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子どもへのまなざし

先日、佐々木正美著「子どもへのまなざし」という育児書を読みました。「育児書」で検索すると必ずと言っても良いほど出てくる、育児書の王道、バイブルともいえる本です。

今日は、この本の感想と、私の育児に対する思いをつらつらと書き綴ります。

私には4歳の息子と1歳の娘がいますが、幸いなことに(私に似ず)とてもネアカで愉快な子供たちで、これまで育児に悩むことはそれほどありませんでした。また、私には育児に関して相談できるとても頼もしい兄や姉がいたため、これまで育児書を真剣に読むことはありませんでした。これまでの私にとって、育児書というのは、育児に行き詰った時の駆け込み寺みたいな位置づけで、自分には不要だと思っていました。

ただ、上の子が4歳になり、心身ともに日々成長しているのを目の当たりにすると、徐々にこれまでの考えが変わりました。息子は毎日いろいろなことに興味を持ち、スポンジのように見たもの聞いたもの触れたものを吸収しています。そんな彼の姿を見ていると、親である私も、ただただ彼が成長しているのを見守るだけではなく、親としてもっと成長したい、という思いが強くなってきたのです。

これまでは、「大らかに見守っていれば、順調に育ってくれる。」という安心感で子育てをしてきました。今もそういう安心感はありますが、「息子の成長をより楽しい気持ちで見守るために、親としてどんな心構えが必要だろう?」と考えるようになりました。また、3歳下の長女についても、「お兄ちゃんの背中を見てすくすく育ってくれてるから安心だ。」と思っていましたが、「彼女が、お兄ちゃんとは違う自分らしさをもっと表現できるように、親としてできることはあるのかな?」と思うようになりました。もちろん、私は親として半人前以下で、自己嫌悪に陥ることも多々あります。でも、そういうネガティブな感情からというよりは、もっと育児を楽しむためのヒントが欲しい!という気持ちがわいてきたのです。

そこで、色々と書評などを調べた結果行きついたのが、「子どもへのまなざし」です。

つまり、育児に行き詰って育児書を読むのではなく、もっと育児を楽しみたいからという動機でこの本を手に取りました。

読み始めると、一晩でいっきに読み終えました。

具体的な育児法というよりも、子供が信頼と愛情をもって育つために親が持つべき心構えについて、とても丁寧に書かれています。また、人間の情緒の成長に、乳幼児期の親とのかかわりがいかに重要な役割を持っているかを強く説いています。この点に関しては、小さい子供を持つ親としては、少しプレッシャーを感じる程です。簡単に言えば「三つ子の魂百まで」ということなのでしょうが、それを、児童精神医学の観点から分析しており、ある意味「理想的な育児、理想的な親」像を描いている本と言えるでしょう。

読んでとてもよかったと思います。

もちろん、理想通りの親になるのは現実的にはなかなか難しいです。でも、だからこそ、自分の中にはっきりとした「理想像」をもって、日々の育児に取り組むことが必要だと気付かされたように思います。

例えば、私はこの本を読んでから、日々の育児で以下のことを実践するようになりました。

・子供が「絵本を読んで」と要求してきたら、他のことをやっていても手を止めて1冊読んであげること。

・二人の子供を平等に扱うこと。例えば、遊んでほしい時は交互に相手をしてあげる。下の子の方が小さいから、という理由で、上の子に我慢をさせないこと。

・朝起きたら、保育園から帰ってきたら、二人にハグすること。

・子供の言葉を途中でさえぎらないこと

どれも、当たり前なことです(笑)
当たり前だけど、今まではあまりきちんとできていなかったことでもあります。本当は、もっと色々な改善ポイントがありますが、突然、理想の親を目指しても長続きしなそうなので、この4点を気を付けながら、日々を過ごしています。

まあ、こういいながらも、息子が悪さをすると、鬼のように「こらー!!!」と叱ってしまうのですが…(笑)一日一善、育児を楽しみたいと思います。

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