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相手にかける “ コトバ ” があなたの習慣をつくる


思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。

マザーテレサの有名な名言として知られています。
(マザーテレサではないという説もありますが・・)

今の自分を作っているのは、過去の習慣の積み重ねに他なりません。

そして、どんな習慣を身につけるかで、その人の人生が決まります。習慣がすべてを決めているといっても過言ではないでしょう。


「習慣」は、周りの環境の “ 刷り込み ” によってつくられてきた


どうして人それぞれによって、「習慣」の違いが生まれるのだろうか。

その理由は、「刷り込み」によるものなのかもしれません。

物心ついた時から、周囲に「あなたはダメな子ね」「あなたには無理よ」と言われ続けた子は、本人も「自分はダメな子」「自分には無理」と思うようになり、何度も反復して耳から入ってきた言葉が、脳に刷り込まれてしまう。

そして、勉強やスポーツでもすぐに諦めてしまったり、宿題や練習を後回しにする習慣がついてしまいます。

その積み重ねによって、本当に自分を「勉強ができない子」や「運動ができない子」に作り上げてしまう。

反対に、小さい頃から「あなたは良い子ね」「あなたならできるよ」と言われ続けた子は、本人も「自分は良い子」「自分ならできる」と思うようになります。

だから、勉強やスポーツでも一度や二度の失敗では諦めずに挑戦し続けるし、宿題や練習も自分から進んでやる習慣が自然と身に付いているのです。

刷り込みが習慣を作り、習慣があなたという人間を作り上げていく。

となると、僕たちは知らず知らずのうちに、他人によって自分の習慣を身につけてきたのだろうか?

いやいや、「耳から入ってくる言葉くらいで、思考や行動がそれほど影響されるものか?」そう疑問に思うかもしれません。

ところがやっかいなことに、人間の脳は耳から入ってくる情報をすべて本当のことだと思い込む性質があるそうです。

「自分はダメな人間だ」と言われると、脳は素直にそれを信じダメになるように行動してしまうもの。

あなたが本当にダメな人間だという根拠など何一つなかったとしても、脳には関係ありません。

言われたことを真実として受け止めるだけでしかも、一定期間に渡って五感から繰り返し取り入れた情報は、やがて人間の潜在意識に到達して、脳の奥深くにどっかりと根を下ろします。

潜在意識に刷り込まれた情報は、行動・言葉・表情などの反応となって顕在化するのです。

たとえば、「今日は歯を磨かなくては」と、いちいち意識する人はいません。何も考えなくても、毎日気づいたら歯磨きをしているはずです。

子どもの頃から「食べたら歯を磨きなさい」と潜在意識に刷り込まれてきた情報が、無意識の行動になって現れるからです。

自分では意識しなくても、ついやってしまうことや自然とそうしてしまうこと。これがすなわち「習慣」。

「習慣」があなたの人生のすべてを決めているということ。これはまぎれもない事実です。


「刷り込み」は自分自身でもできる



あの人と私は、生まれ育った環境が違う、出会ってきた人もごく普通の人達がほとんどだった、周りの方たちの言われた通りにこれまで歩んできたから今の自分がある。

というように、今の自分の人生を決めたのは、環境や他人の影響であって、「自分のせいではない」と思いたい気持ちもよくわかります。

ですが、本当にそうだろうか?

過去の自分の言葉や行動、考え方など、1つ1つの積み重ねが今の自分を作り上げてきたのです。

「習慣」とは、自分でこれをやると決めたことを、コツコツと続けること。「今の自分を作り上げたのは、自分自身である」ということ。

つまり、「刷り込みは自分自身でもできる」ということです。

もし自分を変えたいと思っているなら、今この瞬間から新たな刷り込みを始めることができます。

何歳であろうと、どんな環境にいようと、自分がやろうと思えばすぐにでも始めることが可能であることも事実。

どんな小さなことでもいい。まずは何か1つのことをやると決めて、それを常に意識して「繰り返し反復」し、自分に刷り込んでいく。

すれば、今までとは違う習慣を少しずつ身に付けることができるはず。

過去の「刷り込み」の習慣の積み重ねが、今の自分を作り上げている。
たしかにそれは事実です。

だったら、今から始める習慣の積み重ねで、未来の自分を作り上げればいい。ただそれだけのこと。

僕たちは過去を変えることはできないが、未来を作ることはできる。

そしてその、未来を作る唯一の手段が「習慣を作ること」
何かを習慣化できたという実績が、あなた自身を変えてくれるのです。

どんなに小さなことでもいいから、何かを続ける。
それが人生を変える大きな第一歩なのです。


思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから



冒頭でご紹介したマザーテレサの名言が、いかに習慣化させるための名言であるかを紐解いていきます。

まずは、「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから」

これは、「自分はできない」と思ってしまうと、発する言葉も「自分はできない」「どうせ自分なんて・・・」など、マイナス思考になってしまうという事です。

なぜ多くの人は、自分の事をマイナス気味に思ってしまうのだろうか?

