

 新宿駅を描くことについて、新海誠の右に出るものはいない。わたしが上京した理由の一つに新海誠が描く東京、厳密には新海誠が描く新宿があったことを認める。駅構内の「中央線」とか「山手線」とか書いてある看板、あれを観ていつもワクワクするのだが、わたしがワクワクするのは新宿駅のそれだけで、東京駅のそれは別に興奮しない。ずいぶん遠くまで来て、この年のすべてが日常になりきってしまいすっかり忘れていたけれど、かつて新海誠の絵を通して見てきた東京を目に映すたびにわたしは胸躍らせていたのだろうしそうやって重ね重ねこの街を愛していたのだろう。

 下北沢へ戻り、一度ボーナストラックまで行き、月日さんで大崎清夏さんの『私運転日記』とZINE一冊を購入。下北沢側へ戻って本多劇場へ向かい、ダウ90000のコントライブ『30000』を観た。お笑いのライブを観るのは実は初めてだしこんなに好きなダウも演劇公演含め生で観たことがなかった、というかとにかくチケットが当たらなかった。

 家でYouTube観てるときみたいな変な笑い方をしてしまうくらいおもしろかった。客席から「ブヒー」と汚い笑い声が聞こえてきてマジでおもろいときのやつやんと思った。蓮見さんの脚本、「あるあるネタ」なんかはとっくに超越していて、狂人を常人におとしこむのがめっちゃうまい、みたいな感じになっている。2本くらい20分を超えてるネタがあってそりゃあお芝居と言われても仕方ないだろとも思ったが、あんなに観客が笑い続けるお芝居もあんまないだろうしコントだった。吉原怜那さんの「駐車場でパスタ食ってる!」が一番好きな台詞だった。あー演劇公演も生で観たいよこれは。良かったなー。

 ステーキが来るのを待ちつつ『私運転日記』読んでみたら大崎さんの日記ワークショップは朝10時に始まっていた!phaさんならあり得ない話し!(朝青龍)すごい。本当にファシリテーターさんによって色が違うんだ。

 店員さん呼んで注文しようとしたその刹那、彼はわたしの顔を見るや「少々お待ちください」ときびすを返し、コントみたいだった。飲食店の接客が加速度的に終焉へ向かい始めている。その後「お水っすね」と水を出され、お前はたくさんコントにされるべき、と呪った。ステーキはさすがにおいしかった。

 シモキタエキウエのトイレの個室を出たらセルヒオラモスのユニフォームを着た人が小便をしていた。背番号4。セルヒオ・ラモスはスペイン代表のセンターバックで、おととしパリサンジェルマンが日本に来た時、レアルから移籍したばかりの彼が途中から出てきてやたら観客席にファンサしてた。

 スタバへ入って日記を書こうとポメラを開いたら、向かいの席にセルヒオラモスが着席した。レアルのユニだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?