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街で出会うむき出しの本について

最近読んでいた本があまりに分厚くて大きいため、自宅にあるブックカバーのサイズが合わず、少し焦ってしまった。

職場や喫茶店など、外で本を読むことが多い僕にとってはブックカバーは必須である。
本のサイズもまちまちなので、各種サイズのブックカバーを揃えている(文庫、新書、ハヤカワ文庫、四六版、A5…)。

本をむき出しで持ち歩くというのは、なんだか気が引ける。
表紙が何かの折に傷ついたりするのが嫌だというのも理由のひとつだが、何よりも読んでいる本のタイトルを他人に見られるのがすごく恥ずかしい。
大袈裟じゃなくて、その時読んでいる本のタイトルを周りから見られるのは、裸で歩くよりも恥ずかしい。頭や心の中をさらけ出しているような気持ちになるからだ。
当然、他人の読んでいる本なんて、周りはそんなに気にしていないのはわかるし、自意識過剰だというのも自覚しているが、やっぱり本のタイトルをむき出しにしているのは耐えられないのだ。

時々、ブックカバー無しで本を読んでいる人を見かけるが、そういう人を見つけるとこちらが恥ずかしくなってしまう。他人の読んでいる本のタイトルを見ると「ああ、この人はこういうことに興味がある人なんだ」とか「この人はこういうことに悩んでるのか」とか考えてしまう自分が嫌になる。

というわけで、僕は街中でむき出しの本を見つけると過剰に反応してしまう。
気にしない人は気にしないのだろうけど、僕はダメなのだ。本から影響を強く受けている分、本は非常にパーソナルでプライバシーの高い持ち物だと感じている。

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