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腕振りで肩甲骨を動かそう(ランニングフォームについて)

腕振りシリーズの第二弾です。
腕振りシリーズの初回では、腕振りの意味について書きました。

そこで、「結果的にバランスが取れさえすれば、どんな腕の振り方でもOK」と書きました。じゃぁ、腕振りなんてどうやっても良いじゃないか、と思われるかもしれませんが、私見ですが、効率の良い腕振りと効率の悪い腕振りがあると思います。それを分けるポイントは一つ。それは何か?

肩甲骨が動いているかどうか

それは、腕振りと連動して肩甲骨が大きく動いているかどうか、です。
実際のところ、肩甲骨が全く動かずに腕振りだけするのは難しく、誰でも多少は肩甲骨が動いてはいるのですが、その動きが非常に小さいのに腕だけ大きく動いているような腕振りは、効率があまり良くないのです。
また、腕振りと連動して、肩甲骨ではなく肩のライン・体の面自体が左右に捻れる人もいます。一見すると全身を大きく使えているように見えますが、肩のラインが無駄に捻れる分、エネルギーを無駄に使ってしまっています。肩のラインは動かず肩甲骨だけ大きく動いているのが良い動きなのです。

どうして肩甲骨が大きく動くと良いのか

ではなぜ、肩甲骨が大きく動くと効率が良い動きと言えるのでしょうか。
それは、2つの視点から説明ができます。

ヒトの身体は中心から末端へ連動させて動かすのが効率が良い

腕振りに限らず、ヒトの手足は中心から末端へと連動させて動かすと効率の良い動きになります。腕だと肩甲骨が大きく動き、それに引っ張られるように上腕が動き、次に前腕が動き、手が動き、と、中心から末端へ順に連動して動くのが効率の良い動きで、ボールを投げるのも、パンチを放つのも、肩甲骨から動かすのが良いとされています。脚の方も同じで、骨盤から大腿、下腿、足へと連動していくのが良い動きなんです。
なので、腕振りでも腕だけを振っているより、肩甲骨が動いてそれに連動して腕が振られているのが効率の良い動きだ、という訳です。

骨盤を大きく動かせるようになる

また、脚の動きでも、骨盤が動いてそれに連動して脚が末端へと動いていくのが効率的です。なので、骨盤をなるべく大きく動かしてあげたいのですが、その際に肩甲骨と連動させて動かすと、より大きく動かせるようになるのです。
前に体幹の動かし方として、骨盤と肩甲骨を連動して動かすと言うのをやりました。

骨盤と肩甲骨を連動して動かすシリーズは、この後にも続く予定なんですが、骨盤と肩甲骨は連動させて動かすと、より大きく効率良く動かす事ができるのです。別に骨盤と肩甲骨との間に連動する仕組みがある訳ではなさそうなのに、なぜ、この両者は連動させると良いのでしょうか。

それは、腕振りの意味を思い返すと理解しやすいです。
腕振りは、バランスと取るために必要だ、という事でした。それで、身体の中心(は おへそと鳩尾の間くらいですかね)から見ると骨盤と対称の位置にあるのが肩甲骨です。ですから、骨盤の動きと対称的に肩甲骨を動かすと、最もバランスがとれます。なので、骨盤と肩甲骨を連動して動かすのが最もバランスを崩さずに骨盤を大きく動かすことになるのです。
なので、肩甲骨がしっかり動いた腕振りは、骨盤が大きく動く脚の動きに対してバランスが取れた動きとなり、骨盤から動く脚の動きにブレーキがかかりにくくなり、効率の良い動きに繋がるのです。

という事で、肩甲骨が動いているかどうかが、良い腕振りかどうかの指標になります。自分の腕振りを見直す時は、肩甲骨がどれくらい動いているかをチェックしてみてはいかがでしょうか。

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