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深紅のガーベラを撮ったら、わたしが写真を撮る理由が分かった話

こんにちは、花の写真を撮ってますタキツネです。
今回は深紅のガーベラです。

深紅(クリムゾン)が強烈なので、モノクロと交互にすることで箸休め?にしてみましたが、どうでしたか。

私はこの赤の感じが好きなので、あなたもいい赤だなと思ってもらえたら最高です。


写真の現像をやっていて一番難しいと感じるのが「赤」の扱いです。

赤は非常に強い色で、画面に出て来ると脇役ではいられません。

被写体を選ぶときや撮影している時も「この赤の感じが好きだから撮りたい」と感じて撮影することは多いんですが、写真で見ると「撮りたいと思ったのはこの赤じゃない。あの赤はどこへ行った?」という違和感を感じることは多いです。

諦められないので現像ソフトで色相やら彩度やらをあれこれ編集するんですが「そうそう、この赤だよ!」と思える結果になることは少ない。だいたいは「多少は近くなったけど、これも違う」と違和感を解消できずに終わってしまう。

原因はたくさん思い当たるし、色の世界はどこまでも観念的な部分も大きいので深入りするのは危険だと分かってはいるんですが。

でも、「好きだ」と思ったものを撮って、写真を見返した時に「やっぱりこれ好きだな」と思えないなら、私にとっては写真を撮る意味なんかなくなってしまう。

記録のために写真を撮るなら、GPS情報が付いたスマホで撮る方がむしろ良い。何月何日にどこで撮ったのか正確に記録してくれます。それはそれで素晴らしいことで、とても役に立ちます。

でも、私が写真を撮る理由は「好きだ」と感じた記憶を追体験するというか、もう一度味わうためです。「そうだ、この感じが好きだと思ったんだ、今見てもやっぱり好きだ」と思いたいという願いを叶えるために、面倒でも手間をかけて写真を撮ります。

自分の「好きだと思った記憶」を思い出せさえすれば、それが何年前でもいいし、場所がどこでもいい。

決して逆であってはいけないと思うんです。

いつどこに行ったか写真は残っているのに、写真を見直してもそこで何を感じたのか思い出せないような人生は、私は嫌です。

そんなことを自分が思っていたんだと、赤いガーベラに気付かされました。


今回は以上です。
読んでくれて、ありがとう!


■記録:

・花:ガーベラ

・レンズ:ZEISS Touit2.8/50M
・カメラ:FUJIFILM X-E4

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