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3児の父。うち2人双子。彼らの存在としてのやわらかさに触れながら、日常の景色を、やわら…

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3児の父。うち2人双子。彼らの存在としてのやわらかさに触れながら、日常の景色を、やわらかな言葉でほぐしていきたい。

最近の記事

勇気と、勇気に似たもの②〜利己と利他〜

リコと、リタは、双子の姉妹だった。 双子の姉妹は、小さなアオムシ🐛なのだった。 葉っぱを食べて、大きくなる途中。 葉っぱのてっぺんで、ふたりは、話す。 アンパンマンと、じこぎせいのせいしん リタ「わたしは、昨日、アンパンマンを見た」 リコ「へえ」 リタ「アンパンマンは、わたしによく似ている」 リコ「じこぎせいのせいしん、って、やつだね」 リタ「じこぎせいの、せいしん?」 リコ「だって、自分の顔、食わせてるからね、ヤツ。ヤバ」 リタ「でも、ジャムおじさんが、代わりの顔をつく

    • 勇気と、勇気に似たもの① 〜積読〜

      勇気と、勇気に似たものと、積読のこと いま、家の外で、これを書いているのだけれど、心に浮かんでいるのは、家の積読(つんどく)のこと。 積読って、どうして生じるのでしょうかね?どう考えても日々の「読書に充てられる時間の積算」では、これらの本を読みきれないと思いつつの追加購入、追加積読。また一冊、お家に連れて帰ってきてしまった。 積読を目の前にしたり、積読が心に浮かんだりした時、ネガティブな気持ちがよぎる人もいるでしょうか。ネガティブな気持ちがよぎるタイミングがあったりする

      • どんぐりのかたちをしたタイムカプセル

        パパです。こんにちは。 きみたちが、なんさいになったときに、このぶんしょうをよむのだろう。なんさいでもよめるぶんしょうって、とってもむずかしい。 かんじがよめなかったら、ママにきいてね。 よめても、いみがわからなかったら、ただ、こえにだしてよんでみよう。もしかしたら、パパときもちがつうじるかもしれない。 じゃあ、いくよ。 ☆☆☆☆☆ パパは毎日、ひとりで考えごとをしています。 パパは小さいころはあまり本を読んでいませんでした。みんなはパパとちがって小さいころから

        • 本屋をはじめるという h に贈ることば

          きみが開業前のがらんとした本屋で 娘さんと本棚づくりの大工仕事をしたこと おれが保育園の送りの車で窓を開けたら 子どもたちに向かって5月の風が入ってきたこと おそらく人生にそれ以上の意味はない

        勇気と、勇気に似たもの②〜利己と利他〜

          昨日まで「赤ちゃん達」と呼んでいた双子が、会話をしている。

          わが家の双子が、今日で2歳になった。 彼ら双子が双子どうしでやる特殊なコミュニケーションは微笑ましい。こちらとしては何がなんだかわからないが、お互いに盛り上がっているところを見ると、こちらとしては気絶してしまいそうになるほど可愛らしい。 さらに最近彼らは「大人も使っているらしい例の『ことば』というもので、コミュニケーションしてみよう」と決めたみたい。 ある日のドライブ。車内の後部座席、2つ並んだチャイルドシートの上で、双子の2人はお互いにお互いの名前を延々と呼び合ってい

          昨日まで「赤ちゃん達」と呼んでいた双子が、会話をしている。

          ひたすら待つ、ということ。 (あいスやさん やりたい②)

          ※①はこちら。 https://note.com/tanada/n/n4d50063c8a7d ■ピンクのクリアファイル ついに、世田谷プレーパークに行く日が来た。 あーちゃん(いつまでも「娘」「長女」と書いていると、書きにくいので、これから「あーちゃん」とします)と、ひさしぶりに、2人で電車に乗る。 プレーパークの入っている、世田谷公園に到着。 あーちゃんが自分で書いた「あいスやさん やりたい宣言」、自分で描いた「あいスやさんイメージ図」。「プレゼン資料」一式が

          ひたすら待つ、ということ。 (あいスやさん やりたい②)

          しずかなきもち②

          (前回からのつづき) 妻が入院している間、職場の理解と厚意により、穏当な解決策を得て(保育園送りは少なくとも僕が行けるように調整できた。延長保育を活用しながらお迎えヘルプさえ確保できれば、なんとかなる)、仕事を破綻なく続けるメドが立った。この場を借りて感謝します。妻は病院で安静にしている。仕事の件も、とりあえず落着した。これから、娘の「きもち」の話をしようと思う。 ・・・ 長女、当時3歳。パパからから突然、「今夜から当分、ママはいないんだ。赤ちゃんが生まれるまで、病院でし

          しずかなきもち②

          しずかなきもち①

          これからここに綴る風景は、僕にとって、きっと、人生の折々で、何度も描写するもののひとつになると思う。 タイトルは、シンプルに、「しずかなきもち」としたい。 僕には5歳になる娘がいるのだけれど、 5歳の娘には、来月2歳になる、双子の妹弟がいる。 これは、妻が双子の妹弟を妊娠してから出産するまでのあいだのおはなし。まず、時計の針を少し巻き戻さなければいけない。 ・・・ 妻の双子妊娠6ヶ月のタイミングで、妊婦健診にはじめて同行した。 母子ともに、いたって健康だった。ほ

          しずかなきもち①

          あいスやさん やりたい①

          5歳の長女は、僕に「夢」の話をしてくれる。 夜見る夢と、将来の夢と。 ときにそれらは彼女の中で、境い目がない。 ある日、彼女から「アイスクリームが、飛んで、それを追いかける夢」の報告を受けた。報告を受けるというシリアスな響きがぴったりするくらい、彼女の「夢報告」は、厳密だ。 だいたい、いつもは、このあとレゴブロックによる「アイス屋さん」ごっこに発展する。ソーダアイス、レモンアイス。あと、電飾の仕掛けが埋め込まれたブロックでつくる「キラキラアイス」あたりが、売れ筋だ。

          あいスやさん やりたい①

          無限遠に、ピントを合わせる。

          「無限遠」という言葉が好きだ。 そもそもカメラ用語なのだけれど、たぶん、僕はきちんと意味を理解できていない。ただ、撮影技法を調べていたのだったかな?何かの拍子に「無限遠にピントを合わせる」というフレーズを聞いて、いっぺんに好きになった。 無限遠に、ピントを、合わせる? もしかしたら無限遠は、「これ以上ピントを合わせられない距離」という、もっと味気のない、もっと消極的な言葉なのかもしれない。でもまあ、いいのだ。物事には、誤解しておいた方がいいということもある。自分は、「無

          無限遠に、ピントを合わせる。

          この準備運動に、名前をつけるとしたら。

          年明け、友人のhから、LINEで連絡がきた。年始の挨拶として、ちょっとしたやりとりをした。その後、話題を変えながら、何往復か、「ラリー」を続けた。ふと、少し長めの「質問」を、hに対して、打ってみた。 hは、しっかり、打ち返してきた。 あれから、もう1ヶ月近く経つが、hとの「ラリー」は、続いている。

          この準備運動に、名前をつけるとしたら。