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ロードバイクをフラットバーハンドルにする

 昨年(2018年)の夏は予定していた山陰地方への輪行旅を断念した。中国地方の大水害、全国的な酷暑、身内の不幸等が重なりチャンスを逸した。今年の夏には是非ともチャレンジしたい。

 さて、これまでの数回の輪行旅で自分に合ったスタイルを考えつつ、ある程度の経験・ノウハウを蓄積できたと思う。特に、SPDシューズの利用を止めたのは自分にとっては良い決断だったように思う。

 ただこれまでの輪行旅や自宅近辺の自転車走行において、自分としては改善したい大きな課題が残っている。首+上半身の極度の疲れだ。

 原因はドロップハンドルの利用である。生まれつき体の柔軟性が低いのと、加齢による筋力の衰え等でドロップハンドルによる前傾姿勢が肉体的に苦痛なのだ。しかも、前傾姿勢による視野の狭さにより、道をだびたび間違えて体力を浪費することも多い。

 一方で、私の巡航速度は極めて遅いので、前傾姿勢による空気抵抗の減少という最大のアドバンテージが余り生きないのだ(空気抵抗は速度の二乗に比例して増加する)。

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 関係のサイトによると、ドロップハンドルの使用はそれなりの犠牲や鍛錬が必要のようだ。空気抵抗が議論されるような走り方をしない限り、逆に課題ばかりがクローズアップされることになりそうだ。

 高速走行が優先事項であればドロップハンドルによる空力性能、マルチポジション等のアドバンテージは重要だ。しかし、私のようなダラダラの輪行旅が主で車体の軽さを重視してロードバイクに乗っているようなオッサンにとっては、ドロップハンドルを利用するアドバンテージは「見た目の雰囲気」が大きい。

 確かにこれは重要だ。自転車は嗜好品である。しかし、私の場合はそれすらも霞んでしまうくらいに首と上半身の疲労が苦痛なのだ。

 そこで、あっさりドロップハンドルをフラットバーハンドルに変更することにした。

 早速、自転車を購入したショップのオーナーに相談すると、「・・・フラットバーねえ・・・」という感じで余り前向きな反応じゃ無い。折角のカーボン・ロードなので頑張ってドロップハンドルのままにしておいた方が良いのでは?・・・という親心のようだ。コンポも一部変更になるので、それなりに費用がかかる・・・というのも彼の懸念だった。

 当方としては、多少のコストはかかってでも楽に走行したい。「ジジイなのでとにかくシンドイんですよう・・・」と切々と泣き言を並べると、「・・・じゃあ、ひとまず検討してみましょう」ということになった。しかし、余り乗り気のようには見えない。ともかく、自転車をショップオーナーに預ける。

 翌日、ショップオーナーから早速連絡があった。「色々調べてみたら、フラットバーハンドル化って意外と面白い。安くあげるアイディアも考えてみました」。前日とは全く別人のような前向きな反応なのである。

 善は急げ・・・ということでショップに急行し、改造の内容を確認して即依頼をしたのである。フラットバーハンドルへの変更とそれに伴うブレーキレバー、シフトチェンジレバーの変更で、工賃込みでおおよそ42,000円也。

 改造自転車は一週間後に納車された。ショップオーナー曰く。「フラットバー化のノウハウも得られたので、他のお客さんにも勧めてみます」との事だった。なるほど、他にも「ドロップハンドルがシンドイ」人がいるのだな。

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 早速、走行してみた。はっきり言って、別の乗り物である。感動した。何だか、坂も楽に登れる感じだ。

 実は一番良かったのは、チンタラ走っていてもフラットバーだと「それなりに絵になる・・・」ということだ。