Ay

21歳 看護学生

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体験、言葉、書く。

序章 あのとき確かにあった。 自分の内から込み上げてきた感情、心の微妙な変化の連続、場の感触、時間の温度、感情の匂い、流れていた思考、ことばになりそうだった想い…それら全て。 確かにあったはずの体験・出来事・現象は、その瞬間から時間に奪われる。 体験はその瞬間に凍結され、静止した過去という記憶へと化す。 体験は、もっと潤っていてみずみずしくて流れゆくものだった。 過去にされてしまった瞬間に、体験したすべては再び呼び起こされなくなっている。 今の体験はそのまま手で

    • 猫、公園

      携帯もイヤホンも何も持たずに家を出てきてしまった 夜の人気のない公園 砂場に残された遊び道具は 暗い海に浮かぶ船のようにみえた しかし海にしてはあまりに静的で、奇妙だった 夜が暗くて良かった 誰にも見つからない 誰にも驚かれない 誰にも心配させない 暗い公園の中には私以外にも影があった 少し目を凝らしてみると そこに一匹の猫がいた 猫は私を見つけ、鳴き始めた 私は足を止めて砂場のフェンスにもたれかかり 鳴き声をきいていた なんでお前はないてるの 迷子なのか お腹が

      • 寄り添うことは必ずも優しくない

        最近モヤモヤしていることの一つが寄り添うということ。 自分が看護を学ぶようになって、ただただ相手の気持ちに共感すること、ありのままのあなたでいいのだと肯定し続けること、傾聴ということが本当の意味でどれだけ難しいかを痛感してきた。 誰かの相談に乗る時、以前の私だったら問題解決のアドバイスとか自分の意見を言うことも相手のためになるのだと信じていたから、人の話を聴く時意図的に自分の考えも伝えていた。だが、ただ相手の気持ちを『聴く』こと、それだけで十分意味があるということもだんだ

        • 【お散歩日記】世田谷代田〜下北沢②

          世田谷代田駅から下北沢駅まで続く道は最近再開発されたため、綺麗に舗装された道が続く。ここに住んでいる人はきっとお金持ちなんだろうなとか思いながら、近くにある住宅街を眺める。途中であった保育園はガラス張りでまちにひらけていて、園児のつくった作品が外から見られるような形で置かれていていいなと思う。 再開発と聞くと、それまであった街の風景が失われたことがあったのかなということに想いを馳せて少しだけ悲しい気持ちにもなる。この前お散歩した高円寺では、住民の根強い反対がおこる再開発計画

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          【お散歩日記】世田谷代田〜下北沢① silentのロケ地

          この春休み、旅先や途中駅でお散歩することが多くなった。 今日は小田急線沿いで用事があったため、社会現象にもなったドラマ、silentのロケ地である、世田谷代田で降りた。ちょうど、ここ最近またsilentブームが私の中で再燃していたのもあって。 世田谷代田駅 私はドラマが放送される前から、ほとんど毎日小田急を使うヘビーユーザーなのだが、いつも急行か快速急行にしか乗っていない。そのため、各駅停車でしか降りられない「世田谷代田駅」をsilentをみるまで知らなかった。 しかも

          【お散歩日記】世田谷代田〜下北沢① silentのロケ地

          【詩】 雨雲と糸

          雨に濡れた森林の中で 絡まった糸を解くために 結び目を探しにゆく 謂れようもなく 急に降ったり止んだりする雨雲を追いかけて ひっぱれば、ちぎれそうになる 手繰り寄せれば、ほつれそうになる 結び目をみつけて 結び目をほどいて 途切れそうでもつなぎとめる これできっと大丈夫 それできっと大丈夫

          【詩】 雨雲と糸

          【日記】季節の変わり目で、春に望む自分の変化

          暖冬といわれた今年の冬に数日前は都会に雪が降ってきたかと思えば、来週は東京も20度の予報が流れる。三寒四温という言葉も私が生きているうちには古語になって、未来の辞書には選ばれなくなった言葉になるのではないか、なんて想像している。 毎年春は、未来に淡い希望や期待をもつことを許してくれるような心地をもたらしてくれる季節。 当たり前の今の日常がが続くことを願い変化を拒んだ自分が少しずつ変わろうとして、雪解け水が通っていった土の中から芽を出そうとしている音が聞こえる。 自分はど

          【日記】季節の変わり目で、春に望む自分の変化

          【詩】チョコレート

          暖かい日差しが斜めに差し込んでくる 閉じたカーテンすらも翻すように 痩せ衰えたからだ 手にとった腕に 波打つ脈という生命 抵抗の弱い湿潤 折れ曲がった背中に 彼女が今まで背負ってきた 苦しみや悩みの重さを 問いかけてしまいそうになる こぶしを突き出したかのような 背骨の出っ張りの大きさに さすった手は思わず固唾を飲んだ からだ中の骨格は 皮膚を突き出してくる 寝たきりの彼女が 抵抗を受け止められるのは 背部のでっぱりただひとつ あらがえないいたみ 病院という日常か

