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力を抜く、とは #BeatSaber

ビートセイバーにおいて抽象的に語られる「力を抜く」について、私なりの具体論を記します。皆さんの考える力の抜き方についてのコメントもお待ちしています。

結論

背中の筋肉で振ろう

導入

力を抜くことの目的は無駄を減らすことにある。無駄とは、「スイングを阻害する方向への張力」と、「オーバースイング」である。

オーバースイング

オーバースイングは認識の遅さからくる過度なスイングスピードによって生まれ、そのスピードを基準にしたタイミング取りのためにそのままにされる。力を抜いたり入れたりする動作はだんだん力を入れる動作よりも複雑なため難しい。つまり、「オーバースイングでない位置で止めるために力を入れ、そこで次のノーツまで待機するために力を抜き、ノーツを切るためにまた力を入れる」、よりも、「オーバースイングをそのままにしてゆっくり減速方向に力を入れていき、そのまま同じ方向に力を入れ続けると次のノーツが切れる」ほうが単純なので、発生したオーバースイングは意図的に消されない。認識力をあげよう。

スイングを阻害する方向への張力

何か挙動するとき、その挙動とは逆側の筋肉も張力している。動作を安定させるために必要であるが、大半は無駄である。動かすために余計な力が要るし、動きを阻害するために余計な力が要る。

筋肉の張力は、収縮した状態で固まってしまっているものと、随意的に収縮させていることによるものの二種類がある。

前者はストレッチで解決できる。運動したり、外部から温めたりした後つまんで引っ張ったり、伸びる方向に動かしたりしよう。冷えて固まった状態で行うとケガをするので注意すること。

後者はストレッチとトレーニングを必要とする。意図したときに動かしたいだけ動かすために反復練習が必要で、筋肥大のトレーニングとは意味合いが違うがこれもトレーニングである。収縮させる練習をするには収縮させる余地が必要なのでストレッチが必要になる。大きくゆっくりと反復運動すると、ストレッチとトレーニング両方同時にできるのでお得だ。

反復してトレーニングを積むと毛細血管の成長と神経による制御がうまくなり収縮と伸張の切り替えに必要な時間が短くなる。必要な時に「力を抜く」ことがしやすくなるのだ。ところで、「力を抜く」のには「もともと力を入れていない」ことが一番有利である。

切り下げと切り上げ

重力があるので、切り上げのほうが力が要り、切り下げのほうが力が要らない。つまり、切り下げの時にもともと力を入れていなければ全体的に力を抜くために有利になる。たいていの人は切り下げる時手のひらを下にして切り下げる。つまり手の甲側、そこからたどって背中側の筋肉が、力を入れる必要のあるメインの筋肉ということになる。うまく収縮させれる筋肉はうまく伸張もできるのでこの筋肉がうまく使えるかどうかが、力を抜くにあたって元も重要となる。あらゆる挙動をするときに、このメインの筋肉をどう使うかがあってから、ほかの筋肉の使い方を考えるという方向にするとシンプルでよい。

手首

切り上げ時まげる手首の方向を考えると、尺側手根伸筋と指伸筋が主に活躍しそうに見える。尺側手根伸筋(小指の方向の手首から肘に伸びている筋肉)は起始と停止の位置を見ると、支点に近く大きな力を必要とするので疲労が大きく腱鞘への負担も大きい。腱鞘とは腱を滑らかに滑らせるチューブのようなものである。また、筋肉自体も小さいのでこれをメインに使うのは不利である。ということで指伸筋(指の先から肘までつながっている筋肉)をメインに使うことを意識していきたい。何も持たずに収縮と伸張を繰り返してみよう(手首フリフリ)。

コンパクトに高速なスイングをするとき、上腕と前腕のなす角が変わるという人は少ないのではないだろうか。肩の内転と外転(ペンギンのような動き)と、外旋と内旋(ロボットダンスみたいな動き)の組み合わせでコントローラーのなす角を確保していることと思う。肘の角度を変える場合、手の甲から背中側の筋肉を使うという原則に従って、三頭筋をメインに据えよう。

僧帽筋(肩甲骨から頭) 菱形筋(肩甲骨から背中) 棘下筋(上腕から肩甲骨) 小円筋(上腕から肩甲骨) 大円筋(上腕から肩甲骨) を意識しよう。上腕と肩甲骨をつなぐ筋肉はローテーターカフと称され、様々なメンテナンスの方法が紹介されているがここで一つだけ紹介しておく。心臓をささげよポーズをして、ささげてないほうの手で肘を上(顎)方向に引っ張っていく。この時、ささげてるほうの手は肩甲骨と上腕の間が力まないようにする。菱形筋(肩甲骨と背中を結ぶ筋肉)は肩甲骨を支えるように力を入れるイメージをするとよいかもしれない。とにかく肩甲骨と上腕のりきみをとろう。テニスボールなどを床にひき、その上に寝ころぶようにして押しても良い。

プレイ中、肩が疲れるという話をよく聞く。多くの人はこの時三角筋が疲労しているのではないだろうか。三角筋自体を使いすぎだと考えられるので、支える程度の目的で使い、スイングには三頭筋を使用すると良いと思う。また、三角筋の疲労は神経や血管の圧迫が原因であることも考えられる。この圧迫は、胸や腋の筋肉の緊張によってもたらされることがよくある。胸側をよくストレッチし、背中側の筋肉をメインに据えることでこの圧迫から逃れられるかもしれない。

まとめ

以上で紹介した、手の甲から背中にかけての筋肉の「力を入れる」訓練をすることで、「力を抜く」スイングが実現できるのではないだろうか。力を入れるメインのトレーニングとしては、エアビーセイをお勧めする。何も持たずに上記の筋肉を使ってストリームを切るイメージで手首を振る。コンパクトなスイングを意識すると、必然的に手首の動きがもっとも重要となるので、指伸筋を最も意識しトレーニングすると良いかもしれない。残りの部分はこれの増幅や減衰のために使う。まじめにやると何も持たなくても1分と続けられないことと思う。無限に続けられるようになったとき、「力を抜く」が達成できているのではないだろうか。

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