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インフルで一家全滅の危機を迎え、薬局を5件はしごしました。

今、わたしは西野カナさんばりに震えながらこのnoteを書いています。
隣の部屋では、熱40.2℃の子どもと、38.9℃の夫が寝ています。

なお、しょっぱなから「西野カナさん」と打ってしまいましたが、世代ではないこともあり、震える歌と説明書の歌しか存じ上げません。
私の時代はなんてったってSPEED。もうすぐ3月、my graduationの季節。

話を戻すと、

夫と子どもが同時にインフルエンザになりました。


家族が次々に同じ病に罹患する、この時期だとあるあるですよね。
二人が寝込む寝室と、私が今いる部屋は、薄い壁を一枚隔てただけ。
きっと、あの寝室はウイルスの温床。

「数日後、ほぼ確実に自分も発症するんだろうな・・・」という見えない恐怖と闘いながら、なんとか平静を保つため、このnoteを書いています。

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最初は、子どもの発熱から始まりました。
風邪かな〜なんて思いながらいくつかの病院に電話をし、数駅となりにある小児科の予約が取れました。

車で連れて行ってもらおうと夫に声をかけると、

「いや、ごめん・・・俺も・・・熱やばいかも・・・」

なんと。

一気に家族3名のうち、2名が倒れました。1対2、すでに劣勢。

子どもはうるうるした瞳で

「おかあさん、のどかわいた・・・」

なんて言うので、いつもそれくらい可愛かったらいいのにと思いながら、いそいそとお茶を飲ませました。

すると、

「ごめん、俺もお願いが・・・」と、消え入りそうな声で夫が話しかけてきました。

私「どうしたの?」

夫「買ってきて欲しいものがあって・・・」

私「いいよ。ポカリ?それともゼリー?」

夫「いや、タバコ・・・」

私「・・・・・」

すっかり忘れていましたが、この人はずいぶん前から、とある病気を持っているのでした。

一度罹患したら完治が難しいと言われる、ニコチン中毒です。

無視して子どもを病院に連れて行き検査したところ、やっぱりインフルエンザでした。(予防接種してたのに!)

無事処方箋をもらい、薬を受け取って帰るだけだったのですが、病院の隣にある薬局は混雑していて50分待ちとのこと。

40℃越えの子どもを連れて50分待つのは現実的ではないと判断し、薬は家の近くの薬局で受け取ろうと帰宅しました。

今思えば、この判断が大失敗。

親子ともに疲れ切って帰宅し、子どもを寝かせ、私は近所の薬局に行きました。
もらう薬はA、B、Cの3つ。
すぐもらえるだろうと思っていたのですが、

1つ目の薬局:
「申し訳ありません、今薬が不足していて、Aの薬がないんです」

そうか、薬不足とはなかなか大変だなあと別の薬局へ。

2つ目の薬局:
「申し訳ありません、今薬が不足していて、BとCの薬がないんです」

え、2回連続で断られるなんてことあるの・・・?
正直、これは初めての経験でした。

仕方ないので、家から少し離れた3つ目の薬局へ。

3つ目の薬局:
「申し訳ありません、今薬が不足していて、AとCの薬がないんです」

嘘でしょ!!!

3つ目の薬局の方に助けを乞うと、

「確実なことは言えませんが、ここから少し行ったところに"すみれ薬局"という薬局があるので、そこならあるかもしれません」

と有力情報をいただきました。

昨夜、うっかりスマホの充電をし忘れたせいでバッテリーは残り10%。
緊急時に夫と連絡をとることを考えると、今はGoogle Mapは使えない。

普段歩かない地域なので右も左も分からない状況で、とにかく"すみれ薬局"を探します。

でも、どこを探しても"すみれ薬局"は見つかりません。
途方に暮れていたところ、優しそうなおばさまが通りがかったので

私「すみません、この近くにすみれ薬局はありませんか?」

おばさま「すみれ薬局?聞いたことないわねえ」

私「そうですか・・・ありがとうございます・・・」

おばさま「あじさい薬局ならあるんだけどね。すみれがいいんでしょ?

私「あじさいでもすみれでもたんぽぽでも何もいいです」


どうやら3つ目の薬局の方が、花の名前を間違えていたようです。

なんとか4つ目の"あじさい薬局"に入り、祈る気持ちで処方箋を渡します。
途端に、薬剤師の方の顔が曇る。

あ、ここ、ないな。

ここまで3つの薬局をはしごした私は一瞬で悟りました。

案の定、

4つ目の薬局:
「申し訳ありません、今薬が不足していて、Bの薬がないんです」

もう、笑ってしまいました。
これぞ完全なる八方塞がり。

どうしようもないので体制を立て直そうと、一旦帰宅しました。

私の苦労をよそに、帰宅するなり夫は

「薬局ありがとう、あの・・・俺の・・・タバコは・・・」

タバコを机にドン!!!!!!(無言で)


さて、どうするか。
家の近所は無理だと悟ったので、受診した病院近くの薬局に電話しました。

すると、そこには全ての薬があることが判明しました。
ただ、数駅先で遠いし、とても混む薬局なので1時間は待ちます。
病人2名を置いての長時間外出はちょっと心配です。

すると、タバコで息を吹き返した夫が「処方箋のネット受付できないの?それができれば待ち時間いらないよ」と。

何それ。

運よく薬のある薬局が処方箋ネット受付に対応していたので、スマホで処方箋の写真を撮影し、必要事項を入力し、受け取り時間を設定する。

これだけで、薬局での待ち時間が必要なくなったのです。

この処方箋ネット受付って、一般常識なんでしょうか。
私はいつもnoteを書くとき「読者に伝えたい強いメッセージ」などないのですが、今回はマジで伝えたいです。超便利でした。

これのおかげでサクッと薬をもらい、夫と子どもの顔に冷えピタをベタベタ貼り、いま私はnoteを書いています。

ちなみに「俺はインフルじゃない、ただの風邪だ」と謎の自信をちらつかせていた夫ですが、フツーにインフルエンザであることが確定しました。

熱が高いときはさすがにタバコを吸えなかったようで、
「6時間の禁煙に成功した!」と喜びながら、またタバコを吸っています。

今日は、主に3つのことを学びました。

・一般的な薬でも、薬局で手に入らない場合があること
・処方箋ネット受付は便利だということ
・ニコチン中毒は完治しないこと

体調を崩しやすい季節です。
みなさん、どうぞお身体ご自愛くださいませ。

追記:
このnoteを書いた数日後、無事私もインフルにかかりました。