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書店営業をやっていて「最高」を感じた3つのありがとうの話

こんばんは、滝口です。
お久しぶりです。ずいぶんと。
雑記なので徒然なるままに書いている次第です。不定期更新をお許しください。

 今日はタイトルにもある通り、書店営業という仕事を通して「最高だなぁ」と感じた瞬間を集めてみました。書店営業を経験している方にとってはあるあるかもしれませんし、書店員様がもし見てくださっていたら「こういうこと考えてるんだ」とか少しでも思ってもらえたらうれしいです。
 もともと就活生向けにこういう話しようかなーと考えていたのから始まったアイデアなのでもちろん営業志望の就活生には役に立つと思います。
 新卒1年目がもうすぐ終わる社会人の備忘録的記事です。

最高の瞬間には必ず「ありがとう」が伴う

 当たり前かもしれませんが、ありがとうと言われると嬉しいです。
 僕の上司に入社初期の研修で「仕事とは『ありがとうを集める』ことだよ」と教わったのを今になってよく思い出します。そのセリフも弊社の本からの引用だったと思います。
 研修の内容自体は「ありがとう」=「付加価値」という意味に代わり、常に付加価値を生み出し続けるといった内容だったように思います。(違ったらごめんなさい)

書店営業をしていると、主に3つのありがとうがもらえることがわかりました。
① 担当編集・著者さんからのありがとう
② 書店員さんからのありがとう
③ 読者の皆様からのありがとう

次の段落から追って詳しく書きます。
実に多くのありがとうがもらえる仕事なんだなと改めて思いました。

担当編集・著者さんからの「ありがとう」

「売ってくれて」ありがとうの意味ですね。
当然、営業側からすれば「売れるものを作って(書いて)くださって」ありがとうと思っているわけですが。

営業は本を売るのが仕事なので「どこなら売れるか」「どうすれば売れるか」についてたくさん考えます。さらにそれを実際に書店員さんに提案し、実際に展開をしていただくまでが仕事なのですが(ここまで完璧にやるのはとても難しい)、「このお店でこうやって展開したら売れるんじゃないかな」という予想が当たって売れたときはやっぱりうれしいです。
 うれしいので営業部内にも報告します。もちろん成功例を頬化のお店様へのご提案に活かすというのが最大の目的ではありますが。
 そういったシェアを担当さんが見つけてくれて「ありがとう」を言ってくれる。自分よりも何年も社会人経験があり、営業経験もあるような人でもキチンと伝えてくれる。場合によっては著者のかたにまで伝えてくださる。
 これが自分にはめちゃくちゃうれしいことです。自分のやっている仕事に価値を感じる瞬間です。以下に編集者や著者本人に発信力やファンが多くとも、「直接本を売る力」はほとんどありません。そのエリアの本屋さんにしっかりと在庫がなければ、「ないならいいや」と買わずに過ぎていってしまうお客様もきっと多いはずです。ネットも同様にAmazonの在庫を切らさずにきちんと補充していなければどんどん「売りのがし」が生まれます。

営業は本を売るプロであり、どんなに実力のある編集者よりも、どんなに著名な著者よりも「本を売る力」だけは秀でているのかもしれません。

「すごい人たちの力になれる」ということを実感できる最高の瞬間です。

書店員さんからのありがとう

「売れる提案してくれて」ありがとうの意味です。

これは本当にあったことですが、とある小さな書店様に、おすすめの売れ筋をご提案し、20冊の仕掛けをやっていただきました。20冊は決して大きな数ではありませんが、そのお店の規模からすればそれなりに在庫負担になる数でした。
翌月訪問前に「7~8冊は売れててほしいな」と思いそのお店のデータを確認したところ、20冊中18冊が売れていました。
※もっと早くデータ確認して補充差し上げられなかったのは完全に僕が未熟だからです。

お店につくなり店長様に「おかげでこういう本が相性いいことがわかったよ、ありがとう」といっていただき、喜びがもりもりと膨らんだ感覚を覚えています。

その店長様はお店に異動なさったばかりでまだまだ試行錯誤の最中だったので、仕掛けた商品がしっかりとお客様のニーズに合ったことをとても喜んでくださいました。

「お店の売り上げ以外にも貢献できる」ということを身をもって知った瞬間でした。

読者の皆様からのありがとう

「いい本に出合わせてくれて」ありがとうですね。

僕の会社では(多くの出版社がやっているのと同じように)「お客様の声」を集めています。今ははがきではなく、書籍の巻末にQRコードがついていて、読者の方が感想を送ってくださると自動で社員全員がアクセスできるスペースに共有されることになっています。

僕はここを見るのが大好きです。

何なら仕事で疲れたとき10分ぐらいぼーっとここを眺めて休憩することもあります。

 中には自分の担当店で買ってくださったお客様が「感動しました」とコメントをくださることもあります。それが自分が「ここに置きましょう」と提案した書籍だったりします。僕がそのお店から注文をもらっていなかったら、その人がその本と出合うことは一生なかったかもしれない。自分の仕事で一人の人生を少しでも変えられたのかなと考えると、この業界に入って本当によかったなと感じられます。(編集だったらもしかしたらこの部分はもっと嬉しいのかもなぁ)

「ありがとう」はうれしい

 当たり前ですけど、ありがとうってうれしいですね。

 そして改めて書店営業という仕事はいい仕事だなあと感じます。もちろん大変なこともたくさんあるし、うまくいかなくてモチベーションが下がることもあります。(社会人になって最初に気が付いたのは自分が思ったより「踏ん張りきかない」ということでした。)

 それでも1年間やってみて「つらい」「やめたい」と思ったことは1度もなかったし、基本的には楽しんでいたように思います。自分がこれらの「ありがとう」に支えられていたことに気が付いたのはついさっきシャワーを浴びていたときですが。 

 僕も改めて意識しなおして、きちんとまわりの関係者の方々に感謝の気持ちを伝えていこうと思います。
 

 本記事が、どなたかの目に留まって、どなたかのノスタルジーや共感を生んだり、どなたかの職種選びの参考になっていたらうれしいです。

 また書きます。ありがとうございました。

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