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ビールを飲みながら速くなる~各論④~翌日から普段の食生活

 さてランニング+飲酒の翌日です。
 二日酔いは大丈夫でしょうか、筋肉痛は大丈夫でしょうか。それとも両方ともダメでしょうか(笑)!
 症状があってもなくてもお酒を飲む人は、足だけでなく肝臓もしっかりケアしましょう。

1.翌日

 二日酔いのときは、その症状に併せて食品を摂取するようにしましょう。二日酔い予防&対策のHPが詳しくまとめています。

 水やスープ、味噌汁はよいとして、ナッツや海鮮類、肉類は厳しいかもしれません。その場合は遠慮なく肝臓ドリンクを飲みましょう。
 水分をしっかり摂取できる状態なら、鎮痛剤も服用してよいかもしれません。あとはランニング+飲酒で枯渇した抗酸化物質をしっかり摂ることを忘れずに!!
・まだアルコールが残っているとき
スポーツドリンク+BCAA+おにぎり(糖質)+ウコンの力
・二日酔い(頭痛、倦怠感)のとき
スポーツドリンク+BCAA+おにぎり(糖質)+Kanzo
・酔いも二日酔いもないとき
水分+果物+豆腐+卵+玄米+食後にコーヒー

 普段からたんぱく質だけでなく、抗酸化物質を摂るようにしましょう。そして運動の前後や、飲酒中・後は水分の摂取を意識しましょう。

2.普段の食生活

 普段からたんぱく質の摂取は意識されていると思います。
 総論②に載せたフルマラソン後の筋損傷や心臓へのストレスをみた文献からの提言です。普段、魚・野菜・オリーブオイルを摂取する人は筋肉の損傷や心臓への負担が少なく、肉とバター・脂肪の多い肉を摂取する人は逆に筋肉や心臓への負担が大きかったとあります。特に魚油は筋肉に、オリーブオイルは心臓に、野菜は両方によいのではないかとあります。
 普段から魚(EPA・DHA)、オリーブオイル、野菜をしっかり摂りましょう。

 他肝臓によいと言われているのが、よいお酒の飲み方④「アルコールと肝臓」にも書いた1日2杯のコーヒーですね。

3.お酒をドラッグとして使わない!!

 そしてどうしても最後に言いたい事があります。
 自分は肝臓専門医ですので、飲みすぎて肝臓を壊した人と話をすることが多いんです。すると不思議と「このお酒が好き!」と言える人が少ないんですよね。そしてお酒にこだわりがない人が多いんです。
自分「どんなお酒が好きなの?」
患者「いや、何でも・・・。日本酒でもビールでも焼酎でも・・・。」
自分「普段はどんなお酒を飲んでるの?」
患者「最近は専ら焼酎ですね。3リットルのやつ・・・」
自分「1日に焼酎はどのくらい飲むの?」
患者「適当に割って飲んでいるのでよくわからないです」
 結局、ストレスのはけ口になっていたり、寝酒として飲んでいたり。つまり「ドラッグとして酔うことを目的として飲酒している」という人が圧倒的に多いんです。
 美味しいお酒を飲んで、味が分からなくなったらやめる。酔うのが目的ではなく、味わうのが目的!そういう人は体は壊さない印象です。偏見かもしれませんが、安い焼酎や発泡酒を味わわずに流し込む飲酒スタイルは変えた方がいいと思います。

 アルコールを飲むとドーパミンが出ます。本来物事を成し遂げた時に、苦痛を乗り越えた時に出る幸せホルモンです。それが、缶をプシュッと開けただけで出るんです、たった100円ちょっとでホルモンが出るんです。苦労もせずに、ドーパミンを100円ちょっとで出してしまうんですか?
 お酒をやめろとはいいません。美味しいお酒を飲みながら、美味しい食事を食べながら、ちょっと幸せホルモンのドーパミンを出す、そんな飲酒習慣にしませんか?ワインでもビールでも焼酎でも、しっかり勉強して味わってのみませんか?
 それが、ランナーとしてもドリンカーとしても、長く続けられる秘訣だと思っています。

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