見出し画像

パンクスのリベラルアーツ


「一花一葉・paint it black」

全ての中途半端なことをやめる。
余計なものを足さずに一点集中。
花は一輪あれば良い。

先日、「アートを纏う/ 美・Eiko」新作発表会にご招待いただきました。デザイナーの小林栄子さんとは今年6月のファッションショーの時に舞台上の装花を担当させて頂き、それ以来親しくさせて頂いてます。

今回の新作は、ちりめんの反物に墨で描いたアートを3Dプリントしたものでドレスをデザインしたそうです。

「白と黒。そのモノトーンに絞り込んだからこそ自由な装いが楽しめることを発見しました」と栄子さんはおっしゃっていました。

こちらは、和服の帯をアレンジしてパーティーファッションに早変わりというパフォーマンス。

削ぎ落とすことで自由度が増すのですね。

この時に使う「自由」とは、英語の「freedom」ではなく「liberty」。自由とは自立であり、自分で掴むものだから。奴隷制度がなかった日本には、馴染みのない感覚かもしれません。

「一花一葉・rage」

リベラルアーツとは、自由に生きる技。その起源は古代ギリシャで、自由人が学ぶべき基礎科目(4科)に遡ります。

私は無頼派のパンクスなので、ここでもっともらしい事は語りませんけれど(笑)。ウィキをご覧ください。

私は自由を獲得するために、花材を絞りました。それが一花一葉スタイルを始めたきっかけです。

フラワーアレンジメントというのは、しっかり形を整えることを要求されます。型もある程度決まっているから、個性を控える必要があります。

いけばなはアレンジとは違って、「生ける・活ける」という表現をするので、自然に咲いている花を表現することを宗とします。技の伝承が大切なので、ここでは自由は認められません。

無頼派の私としては、パリでフラワーデザインを学んだ日本人なのだから、もっとオリジナリティを追求したいわけです。

自由な表現を目指すために。

「一花一葉受講者作品」

一輪の花を手にして、葉の形や色、その自然な躍動感をどう受け止めて何を表現しようと思うのか。

花と向き合った時、自分自身と向き合っているのだと気付くでしょう。
実に伸びやかに花を生けてくださる方々を見て、自分の方向性は間違っていないのだと気付かされました。

花を生ける方々と自由を共有する事が目下の目標です。


この記事が参加している募集

私の作品紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?