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いきています

2011年3月11日
表参道の美容室にいたときに地震がおきました
古い木造の2階で、倒壊するのではないかと言うほどの
大きな揺れと軋む音
慌ててケープを着けたまま外に出ても
次々に余震がおきて船にでも乗っているかのよう
ちょうど4日前にスマートフォンに変えていたわたしは
すぐに情報を漁りました

その前の晩秋に今は亡き友人と話題になった
「原子力推進ポスターコンクール」
事故が起きたら賞をもらった子どもはどう感じるんだろうね…

家に帰る途中も余震で何度も立ち止まっては
そのたびにスマホを見る

起きてほしくないと思いつつ
津波が震源地近くを襲っているという情報に
胸騒ぎを覚えながら家についたら案の定
棚にあったものが散乱して
留守番していた犬のニコラはうずくまって震えていた

電車が止まって家に帰れない人がたくさんでて
物流が止まってお店の棚はすっからかんになり
放射能混じりの雨が東京にも降り注ぎ
都会の暮らしが何に支えられているのか
支えてくれているものがいかに脆いかを理解しました

あれから13年
いろんな変化があって、わたし自身も変わりました
安心、安全な暮らしができていることに感謝

世の中の変化といえば目下のホットな話題
「裏金議員」がどんな顛末を迎えるのか迎えないのか…
気になるところですが
国会が政治的になんとかするようなことではなくて
法治国家なんだから
政治資金規正法違反という法律が機能するように
検察に働いてもらえば済む話だと考えています

民主主義の法治国家なんだから
(独裁主義の情治国家ではないよね、という確認)

どうも、民主主義を市民の手で実現させたわけではないせいか
国民ひとりひとりが主権者であるという認識が薄いのか
学校教育でそれを教えないからなのか
自民党ほぼ独裁政権によるほぼ情治国家になっていることに
多くの人が関心がないように見えてとても気がかりなのです

被災地の復興ではなく防衛費や万博を優先することも
それらに対する
デモやストライキが起きないことも不思議でなりません

デモやストライキは権力者を交渉の場につかせるための
民主主義国家の国民の「権利」です
それを冷笑したり茶化したりする笑いがもてはやされるのも不思議

西欧の帝国主義、植民地主義を真似たとはいえ
大日本帝国も侵略した国で酷いことをたくさんしました
自国の兵士も一般市民も子どもも
精神論と大本営発表でたくさん死なせました

それを学ぶことが「自虐」だと言われ
美化した歴史修正を「自尊史」と言い換えることが
「愛国」だとされます

わたしは人権啓発に携わっていた頃から
共産党、左翼、反日、朝鮮人…
ひと通り言われましたけれども
「日本」という国に生まれた日本人として
(正しくは在日宇宙人or今生は地球人)
日本の風土や文化が好きです
でも、歴史修正主義や、帝国主義、植民地主義はイヤ

イギリスの歴史学者アーノルド・トインビー(Arnold Joseph Toynbee
が残したとされる
「神話を忘れた国は滅びる」というquote、
まだ原典が探せずにいるのですがどうも怪しくて
トインビー研究の中から出てきた
民族滅亡の兆候のひとつなのではなかろうかと思うのです

その兆候は3つあるようで(トインビーがそう言ったわけではなくてトインビー研究者によるもの)
・理想を失う
・すべてを数値に換算する
・自国の歴史を学ばない
の理想と歴史を「神話」と解釈したものなのではないか、と

神話の多くが口伝によって伝えられたもので
文字が現れる前のできごとを象徴的にであったり
そのまま事実を含む形であったり伝えるのが神話

なので歴史の一部として学ぶ価値はわかります
だから
意味のないことだとは全く思わないし、むしろ興味津々

ただ、歴史を今のわたしにつながるものとして見たときに
いちばん近くにある近代史を改竄したり、無視したりするのは
非常にまずいことだと思うのです

共産党、左翼、反日、朝鮮人
と言われても、わたしは「ご指摘は当たりません」と
不愉快にさえならないのですけれど
(共産党議員の選挙ハガキの宛名書きはしたことがありますが、自分の選挙区ではなかったので投票はできませんでした)
(つむじは左巻きですが、左翼かどうかは言う人の主観だと考えます)
(朝鮮人だとしたらなんだというのでしょうね)
反日ということばについて不勉強であったことを最近理解しました

これは「日本の近代史」に含まれるイシューですが
高校で日本史とっても最後の最後で駆け足でさらっと教科書読んでおしまいになる部分の話

反日or抗日というのは、大日本帝国の植民地下にあった
朝鮮半島から中国で使われるようになった言葉です。

反日or抗日の対義語は「新日」で
抑圧する大日本帝国に取り入って利益を得ようとする
「売国奴」を指す屈辱的or侮蔑的なことばでした
なので、今は日本の人や文化に親しみを感じる人は「知日」を使います

