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うまうまうま煮

料理が好きだ。
食べたことがありイメージができる物なら、レシピがあればなんとなく作れる。

よく、ダンさんに「身体が人並みに強かったら、絶対、料理屋さんでアルバイトしてた。」といってしまう
するとダンさんは、「なんとも言えない表情」になる。

結婚してしばらくに実家と距離を置き、今年の5月に実家と縁を切る。を選択した
母も父も、料理が作れる人だったけど「あれが食べたい!」ってのは今のとこない
なぜなら小さな頃から手伝いポジションだった私は、好きな料理の工程や使ってる調味料が大体わかる。だから自分で作っちゃえばいいので、そうそう困らない。

ただ一品だけ、自分で作れなくて でも食べたかったものがある。
煮しめやうま煮。である。

で、食べたいのは、母の煮しめではなく、小さい頃に亡くなったばあちゃんや叔母たちが作ったうま煮。
味濃いめに煮てあるのがうま煮。九州生まれの母が作っていたのは煮しめだった。味が違う

私は生まれだけ九州だけど、育ちは北海道。だけど、あまり「the!北海道人の味付け」を知らない。甘めで味が濃い目が多い印象。
母がホームヘルパーをやっていたとき
「紅白なます」を頼まれ作るも「こんなのは紅白なますじゃない!」と叱られ,友人のお母さんに習いに行ってて「あんなに砂糖を…」とカルチャーショックを受けて帰宅していた
私も若い時、ちょろっとヘルパーをやっていた時に作る機会があり、母からレシピを習っといて作ったが作りながら「さ…さとうを…こんなに?」とおののいていた。

そんなわけで、私は北海道のお母さんが作る思い切った調味料使いのうま煮がつくれない。
親戚の集まりなどが、ちょいちょいあった家だったから、それがなくなり楽にはなったけれど
うま煮が食べたい〜!とジタバタ

昨年、食べたすぎてスーパーでうま煮を買った。ここは北海道の人寄りの味付けのものが置いてる。食べたら美味しいさと懐かしさのラッシュで
「これだー!」と食べながら泣きはじめた
うま煮を食べて泣いている妻を見ながら
ダンさんは「なんともいえない表情」+「困った表情」をしていた

そこから、うま煮が作れそうな人にオファーをかけるようになった
友人のお母さんとか、歳上の友人とか
「お礼をするので沢山作ったらちょろっとだけ分けていただけませんか…」
だが、ご時世的にも普通に会いに行けてない状態で「ok」を頂いてても取りに行くことができない

年の瀬が近づくとますます食べたくなるとジタバタしていたら

年上の友人が1人、数日前にうま煮を玄関先に置いといてくれた
彼女は、私のうま煮食べてー!とうま煮を食べたがってる私に言ってくれた
年の瀬は忙しいだろうから、いつかで良いの。と言ったのに、わざわざ届けてくれて
「すっぴんできたから玄関にそっと置くように帰ります」と手紙がついていた
あぁあ、ありがとう!ありがとうございますぅう!

そんなわけで、念願のうま煮である

ジップロックに入ったのを何回かに分けて食べる作戦にして,早速お昼にいただく

…!懐かしい!懐かしうまい!

食べながら泣き出す。mおばさんのはもっと味が濃かったなぁ。Rおばさんのは、具材がでかくて甘味がもっとあったなぁ。ばあちゃんのは、更にもっと甘かった…とか思い出しながら
「うめぇ…」と思い出ご飯させてもらった。

そこから数日、うま煮を食べていたのだけど、ついに今日ラストうま煮だった。
朝ごはんにうま煮を頂き、思った

「もう私、これ知ってるから来年作ろう」と

今までは、叔母たちがつくってるとこは見ないから
作り方がわからなかった。だけど、今は簡単な煮物ぐらいなら自分でも作れるんだし、レシピをわかる方に聞けば大丈夫。作れる。

うま煮って沢山できちゃうんだよなぁと、うま煮があまり好きではないダンさんがいるから、1人で食べることになるが好きだからいける。と開き直ることに。

いろんな方にレシピ聞いて、美味しいの作る。

来年はうま煮。作るぞう。

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