それは、脳内の扁桃核という部分が「快・不快」を判断する時も、マイナスの記憶ばかり検索してしまうからです。

実は、脳が検索する過去の記憶は、プラスよりマイナスのデータが多く蓄積されていて、人間の脳はマイナスの感情ほど記憶しやすいという性質があります。

なので、無意識に行動していれば、自然とマイナス思考に陥りやすくなってしまうものなのです。


言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから



脳が無意識にマイナスの記憶を呼び起こし、ネガティブな考え方をさせようとするならば、僕たちは考え方や行動をプラスに変えることはできないのでしょうか。

いえいえ、もちろん、そんなことはありません。
脳のもう1つの性質を利用すれば、それが可能になります。

その性質とは、脳は外部からの「入力」よりも、自らが発する「出力」を信じるということです。

「自分にはできない」「やりたくない」というネガティブな思いを「入力」すれば、「どうせ無理」「もうダメだ」といった言葉や下を向く動作、シュンとした暗い表情となって「出力」されるわけです。

マイナス思考は脳の性質上、止めることはできないので、ネガティブな考え方をしてしまうのは仕方ありません。

ただし、僕たちにもできることがあります。

それは、「出力」を変えることです。

思考は変えられなくても、発する言葉や意識的に行なう動作、表情は変えられるということです。

そこで、あなたはこう思うはず。
自ら発する言葉を「自分はできる」「まだまだ諦める必要はない」と言いきかせればいいのだ、と。

確かに、自分自身をマインドコントロールさせ、言いきかせることも有効です。

ですが、あまり知られていないのですが、
自分自身に発する言葉よりも、他人に向けてのプラスの言葉の方が、自分自身の潜在意識に強く訴えかける効果があるのです。

つまり、「あなたはできる!」「ぜんぜんいいじゃない!やるじゃん!」「○○さんって、△△が魅力的だよね~」とか、相手に発する言葉というモノは、あなたの脳内の「出力」なのです。

あなたが発する言葉、それは相手に対して嬉しい気持ち、楽しい気持ち。時に、嫌な気持ちや悲しい気持ちにさせたりします。

相手に対してどのような言葉を発するかによって、相手の気持ちというのも変わるものです。

ですが、その言葉を聞いているのは、その相手だけでしょうか?

そう、それはあなた自身です。
あなたの発する言葉を一番聞いているのがあなた自身なのです。

発する言葉だけでなく、心の中で思う言葉もあなたが一番聞いています。

脳は「出力」を信じる性質があるといいました。
なので、他人の悪口ばかり言っていたり、心の中で「あの人はダメだ」「あの人のここが気に入らない」など、マイナスのことを思えば、それは自分や自分の潜在意識に対して語りかけている言葉なのです。

脳は、自分に発する出力も、他人に発する出力も、それが誰であろうが、全て自分自身の「出力」としか認識しません。

それはつまり、自分で自分を、“ わざわざマイナス思考を刷り込んでいる ” ということです。

刷り込まれた思考は、行動としてあらわれます。

「言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから」というのは、「相手にかける言葉に気をつけなさい、それはいつか自分の行動になるから」と紐解くことができるのです。

私たちは、習慣を変えようと思った時、つい、行動そのものを変えようとします。

習慣とは、無意識レベルに行動できることをいいます。

つまり、潜在意識そのものを書き換えなくてはいずれ無理が生じるのです。

それが、続かない根本的な原因です。

行動を起こす前に、脳内では、その行動を潜在意識という私たち自ら意識的にコントロールできないものの存在があり、刷り込まれた情報でしか行動しようとしません。

いかにして、プラスの思考を刷りこんでいくか、そして、忘れてはいけないのは、「相手にかける言葉に気をつけなさい、それはいつか自分の行動になるから」ということ。

世の中の成功者は、人の成功をこころから祝福します。「あなたはすばらしい」「○○の努力をしたから成功したのだ」と。

それはつまり、「自分は素晴らしい、私も○○の努力をすれば成功するのだ」と、自らの刷り込みをプラスにして、潜在意識のレベルを書き換えているのです。

潜在意識が書き換える事ができれば、自然とそうなるような行動をとるようになる。

行動が変われば、習慣が変わる、習慣が変われば性格が変わる、性格が変われば運命さえも変える事ができるのです。

習慣を変えようと思うのならば、まずは、「他人にプラスの言葉をかける」こと意識してみよう。

大切なのは、「何を続ける」という行動だけでなく、潜在意識にそう思える思考を刷り込み、無意識という習慣を身につけることであり、それはあなたにとって大きな武器になるはずです。



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