大日本帝国と今の日本を一緒くたに見る人もいて
中国ではいまも「反日教育」や「反日プロパガンダ」がされている…
という噂もあります
(外国に留学している日本人に絡むのはほぼメインランドから来ている中国人らしいので、噂もある程度信憑性があると感じています)

外から見たら一緒くたに見えるかもしれない…
実際、大日本帝国の植民地主義、帝国主義を
日本は総括していませんから仕方のないことかもしれません

総括する、というのは
ドイツがナチス・ドイツがしたことを反省して縁を切り
他国からの信頼回復に努めたことをいいます

日本はナチス・ドイツのようなことはしていない
と仰るむきもあるようですが
思想犯を拷問して死なせちゃったり(小林多喜二、伊藤野枝、大杉栄とか)
優生思想にもとづいて同意なく避妊手術したり
捕虜を国際法に基づいて扱わないとか
人数不明だけど南京で虐殺したり
植民地下の女性を慰安婦にしたり…いろいろあかんことやっちゃってるわけで
それらを
「やってないもん!」
「日本は万世一系の素晴らしい国だもん、そんなことするわけない!」
と「やってない」ことにして「功績」だけを「歴史」とするのが
「歴史修正主義」であり「自尊史」

何が言いたいかと言うと
歴史の一部として神話を学んだり研究したりするのは
まことにけっこうなことだとおもいます

それを安易に「愛国」や「誇り」につなげるのは
いかがなものかと思うわけです

確かに、日本の神話にはユニークな点があって
天岩戸のエピソードは
他の神話には見られないパターンだと思います

でも寓話には近いものがあるんですね
「北風と太陽」
イソップ寓話の中でも最もよく知られるもので
紀元前6世紀のギリシャ発です
古事記より古い

どっちら優れているとかいう話ではなく
「ひらかせたい」ときに
力づくではなく
<自ら開きたくなるような働きかけがチョイスとしてある>
ということに着眼した古代人が
西洋にも東洋にも存在したこと、
今生の地球人として誇りに思うのです

閑話休題 話を戻します

「反日」というワードについて不勉強だったことをわたしは

これを見て理解しました

正直もうしあげると「反日」と言われたときに
「いや、日本、好きだよ」と
やや否定的な気分になっていましたが
この言葉「反日」がどのように誕生し、どのように用いられたかを知って
「反日ですがなにか?」と言えるようになりました

大日本帝国の支配下に置かれた国のなかでも「漢字」を使う国の人にとって
「反日」とは「反大日本帝国」で
「抗日」とは「大日本帝国に対する抵抗」であって
第二次大戦後の民主主義国家「日本」のことではありません

だから「知日」ということばが生まれ
「反日」だけど「知日」という人はいっぱいいるのです

「親日」は「大日本帝国に取り入った売国奴」だから
使わないし言われたくない

今のドイツ人が「わたしは『反ナチ』です」というのと同じで
民主主義国家の市民として
帝国主義、植民地主義にアンチであれば
「反日(反大日本帝国)」で問題はない…むしろ良識的

もし、「反日」が今の日本に対してのアンチなのだとしたら
それはなぜなのかを考えたほうがいいような気がするのです

ある神話を解説するyoutubeチャンネルの主宰者が
「水原希子さん姉妹と会った」というXへの投稿に対して
・彼女は反日だ
・がっかりした
というようなコメントがありました

実はわたし、水原希子さんは日本の俳優さんのなかでも好きな方でして
Netflix映画で主演なさった際に
日本で初めてインティマシー・コーディネーターの起用を実現された
バランスのとれたフェミニストです

なので、反日的とされる発言で炎上したときにファクトチェックした記事を見つけていました
言っていないことでの誹謗中傷に過ぎないと結論付けた記事でした

当の「反日だ」「がっかり」というコメントに対して主宰の方は
「『反日』だったら自分のチャンネルは見ないと思う」
と返しておられ
「反日」ということばが今の日本人にとって
屈辱的、恥辱的、排除の対象となるべき響きをもって用いられていることに
ちょっとした危機感を感じたのです

海で隔てられているとはいえ
「反日」を「反大日本帝国」として用いる韓国と中国は
大切なお隣さんです

「反日」を「愛国心のない非国民」というような
侮辱的意味合いで意見の異なる同胞に浴びせる日本

語源を理解し、再定義し、
大日本帝国がやらかしたことを総括するためにも
反日=反大日本帝国
ということを多くの人が知っておいたほうがいいと思います

それはそれとして
やっぱり思うのは
検察しごとしてくれ!


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