          【詩】チョコレート

          消化不良と好奇心

          他者の言葉に耳を傾けようとし 話の内容を理解しながら書き留め 自分の思考を動かし 他者の言葉を聴こうとする その連続性の2日間でを潜り抜けた今 心に残っているのは 消化不良と好奇心というのがしっくりきそうだ。 思考がまだ発散の状態にあるため、二日間を振り返ってまとめるにはあまりに時間が足りなかった。 ただ、明日からまた看護の脳が動いてしまうと今の自分の紡げる言葉がより出てこなくなってしまうのが、惜しい!ので、せめてこの2点だけでも、今の所感をうちこんでみまする。 消化不

          消化不良と好奇心

          ストリートチルドレン 前編

          目的地 私たちは首都の中心地にある目的地へ向かっている。 大通りから外れて電車の走らない線路沿いを進むと、陸橋が見えてくる。 橋の下に視線を送ると、そこには大勢の人が横並びに腰掛けて座っているのがみえる。私たちを警戒する目つきもなく落ち着いた表情、ペットボトルを手に持って走り回っている陽気な子どももいる。私たちは、橋から100mくらい離れたところで車を停めて、その場所におりた。腐ったものか、かびたものか、違和感のある匂いに嗅覚は刺激される。そこに乾いた砂埃が立つ。 早速、

          ストリートチルドレン 前編

          ザンビアに着いた!

          書きかけですが気づけば今年もあと3日しかないことにさっき気づいたので、少しずつ放出していきます。 Part1はポップに Let's go! 🇿🇲 ザンビアの基本情報 ☀️ はるか遠くアフリカの土地、 ザンビア共和国に私は今年の8月に降り立った。 ザンビアは赤道よりも下に 位置している海のない内陸国だ。 🌞 天気 私がザンビアを訪れたのは8月で、 現地の季節は乾季(冬)。冬といっても、日中は半袖で過ごせてるくらいの涼しさで、乾燥していて過ごしやすい。日本のジメジメと

          ザンビアに着いた!

          アフリカから帰ってきて

          これまで、今年の夏にアフリカに行った時のことを 言葉に書き起こして公開するのを避けていた自分がいた。 「アフリカに行ったら絶対価値観変わるよ!世界観変わるよ!」 私よりも先にアフリカの地に赴いた先輩方の言葉や SNSやテレビでよく見るような謳い文句に乗せられて 自分もきっとアフリカに行ったら、 思いもよらないことに驚くかも、 今までの価値観を ひっくり返してくれるかもしれないと期待していた。 それで、毎日きっと感じたこと見たこと 日記に書ききれないだろうと思って、 メモ

          アフリカから帰ってきて

          うまく言語化しきれないこと

          考え事の切れ端みたいなノート。 人の価値観はそれぞれでいいと思うし それを受け入れたいとも思うけど 受け入れられないものは受け入れられないとも思う 相手との距離が近いほどそのことを放置していることが できない すれ違っても平気な距離感で関係が続く そういう曖昧で流動的な関係の方が多いけど 人と向き合うということは 突き詰めると自分と向き合うことになるから難しいな そういうものや人に対してどのように向き合えばいいのか 距離を保てばいいのか、遠ざかっていいのか。 ある

          うまく言語化しきれないこと

          当たり障りなく無理しないでねと言って距離を取るより、がんばれと言ってその言葉に責任持てる支援者でありたいし、無理してる人にはその人の頑張りにストップって言えるような理解者でありたいけどな。

          当たり障りなく無理しないでねと言って距離を取るより、がんばれと言ってその言葉に責任持てる支援者でありたいし、無理してる人にはその人の頑張りにストップって言えるような理解者でありたいけどな。

          2023/10/20

          今日の昼休み。 看護学部のある友達と 久しぶりに2人で話をした。 一年前、私たちは同じサークルの幹部代だった。 だが、私は他のサークルですでに幹部をやっていて、 それでかなり忙しくなることを言い訳にして、 そのサークルでは役職を持たずに活動していた。 結局、当時の代表がほとんど1人で運営の仕事を背負っていた。 その代表が今日の昼休みに一緒に話していた友人である。 何かの話の流れで、キャパオーバーになった時の話をしてくれた。 彼女は研修に向けて何度もmtgをし、資料を作

          2023/10/20

          出会い、生活、そして看護。

          昨日は社会の新しい一面を見て、 新しい出会いのあった日だった。 そこに集まった人たちは いろんなきっかけで 会いたい人や 学びたい現実 そのほかの理由があって そこに足を運んだ人だった。 そこで出会った人との会話が 印象的だったから noteに残したいなと思った。 名前もちゃんと覚えて帰れなかったことと、別れ際にきちんと挨拶できなかったのが後悔だけど、また行ったら会えるかな。 その人は「この間介護の資格を取得したのだが、働き始めた職場をやめた」ということを自己紹介で話

          出会い、生活、そして看護。