6万のネックレスを妻が勝手に買ってきたときの夫の正しいリアクションは?
「見て!」
ソファーでくつろぐ主人の斜め上からiPhoneの画面をぬっと差し出す。
画面にあるのはパイナップルを型取ったダイヤでできたネックレス。
お値段なんと6万。
「これ、めっちゃ可愛くない?」
キャッキャッしながらわたしが続ける。
「おもちゃみたいなパイナップルやのにダイヤっていうギャップがかわいいやろ?」
主人、やや困惑気味に
「…ん…う、うん。そやなかわいんちゃう。」
その言葉を確認したところで、服で隠れていたパイナップルのネックレスを首元の服を押しやり披露する。
「これ、かわいいから買ったわ」
主人
「いいやん。ほんま、よかったな~」
その瞬間14歳の長女と顔を見合わせて目を互いに見開く。
長女が
「パパ、マジで天使やったわ」
なぜパパが天使かということを説明しないとファンタジー系のやばいnoteになりそうなので全力で説明させてください。
その日の朝、noteの縁から無料でとある占いの機会を得た。
その方の占いが、びっくるするぐらい当たっていた。
わたし自身の事が丸裸になるぐらい当たっていたので、主人の分も勝手に試してみたところ、
主人のことをいにしえの頃から知っていましたっけ? と、これまた引くぐらい当たっていた。
その一文の中に、主人を形容するのに
“人間の形をした天使”という表現ができたのだ。
主人って天使やったんかいー…。
その前後の説明を割愛すると、奥さんが夫を天使認識するとか、思いっきり引いてしまうけど、思い返せば天使としか思えないあれこれが浮かんだので今は天使呼ばわりすることをどうかお許しを…。
6万のネックレスの下りでもそう。
主人は天使ばりのリアクションを返してくれた。
我が家が富裕層で、セレブあるならばなんの驚きもない返しだけど。
書くのも憚れるが、我が家は只今ピンチの局面にいてる。セレブどころか庶民の体裁を保つのもままならない状況。
変則的に発生した、でも絶対になにがあっても期日までに必ず支払いをしなくては行けない大口の恐怖の支払いを3件、間近に抱えている。
わたしがのんきにネックレスなんて買う経済的余裕だけでなく、心理的余裕も1ミリも残されていない状況化での天使的返し。
長女に
「ママが逆やったら、1秒で爆切れしてるところやんな」
と言われた。間違いなく爆切れして吠えていただろう。
我が家の懐事情を肌で感じとっている長女はなんでもお見通しである。
長女には主人より先に主人の占い結果を伝えていた。
長女は、
「パパ天使なんわかるわー。」
「顔も天使に見えるで。」 と言ったのには結構本気で、時が止まるぐらい驚いた。
主人のビジュアルの写真とか見せれないのであれどけど、まったく天使とかでは無い。かすってもいない。惜しいとかでもない。
だけど、天使って人間じゃないやん。
主人はどこか人間離れしたフレキシブルなところがある。なので、その柔軟さがかえって仇になり現に今、人間が織り成す社会から離脱している。
その辺を書き出すと涙なしには語れないないのでまた別の機会に。
とにかく主人が天使であることは良くも悪くもあるとして、
わたし的には、14歳の思春期の女子が実父に向かって、天使だと思えてかつ見てしまう娘こそ天使やん。とそう思えた。
よく、親の苦労の多い家庭では子どもはいい子に育つ率が高い節があるように感じるのだけど、我が家もそう。
親バカだけど、わたしが何があってもわたしを辞めないで済んでるのは子ども達がいい子に育ってくれたそれに尽きる。
我が家は、苦難に満ちつつも現在天使の渋滞中。
主人の天使的返しのあとは長女と顔見合わせてごにょごにょしてたので、主人にネタばらし。
6万とか無理やし。
これは、300円のジルコニアなの。
しかも寄贈ポイントでゲットした送料まで無料のゼロ円でしたーー。ビックリさせてごめんね。
と、主人に告白。
「ホンマにイラつきもせんと、怒らんかったなー」とわたしが言ったら、
主人は
「毎日、家事もして育児もして仕事もして自分で働いねんから好きなん買ったらたらいいやんしか無かった。」ときた。
自分の支払いがどん底に追い込まれているときにわたしには言えないな…
天使だと彼を思えると、数々の悪行めいた、とんでもないあれこれが天使のなせる技に見えてたりもしなくもいような。やっぱするよう複雑な感じだけど。
そんな、ややじゃなく多々難有でも、暮らしていけるの人間の形をした天使のおかげなのかもしれない。
感謝と別のなにかが混沌としつつも、
今日も天使と共に生きてる。
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