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罪なくして配所の月を見る


月が嫌いだ。

その煌々とした光は夜を照らし、全てを浮かび上がらせるかのようで。

淡々と照らす優しい光。

この冷たい夜には殊に不似合いで。

海面に浮かび上がる月はおどろおどろしい。

海辺の縁に腰掛けた男は1人月を見上げていた。

「ねえ、私と遊ばない?」

無邪気な笑顔。
彼女は不思議な人だった。

幼いようで大人びていて、大人なようで子供のような女性。

なぜだか彼女の様子はいつも自分を苛立たせた。

「私の事は"月"って呼んで。」

結局自分は彼女の本当の名前すら知らない。
名前も年齢も何もかもを。

男はただ、知りたかった。
彼女の事を。

でもその願いはもう叶わないだろう。

海面は静かに揺れた。

そこに男の姿はもう無い。

夜の塊は全てを飲み込み、ただ月だけを浮かび上がらせていた。







完全に勢いだけで書き進めた小説?です。
物語なんてこれまで一度も書いた事無いのに…笑。なんでいきなり書こうと思ったんだろう。

なんとなくの思いつきとノリだけで書いたため続けるか分かりません。

続けるとしたら月曜更新の月をテーマにした短編集や一つの物語として書きたいなあ、なんて。

そんな事を言いつつ、翌日読み返して恥ずかしくなり、消す可能性もあります。笑













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