「場所の記憶」エマニュエル・トッド:江戸時代の村の記憶
エマニュエル・トッドの「我々はどこから来て、今どこにいるのか?」で場所の記憶という興味深い概念を述べている。
家族システムの相違によって、各国の特徴を説明するエマニュエル・トッドであるが、実は直系家族はもはや、ドイツであれ日本であれ、現代の居住地のほとんどの部分を構成する都市空間には存在しない。
また、モスクワも、北京も、一人の父親と既婚の息子たちが同居して一世帯を営んでいる例は多くない。
ところが、トッドはあたかも直系家族の価値観や外婚制共同体家族のそれががあるかのように