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2-5 資格は大事だけど・・・


東京学芸大学に在学中に感じたことなどを綴っています。

前回は


 これは私の私見ですので、資格の大切さを否定するものではない事を予め断っておきます。

 東京学芸大学では、自分の所属する課程の教員免許が取れるのは当たり前なのですがですが、その他にも小学校・中学校・高校・養護学校の教員免許や学芸員などの様々な資格が取れました。

(ただ、以前に述べた様に自分の所属する科以外の教員免許だけは取得不可でした。例えば、社会科の学生が国語の免許も取る事は出来ないと云ったケースです。)

 そんな恵まれた環境をフルに活用して、多くの学生が資格取得に汗をかいてました。朝から晩までコマを埋め尽くす友人たちを見て、そこまで必要?と疑問に思う事も度々。そして、他の科の科目を興味だけで取る暇があるぐらいなら、資格を取れという同調圧力があり、自分の所属する科以外の科目を取るのは憚られる空気がありました。

 実際、当時は他の科の科目を取ろうとすると、事実上枠外科目という少ない選択肢しか提供されていませんでした。その少ない中でも私は美術科の実技などを取ったりして、ささやかな抵抗をしました。

 そんな訳で、多くの学生が資格取得に励む中で、私は卒業要件である課程で必須の教員免許(中学校・高校の社会科)の取得だけに留め、資格取得とは距離を置きました。自然と空いた時間は、図書館に籠もったり、神保町や早稲田の古書街に通い、様々な本や論文と出逢いました。

 人によっては資格がたくさん取れる機会を生かさないで、勿体ない事をしたと思う方もいるかもしれません。でも、私は後悔していません。大学での資格取得だけでは得られない経験が、他の科の科目取得や、多くの本や論文との出会いで得られたからです。

 資格は確かに色々と役に立つものです。それ自体を否定するわけではありません。でも、それだけに拘るのもどうなのかなと、私自身はいまだに思い続けています。

次回は



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