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『隠れたキーマンを探せ!』ー伝えるべき人たちに伝えるべきことを伝えて動かすという「当たり前」を科学する

買って良かったマーケティング本をリストしていくnote、その15冊目。

今日は、日本のSaaS営業の伝道師であるベルフェイス小林教授からおすすめいただいた、とっておきの本をご紹介します。


本書が行なっているのは、法人購買に関わる1000人の詳細なデータ分析です。それにより解明した事実が以下。

「ABM(アカウントベーストマーケティング)で複数部署から攻め、トップ(意思決定者)を探して落とせ」は古い

「フリーミアムモデルとコンテンツの量産でリード(見込み客)を集めろ」は古い

遅ればせながらブームがきた日本のSaaS業界で、ほぼ全員がこれを盲目的に信じて取り組んできたであろうマーケティング・営業の手法の否定からはじまります。

単に古い古いと批判・否定するだけでなく、では誰に何を伝えれば売れるのか?についても、データに基づいて明解に回答します。それが、

大企業において購買決定に関与する人々(平均5.4人)の中で、組織を動かす特定の資質をもった複数人物“モビライザー”を探せ

そのモビライザーたちに、「自分たちは間違っていた」「その間違いを正す手段がこのプロダクトだ」と衝撃を与える“コマーシャルインサイト”を提示せよ

の2つ。

このことを、数々のデータとチャート、そして社名付きの事例紹介で実証していく、営業を精緻に科学した読みやすい論文のような趣をもった本です。


この本を読んでいて唯一ツッコミどころがあったとすれば、モビライザーによる社内調整の努力を47%も減殺してしまう存在である「ブロッカー」との戦い方について、解が用意されていなかったこと。

クラウドサインも、契約という大事なシーンを預かるだけに、その領域に責任とプライドを持ったブロッカーたちに苦しめられることが多いプロダクトです。競合他社に奪われるのでなく、単に採用を断念されて終わるケースも多く、マーケターとしてはまだまだコマーシャルインサイトの深掘りがまだまだ足りないのだろうと、自責の念に駆られます。

リーガルテックの導入によって、お客様にどのように成功していただけるのか。
クラウドサインというチームだからこそ、そのお手伝いをできる根拠とは。

そのことを、インパクトのあるメッセージと具体的なプロダクトによって、お伝えしていかなければなりません。


「営業はロジックじゃない。ハートでお客様を口説くものだ」

そう強く思っている方にこそ、これを読んでほしい。「ハートで」としか表現できていなかったことが綺麗に言語化され、視界が一気に開けるような体験ができる本だと思います。



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Takuji Hashizume

弁護士ドットコム「クラウドサイン」のマーケティング・リーガルデザイン担当者( https://www.cloudsign.jp/media/

買って良かったマーケティング本をリストしていくnote

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