いたいからスパっと。
桜さく季節に銀杏のことを考える人はそう多くはいないが、胃腸のことを考える人はまあまあ多いはずです。
学生の頃だったら胃腸のことなんてなにも考えずに桜が咲くことも考えず、ただ食欲やら未來やらについてだけ考えていたらよかったのに、今では胃腸の事を考えざるをえない状況であり、身体がますます春の儚さに似てきています。
胃腸関連で一番危うかったのは、二年前に焼肉きんぐで暴食した時でした。肉だけでも凄い油なのに、チーズやら揚げ物の油たちをこれまでかと摂取したせいで、その日の夜から急に胃の痛みに襲われてしまいました。
その時には、こんな気持ちの悪い半殺しな状態が続くくらいなら、いっそのことスパッと殺してくれ、そして、もう二度とこんな想いはしたくないって思ったのに、同じ過ちを繰り返してしまうのですね、人間というのは。
昨夜、深夜に目が覚めました。寝ぼけていたので、気のせいだと思いたかったのですが、どうやら気のせいでは無さそうでした。原因は理解しています。この日もまた朝からパンケーキやらポテトやらハンバーガーやらポテトやら肉やらポテトやらを食べたのです。朝昼晩にポテトを食べるだなんて、ポテトは野菜だと言い張る欧米諸国人のようです。
原因は重々承知してはいたし、気のせいにはできなそうだったけれど、都合良く気のせいにして再度寝てみようとしました。しかし強烈な痛みと吐くこともできない吐気に襲われ寝ることすら許されませんでした。またです。また半殺し状態です。もうやめてくれと思いました。痛みで喋ることはできないので脳内で念じました
(いっそのことスパッと殺してくれ!)
と
…
◇
とある男、寝室にて左右真っ二つに斬られた状態で発見させる。
その男の胃袋には大量の消化されていないポテトがあったそうだ。
その男が幸せだったのか不幸せだったのかはその男にしかわからなそうだ。
終わり
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